1. お坊様と鉄砲
《ネタバレ》 同じアジアとはいえ、あまり身近とはいえないブータンという国。王さまが以前来日したよな?幸せなんだっけ?仏教国家だよな?くらいな認識で見始めました。 全編通して劇伴はほとんどなく、静かに、不穏に物語が始まります。模擬選挙に合わせて銃を調達という?が5個くらいつくようなラマの指示にいろいろな人が翻弄されながら、ブータンという国の歴史から生まれた国民性、国王から良かれと思ってもたらされる民主化について描かれていきます。と言いつつも、ラマの目的は?高価な骨董鉄砲の行方は?と満月の夜に向かってみんな右往左往な様子をコミカルにほっこりと描かれており、顛末もとてもステキで良い映画でした。久しぶりに映画で知らない国に旅した気分を味わえました。 [映画館(字幕)] 8点(2025-01-01 17:45:25) |
2. ARGYLLE/アーガイル
どこまでが本気でどこまでをコメディーというか冗談のつもりでやっているのかの見極めがつかず、終始困惑してました。 ダンスシーンもスケートのシーンも、お父さん、お母さん、えぇっ?って思いながら見ていたのですが、最後、データ転送のあまりの遅さに、いつの時代だよ!!とさすがに腹が立ったことを記載しておきます。。。 [映画館(字幕)] 5点(2024-08-27 22:43:41) |
3. フォールガイ
大けがを負って現場から去ったはずのスタントマンが派手なアクション炎上爆発を乗り越えて昔の恋人とよりを戻すという、とってもお気楽に楽しめてスカッとできる映画です。 夏休みのハリウッド娯楽映画としては十分に合格点と思われますが、、夏休み最終週の平日ということもあり、客入りはさみしい限り、深く考えさせられる映画も楽しいけれど、夏の2時間ちょっと、涼しい劇場で映画見ませんか~って思います。 エミリーブラントが可愛いですね。直近はオッペンハイマーで夫の裏切りに激怒しまくってましたが、今回はカラオケシーンまでありすっかり魅了されました。 エンドロールで実際の撮影時のスタントの方々のショットが流れてきましたが、ラスト80メートル?の車でのジャンプを本当に飛んでいた!!ことに感動したので7点にします。 [映画館(吹替)] 7点(2024-08-27 22:37:27) |
4. フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
思いがけない佳作で、楽しめました。 こういうエンターテイメント映画ももっとヒットするとよいのになと思います。 ロマンティックコメディー風の売りでしたが、NASAのセットはこんなにお金をかけてるの!と良い意味で期待を裏切るレベルでしたし、陰謀論を逆手に取ったストーリーも破綻なくよく考えられていました。 ほかの方も書いていらっしゃる通り、アポロ計画に携わる人たちへのリスペクトが随所に感じられ、恋愛コメディにありがちなドタバタ劇もほとんどなく、とても気持ちよく見ることができました。 スカーレットヨハンソンの60年代ファッションショーは可愛らしかったですし、チャニングテイタムの寡黙で誠意ある雰囲気も良かったです。黄色いハイネックと髪型がきれいなジャイアンにしか見えなかったところだけが心残り。 [映画館(字幕)] 8点(2024-08-24 21:54:31) |
5. バービー(2023)
映画を見ない人たちの論争がずいぶんにぎやかだったけど、エンターテイメントとして十分楽しめる作品でした。 マーゴットロビーは本当にかわいいし、ライアンゴズリングも振り切ったケンを演じてくれてそれなりに笑って楽しめます。 [映画館(字幕)] 7点(2024-08-24 12:26:00) |
6. Winny
末端でシステム開発にかかわっている人間なので、この事件が映画化されると知り、かなり期待して見に行きました。 勝手な期待の方向は、邦画版「エリンブロコビッチ」的なものでしたので、少し期待外れの感が否めません。 7年間のなぜ1審までを中心にしたのかなというところと、愛媛県警の裏金告発との絡みが弱く(この方は匿名ではなく実名で告発された勇気ある方なので)だったら最高裁の審理まで描いてほしかったなというのが正直なところです。 とはいえ、1審のやりとりは見ごたえありましたし、金子氏のピュアな人柄もよく描かれていて、好感が持てました。 悪意を持った権力の恐ろしさや報道をそのまま鵜吞みにすることの恐ろしさ(事件当時の私がまさにそれでした)、を改めて考えさせられる映画でした。 [映画館(邦画)] 6点(2023-07-16 16:47:45) |
7. 怪物(2023)
《ネタバレ》 すでに評判の通り、同じ事柄を母、教師、息子の3者の視点から描かれます。 視点が変わるたびに見ているこちらの先入観をこれでもかというほどひっくり返されます。 特に湊視点で片方の靴をなくした場面と、校長にトランペット(トローンボーンだったかな?)を吹く場面がとても好ましかったです。 あと、高畑充希が退場する場面での「また今度」にはニヤリとさせられました。 怪物は誰なのか、少年たちは死んだのかがいろいろな場面でコメントされていますので、今時点の見解を残しておきます。 私は、他人や自分自身であっても自分には見えない部分があり、それに対する恐れや思い込みが怪物で、視点を変えながら物語を進め、私たちの先入観を取り除いていくことができれば、怪物なんて本当はいないんだと説明されているように思えました。 嵐の中横倒しになった車両に雨が落ちる場面は、美しいながらも息苦しく、終盤に湊と依里が車両から出て駆け出す場面では涙があふれましたが、でも少年二人は死んでいないと信じることにします。 モチーフになったと思われる銀河鉄道の夜もカンパネルラとジョバンニは死んでいないと信じてます(笑) 是枝監督が活躍する時代に生きていてよかったなと思います。 [映画館(邦画)] 8点(2023-07-16 16:23:36)(良:1票) |
8. バビロン(2022)
《ネタバレ》 雨に唄えばで描かれる、無音からトーキーへの転換期をベースに物語が進んでいきます。 デイミアン・チャゼル監督の映画への愛がさく裂しているのですが、少し登場人物が多すぎた感があります。 これだけの上映時間を費やすなら、もう少し人物を絞って掘り下げてほしかったなと・・・。どの人物も魅力的で気になるんですよね。もったいない。 ラストの映画館の場面でブラットピットが生き返るところから、ネリーにプロポーズする美しいシーンが続いて、おぉ、この長い映画がついに終わるのか、と思ったところにつづけて、未来の映画の予想みたいなものまでワーッと押し寄せてきたので、ちょっと監督が映画好きすぎで壊れたんじゃないかと、ロボットになったチャゼル監督が「オオオレオレレ・エエエイガ、トトトル」とか言っているみたいに妄想しちゃいました。ごめんなさい。 [映画館(字幕)] 7点(2023-03-06 22:47:52) |