1. グランド・ホテル
それぞれの人のドラマが平行線で進行し絶妙なタイミングでシリアルに移行しまた返る。この形態が斬新と言ってもそれぞれに魅力があってこそ、その点でこの映画は個々の魅力が十分。誰を基準にするかで心情の見え方も変わる。男爵の視点で観る人はありがちな人、ガルボ、クロフォードで観る人もまあ普通の人、病気の帳簿係は変わり者、社長の視点で観る人はGHマニアと言ったところ。グランドホテルというネーミング、後にグランドホテル形式と称されるのを知ってたかのような綺麗な作品名。 10点(2004-04-29 03:55:19) |
2. モダン・タイムス
チャップリンの面白さが控えめな一品。この映画で「機械化時代への警告と風刺」だなぁ、なんて感想は前もって言われてなければ持てない。 むしろ全てが資本主義化され行く流れの中で映画界も流されていく現実に戸惑う彼が見えて来るようだ。 それはさておきポーレット・ゴダードとチャップリンのプラス思考な動きが良かった。有名なラストの2人が背を向けて歩いてくところにこそチャップリンが映画界に対する無言のメッセージを発してる様に思う。 8点(2004-04-29 02:42:46) |
3. その夜の妻(1930)
岡田氏のニヒルな表情が映画自体にシブミを効かしてる。小道具がプレミア級ですね。ラストなんかは今やっても(逆に)おしゃれな感じでした。ただ曲がり角に進むにつれて二人の速度が速まってるように見えなくもないんだけど。こんな男くさい人情劇もいいもんだ。 8点(2004-01-10 01:21:38) |
4. 淑女と髭
後半の3人の駆け引きは面白かった。この頃の女優さんは皆ぽっちゃりしてるのか時代を感じる。 6点(2004-01-06 23:09:49) |
5. 落第はしたけれど
落第した斎藤達雄の哀愁の中の笑いが良かった。一見べたべたに見えるカンニングのシーンなど、当時としてはかなりの画なんだと思う。田中絹代が実にいい雰囲気を出していた。 8点(2004-01-06 18:49:02) |