1. バベットの晩餐会
じいさん、ばあさんと、こういうハッピー・サッド系には弱いのだ。登場人物ひとりひとりの表情までよく出来ていて、これ以上足さず引かずのバランスが絶妙だと思う。 10点(2003-11-07 00:28:00)(良:2票) |
2. ミツバチのささやき
小さい時に感じた好奇心や、ちょっとした恐怖心など、子供の時期ならではの感性を、その当時に感じたままの鮮やかさで蘇らせてくれます。これを見ながら、そんな時期もあったっけなと懐かしく思うのと同時に、もう二度とは戻って来ないんだなと感傷に浸るのが好きです(笑)。夜の空気の感じとか、草の匂いまで伝わってきそうな五感にビシバシと訴えてくる、いとおしい映画です。 10点(2003-10-02 23:37:43) |
3. アメリカン・ビューティー
アメリカの病んだ部分を赤裸々に暴露したリアルな映画などとよく言われてるけど、この映画の中の個々の問題は、そこいらの普通のハリウッド映画にだっていくらでも出てくるし、暴露されたところで、今更びっくり!っていうわけでもない。登場人物や設定はカリカチュア的で、映像も美しいんで、その点でもあまりリアルさはない。でもこの映画がリアルなのは、そういう問題に対して、取ってつけたような前向きな解決策を与えてない所ではないかと思います。醜く見える現実の中で、いかにして自分なりのビューティーというか幸せを失わずにいれるかというのがこの映画のテーマで、それは映画や本や人から教えられるのではなく、自分で考えるしかないということを言ってるのでしょう。アメリカ人じゃなくても、中年じゃなくても理解できると思います(私はどっちでもない)。 9点(2003-10-09 21:48:11) |
4. ファイト・クラブ
話の突拍子の無さも気にならないくらい、理屈抜きでおもしろかった!消費文化やなんかの社会批判っていうテーマは、今更考えるのも面倒なくらい使い古されてて、気恥ずかしい感じもするんだけど、誰もが何となく感じてることでもあるので、見てて痛快です。 9点(2003-10-03 00:47:35) |
5. アメリ
単純におもしろかった(笑えたという意味で)。話としての非現実的さ加減が良い。物語というより詩を読むような感じです。 9点(2003-09-17 22:04:26) |
6. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
確かに登場人物もセリフも多いんで、ちょっとボーっとすると誰が何をやってるのかわからなくなったりするけど、そんなことは気にならないくらいテンポがいい!最後までどうなるかわからない展開もスバラシイ。 [地上波(字幕)] 8点(2005-06-13 21:09:32) |
7. フィフス・エレメント
あのばかばかしさがいいんじゃないか。色もきれい。人類を救ってもらうなら断然ブルース・ウィリスだ。 [映画館(字幕)] 8点(2005-06-01 20:23:49)(笑:1票) |
8. ソウ
《ネタバレ》 ぜんぜん期待してなかったけど、意外な拾い物をした気分なので勢いでこの点数。こういうのは何の予備知識もなく見た方が絶対いい。「実はこいつが犯人だったりして」と冗談で思ったことが本当になるなんて。色々あるアラにはあえて目をつぶっておこうと思うくらいに緊迫感があってよかった。 [DVD(字幕)] 8点(2005-06-01 20:01:11) |
9. ショーン・オブ・ザ・デッド
まずコメディをベースにした人間ドラマがあって、そこにたまたまゾンビが出てくるという感じが好きです。例えばあのレコードを投げるシーンをはじめとして、基本的には端から見るとばかばかしい状況でも登場人物たちはあくまでも真剣なのがおかしかった。見終わったあとで友達や家族に優しくしたくなった。 8点(2005-02-01 23:31:40) |
10. L.A.コンフィデンシャル
3人の刑事のキャラクターがよく練られていて、それが話の筋とうまく絡んできておもしろかった。ガイ・ピアースとあと2人の刑事(特にラッセル・クロウ)との間に徐々に信頼関係が生まれていくのがわざとらしくないのと、わかりやすいヒーローがいないのが良かった。 8点(2004-12-21 23:23:12) |
11. リプリー
《ネタバレ》 何度か観てるので展開がわかってるにもかかわらず、つい話に引き込まれてしまう。自分の過去とか犯した間違いとか本来の自分自身から目をそらしてただ逃げ続けようとするリプリーは、弱くてひたすら正しくない人なのだけど、私もそんな彼を他人事として切り捨てられるほど強くて正しい人ではないです。ディッキーが殺されるシーンは、そこに至るまでのやりとりも含めて生々しくってそこいらのホラー映画より恐い。背景になってるイタリアの景色も美しかった。 8点(2004-12-21 22:43:35) |
12. 仕立て屋の恋
主人公は確かに変質者でもあるけど、それ以上に異端者として描かれてたと思います。映画としては、やっぱり彼に同情してしまって、あの女はヒドイ!と思うのだけど、もし自分があの女だったとしたらきっと同じ事をするに違いない。最後刑事さんに真相が明かされたのがせめてもの救いかな。 8点(2004-12-18 01:46:53) |
13. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 M・フリーマンのナレーションと共に、ゆるーく進んでいく話のテンポが心地良いです。海はきれいなんだけど、最後はやっぱりバスの所で終わった方が良かったと思うので-1点。 8点(2003-09-17 21:58:22) |
14. ライフ・イズ・ビューティフル
この映画でのナチスのユダヤ人迫害に関しての焦点は、収容所が実際にどんなところだったのかというところではなくて、前半で見せているように普通に楽しく生活していた主人公が、ユダヤ人であるというだけで突然愛する人と引き離され、それまでの暮らしも自由も、最終的にはあっけなく命までも剥奪されるという不条理さであり、あえて収容所の酷さを見せなくても、その時点でもう十分に残酷。ナチスに対するピンポイントの憎しみや怒りに焦点が当てられてない分、そんなことをやっている彼らだって同じ人間だというどうしようもなさを感じた。 [DVD(字幕)] 7点(2005-06-15 23:27:32) |
15. ロミオ&ジュリエット
セリフはそのままで舞台だけ現代にっていうのがこの映画のポイントであり、存在理由そのものだと思う。シェイクスピアの作品の中でも一番良く知られていて古典的なストーリーの「ロミオとジュリエット」ということで、話を追うことに意識を集中させ過ぎることなく、誰もが映像や音楽やセリフという部分にも目が行き届くようによくできている。「ムーランルージュ」にしたってそうだけど、古典的=ベタでもあるので要は見せ方。それに、時代背景がそのままだたら、由緒ある文学作品のひとつとして観てしまいそうなところを舞台を現代にしたことで、ロミオもジュリエットも「時代がかった衣装を着た遠い昔の人」としてではなく、もっと身近な生身の人間として活きてきて、シェイクスピアの作品の普遍性にあらためて気付かせてくれるという点でもこのやり方は成功してる。セリフにしても、時代劇の登場人物が古風な話し方をするのはあたりまえのこととして特に気をつけてみることがなかったとしても、あの派手なチンピラたちがあんなしゃべり方をすると否応なしに聞き入ってしまう。それにしてもあの口調は独特のリズムがあって美しいだけでなく、すごくセクシー!だった。 [地上波(字幕)] 7点(2005-06-10 23:51:51)(良:2票) |
16. チーム★アメリカ ワールドポリス
マット・デイモン! [映画館(字幕)] 7点(2005-06-01 01:20:18) |
17. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
エピソード1のあの小さかったアナキンが、わかっていたとはいえ、こんな風になったのかと思うとやるせない気分。でもそれまでの経緯があったのはわかるけど、最終的にはけっこうあっさりとダークサイドに転向したじゃないか。あと、1であんなに賢くてしっかり者だったアミダラが(2は忘れた)いくら女王じゃなくなったからって、か弱くなりすぎだし、セリフのせいか頭も弱そうにみえてならない。その上子供を産もうってときに(しかも2人も)生きる気力をなくしたってのはないでしょう。そんなんだからアナキンが「守ってあげなきゃ」ってよけいな使命感に駆られるんじゃん! [映画館(字幕)] 7点(2005-05-31 23:43:53)(笑:1票) |
18. LOVERS
ただきれいな風景や衣装をやみくもに並べただけじゃなくて、それぞれがコントラストになってて良かった。ヒロインが盲目ということで細かい音のひとつひとつと彼女の心情とがうまく結びついて表現されてるのも効果的だった。ただ、最後雪が降ってきたあたりから急激にB級度が増して子連れ狼風に血しぶきが飛ぶし、チャン・ツィイーもターミネーター(2の悪役)ぐらいにしぶとくってそれまでが良かっただけに残念! 7点(2004-12-28 23:29:35) |
19. クール・ランニング
単純でおもしろかった。彼等を応援することで自分の中の健全で良心的な部分を確認できるのが好きなのかも。 7点(2004-12-21 22:01:14) |
20. ラスト サムライ
日本人の観点から言って、それはちょっと...っていう所も多々あるけど、ハリウッドでトム・クルーズがやったことで、普段は日本の映画などまず観ることのないおそらく大多数の海外の客層にも、ああいう世界を娯楽映画として見せたというのは評価できると思う。それなりに感動したんだけど、なんだか「アメリカはあまりにもパワフルなため、サムライというエキゾチックで尊敬に値する異文化をも滅ぼしてしまいました。でもそれをちょっと反省してたりもする私たちは何て良識があるんでしょう!」と言われてるような気がするのは、単なる負け惜しみかなー。 7点(2004-12-18 00:26:57) |