1. 下妻物語
《ネタバレ》 日本映画に今一番期待しているものがほとんどこの映画に詰まっていたように思えるほどの傑作。深田恭子の評価がいろいろ書かれていますが私は完全にやられました。こんな女優、ほかにはいませんよ。クライマックスの啖呵のシーンであまりのかっこよさに泣きそうになりました。ストーリーと演出も一気に駆け抜けるかんじですごく面白かったし、これ見た後、「こだわりを持って生きる」ことのかっこよさを改めて思い出させてくれた点で、私的には実に深い感銘を受けたこともあって、これは文句なしで満点でしょう。 [DVD(字幕)] 10点(2006-05-21 18:27:14) |
2. 東京ゴッドファーザーズ
日本のアニメって本当にすごい、そう改めて実感させられた。最近のアニメがかつてのハリウッドのように技術に走るあまり、映画の肝を見失いそうになっているんじゃないかと心配していたところだったので、ほっと一安心てところか。脚本もいいし、何より会話のテンポがすごく面白い。なんかクドカンの世界にチョット近いかも。これをアニメでやる意味がぽつぽつささやかれてるけど、結局映画って実写だろうがアニメだろうが関係ない、なんでもありじゃんっておもう。この映画は映画として最高に面白かった、てことで満点。 [DVD(字幕)] 10点(2005-06-14 22:19:13) |
3. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
2つの異なる結末を1つのドラマに織り込むというTVドラマの題材を見事に生かしまれに見る傑作を作り上げた岩井俊二は監督としてはもちろん、ストーリーメーカーとしてほんとにすごい人だ。「Love Letter」もいい話だったし。夏の思い出、あのころの思い出、そしてあの人の思い出。この映画でいろんなこと思い出されちゃったなあ。秀逸な脚本、演出の妙、胸に迫る音楽と主題歌、そして主演2人と仲間たちの年のわりにの演技力(特に山崎裕太と小橋賢二)。すべてが見事に私のツボって感じで満点しかない。 10点(2004-03-06 22:19:27) |
4. パルプ・フィクション
オープニングからぶっ飛びまくりで音楽もサイコー。Tシャツと半ズボンの二人が颯爽と店を後にするラストもむちゃくちゃかっこいいし、タランティーノってホント面白いセンスしてるなあって感心してしまう。逆にブルースウィリスが浮いちゃってる感じがしないでもない。洋画で一番ハマッた作品なので、文句なし満点。 10点(2004-02-12 22:01:38) |
5. エイリアン2/完全版
続編の作り方に新たな可能性を提示した映画史上に残る傑作が、さらに完全版のあり方までも完璧な形で見せてくれた。キャメロンって実は商業主義な考えで上映時間を短くしようとするハリウッドのやり方に対する批判の意味を込めて完全版を出しまくっているのか?この映画はいろんな意味で革命的だったといえるし、なによりおもしろい!リプリーの活躍を<ダイハードばりの>と書いた本があったが、この映画はダイハードより2年前に作られてるのだ、なんてツッコミをこの場を借りしつつ、満点に。 10点(2004-01-10 22:08:30) |
6. ローマの休日
やっとでたDVD買いました。何度見ても面白いし、感動してしまう。オードリーもいいが、私的にはグレゴリーペックが実にいい。こんな男でありたい、いやなりたいと思わされる男性像を見事に演じきっている。そしてあのラストシーンであるからこそ、この映画が何年たっても色あせない名作であるのだと思う。たくさんの方々の賛辞に共感しつつ、満点を。 10点(2004-01-10 21:40:15)(良:1票) |
7. 機動警察パトレイバー2 the Movie
この映画が作られてから10年、世界で起こるさまざまな出来事を思いながら改めて見直し、この映画のすごさとすばらしさを改めて感じた。テロリストが日本をも標的にしていることが報じられたときに、この映画のさまざまなシーンが頭をよぎって身震いした。DVDのリニューアル版は良くなったとこと違和感を感じたとこが半々ってとこ。これから見る人はやっぱりオリジナル版からがいいかと。1年に1回は見たい(冬に)日本映画史上最高の<戦争映画>にはやはり満点で。 10点(2004-01-02 17:23:42) |
8. Kids Return キッズ・リターン
これほど素晴らしいラストシーンはなかなかお目にかかれない。そして久石譲によるこれまた素晴らしい音楽。北野映画のみならず、日本映画史上に残る青春映画の傑作といえる作品だと思う。グラウンドで2ケツしながら笑う「あのばか」2人にこれから何が始まるのか、少し期待しつつ満点を。 10点(2003-12-05 22:41:12) |
9. 天空の城ラピュタ
今まで数多くの映画を見てきたが、これを超える作品はない。完成度の高さとかの問題ではなく、とにかくいいのだ。とくにパズーとドーラ一家によるシータ救出のシーン。ここでないてしまうおれって...。こういう作品を10代に見れたことに感謝しつつ満点を。 10点(2003-11-10 23:07:59) |
10. パッチギ!
《ネタバレ》 世間が北朝鮮問題でゆれる今、この映画を作った井筒監督はすごい。在日の人たちの思いを真正面から捉え、予想以上に深く考えさせられる映画だった。特に葬式の場で「お前らは何にも知らん」と彼らの思いが語られるシーンは身につまされた。しかし、映画全般はあくまでも痛快な、私的には気持ちのいい「恋愛」映画だった。トレーラーで「日本版ロミオとジュリエット」なんてうたってたけどなるほど納得。でも気持ちのいいラストシーンだったのでなおよかった。ひたすらアツイ映画だけど、素直にこっちも熱くなれたのでこの点で。 [DVD(邦画)] 9点(2006-09-09 10:10:52)(良:1票) |
11. タイヨウのうた
《ネタバレ》 主人公が最後には死んでしまう、それを承知の上で見ることになるとどうしてもちょっとした演出のあざとさが鼻についてしまうのだが、この映画にそんなところはほとんど感じられず、見た後も実にすがすがしい感動だけが残った。特に最後の「死」の描き方がこういう映画の肝になるところだが、この映画はそこに変な力の入れ方をせず「死に様」より「生き様」を丹念に描こうとしている感じがしてとてもよかった。YUIの演技力云々は語るまでもないだろう。彼女の声と無垢な笑顔を見れば、この映画は彼女なしには考えられないと断言できる。さっそくCDほしくなったのでこの点です。 [映画館(邦画)] 9点(2006-09-06 01:08:24)(良:2票) |
12. クリスマス・クリスマス
伊藤歩と大倉孝二、お気に入りの二人の共演ってことで見てみましたが、こりゃまた大当たり。大いに笑えてちょっとウルっとさせられる。日本映画はこういう真っ直ぐなコメディがホント面白い。っていうか、何でこんな面白い映画にみんなレビュー書かないの?特に伊藤歩がホントイイ。スワロウテイルのときからひいきの女優さんだけど、これで完全にほれましたわ。これからここにたくさんのレビューが書き込まれることを楽しみにしつつ、このへんで。 [DVD(字幕)] 9点(2005-10-16 21:15:46) |
13. 香港国際警察/NEW POLICE STORY
韓国映画が勢いに乗るなか、アジアにおける香港映画の復権を願うようなこの力の入れよう。ジャッキーがハリウッドで得た経験が加味され、近年まれに見る力作が誕生した。年齢を考えれば、昔のようなアクション一辺倒な作り方はさすがに無理があるだろう。今回のシリアス路線はそういう意味でも正解なのでは?作品の出来に関してつっこみどころはあるにしても、そんな些細なことはどうでもよいと思わされるこの圧倒的なパワーのまえにはやはり「ジャッキー最高!」と叫ばずにはいられない。 [DVD(吹替)] 9点(2005-10-04 19:51:24)(良:1票) |
14. 紅の豚
宮崎作品を映画館で見るようになったのはこの映画からでした。内容の面白さや飛行シーンの素晴らしさはいまさら言うに及ばず、この映画のラストシーンとエンドクレジットは、宮崎作品のなかで一番好きです。 [DVD(字幕)] 9点(2005-04-29 00:56:06) |
15. ラブ・アクチュアリー
《ネタバレ》 こういうたくさんの登場人物にころころ視点を変えて見せるタイプの映画やドラマは実はあまり得意じゃないのだが、これはおもしろかった。きっと「愛」という一貫したテーマを真っ直ぐに貫いているからだろう。最近こういう素直に楽しめる作品がつぼにはまるのは現実の世界があまりにもどろどろしているからなのか、それとも単なる好みの変化か・・・。たくさんの登場人物のなかで私的には親友のお嫁さんに恋するせつない男、マークが一番のお気に入り。彼の最後の「大丈夫、報われた。」のせりふには図らずもジーンときた。来年のクリスマスにまた見ようと思いつつこの点で。 9点(2005-02-20 18:25:44) |
16. ハウルの動く城
《ネタバレ》 宮崎作品は『紅の豚』から欠かさず映画館で見ていますが、『もののけ姫』や『千と千尋』は初見で素直に感動できなかった。その後DVDで何度も見て面白さが増してきたのだが、今回の『ハウル』は違った。面白い!皆様のレビューに書かれていることもなんのその。一番気になってたハウル役のキムタク、これが実にいい。特に髪の色が変わってあたふたするところなんか最高。そして何よりマルクルが爺さんに変身して一言「待たれよ」、この作品で一番のツボでした。ストーリーの粗探しをすればあれこれありますが、そんなことよりもこの映画にかけられた魔法に素直に酔いしれていたい。宮崎作品は日本よりヨーロッパを舞台にしたほうがしっくりくるのはわたしだけ?と皆様にお聞きしつつこの点で。 9点(2005-02-11 14:01:27) |
17. 猟奇的な彼女
これはまたイイ映画ゴチになりました、韓国映画様。私はこの映画より先に「イルマーレ」を見たのですが、こっちもまたノリは違えど面白かった。チョン・ジヒョンってホントいい女優だなあと、この2本の映画を見るとしみじみ感じます。未見の人はぜひ。あえて難癖言うならチョットくさいストーリー展開と本当にくさそうなゲロ、こっちまでもらいそうになったのでー1点。なんだか最近アメリカ映画がどんどんつまらなくなってる気がするのはアジアの人が出てる映画じゃないと感情移入できなくなったからか?そんな思いがこの映画を見てさらに高まった。こうなったらとことんアジアにはまってやる、と宣言しつつこの点で。文句ある? 9点(2004-12-19 00:29:25) |
18. ドラッグストア・ガール
「きょうのできごと」と一緒に借りてきたのだが、大失敗だ。この映画を先に見てしまった。この映画でもらった元気と、田中麗奈の最高の当たり役の輝きが「きょうのできごと」を見てかき消されそうになってしまった。危ない危ない。この映画はホント面白いよ。余計なごたくはもういいよってナ具合にウーアーってかんじ。ホント脳みそ空っぽにして元気いただきたい映画。「最高の当たり役」なんていってますが、実は田中麗奈の出てる映画はこれが初見です。なのにこんなこといってしまうほどにこの映画のなかの田中麗奈はイイ。「木更津キャッツアイ」もそうだけど、クドカンの作り出すキャラのテンションは見てるこっちを元気にさせるよ。それこそが彼のホンの醍醐味なんだと再認識させられた。DVD購入を検討しつつこの点で。 9点(2004-09-21 00:07:42) |
19. 木更津キャッツアイ 日本シリーズ
この映画を見た後、改めてテレビシリーズを見直し、また映画を見た。はまる。これははまるよ。何度見ても笑えるし、泣ける。ばかばかしい中に胸を締め付けられる瞬間が見事に挟み込まれ、実に満足。勿論映画としての出来は別の話である。ただ、この映画はもともと「木更津キャッツアイ」を愛する人たちに向けられ作られたものであり、そういう作り方を選んだスタッフやキャストの熱意が多くの人々の心に届いたのは間違いない事実なのだから、それはそれでいいんじゃないかと。とにかくおもしろい。そしてまた彼らの活躍が見たい。単純にそう思えるので、この点で。ps.やくざの子守唄の看板のコピー、「殺っても殺っても終わりゃしねえ」これ考えた人には100点あげます。最高。 9点(2004-08-05 22:00:50) |
20. キル・ビル Vol.1(日本版)
この映画を見た後、タランティーノって今まで結構まともな映画を作ってたのね、なんて思ってしまった。それほどまでに今回はまともじゃない。映画としての完成度なんかを語るのがもったいないくらいイっちゃってる。そしてこれはあくまでもほめ言葉だ。「バトルロワイアル」に多大な影響を受けて作り上げたこれでもかの血みどろバイオレンス、私的には実にハマッタ。相変わらずの音楽のセンスも今回はかっこいいばかりでなくかなり笑える選曲も多かったし、何より栗山千明、サイコー!この映画のすごさって、「マトリックス」と比較するとよくわかるけど、向こうは仮想現実という設定を利用して何でもありを映画のリアリズムの中にぶち込んでたけど、タランティーノははなから映画そのものが何でもありだという発想ですき放題やりたいことやってる感じがする。じゃなきゃ日本刀もって飛行機になんか乗れないって。映画に対する愛情の前に、くだらないリアリズムなど無用、そんなタラが大好きです。でもワイヤーワークは、ありえなくない程度のとびで抑えてるところにこだわりが垣間見える、そんなタラがすごいです。ホントは満点にしたいところだけど、ゴーゴー夕張以外(ブライドも含め)そんなに強く見えなかったのでー1点でこの点にしときます。 9点(2004-04-26 21:46:33) |