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1.  地球防衛軍 《ネタバレ》 
小学生の頃にモゲラ目当てで見た。「海底軍艦」のマンダのようにモゲラの出番は少ないのかと思っていたが、わりと最初のほうに登場したので安心したらすぐにやられてしまったのにガッカリ。それでも一緒に見た「宇宙怪獣ガメラ」に比べると当然ながらかなり楽しめた記憶がある。
[ビデオ(邦画)] 7点(2024-04-15 19:35:36)《更新》
2.  ライフ・イズ・ビューティフル
この映画はファーストシーンとラストシーンだけは昔見たことがあったのだが、今更ながら全編見るのは今回が初めてだった。確かにいい映画だとは思うけど、正直、そんなに世間が騒ぐほどいいとは思わない。後半の収容所に送られてからの描写がなんか軽く感じた。この後半よりもむしろ主人公夫婦の馴れ初めを描いた前半のほうが印象的だった。でも、決してきらいな映画というわけでもないのだが。ほんとは5点にしようかと思ったが、前半部分がけっこう気に入ったので6点。
[ビデオ(吹替)] 6点(2024-04-07 23:47:38)
3.  僕の彼女はサイボーグ 《ネタバレ》 
もし恋人がターミネーターのようなロボットだったらというSF映画で、日本映画ではあるが、韓国の監督が手掛けているせいか、邦画ではないような雰囲気が独特の印象を残す映画になっている。(ほとんど日本映画しか見ず、とくに韓国映画ってまったく見ないんだけどいつもこんな感じなのか。)サイボーグ彼女(綾瀬はるか)が未来から送られてくるシーンは思いっきり「ターミネーター」のそれを彷彿させているし、その後にチンピラをボコボコにするのも同じであるなど、影響を受けているにしてはただのパクリじゃんと思うような部分が少し気になるものの、その後のストーリー展開は漫画的でありつつもそこそこ楽しめるものになっていて見る前に思っていたほどつまらなくはなかった。彼女を演じる綾瀬はるかはハマリ役で、見ていて本当にロボットに見えてくるほど。このあたり日本人の監督だったら中途半端になってしまうかもしれない。タイムトラベルを扱ったSF作品にありがちな矛盾もあるのだが、それを綾瀬はるかの魅力とロマンチックなラブコメストーリーで押し切った感はあるが、確かに気にはならない。地震のシーンはそれまでとは違いパニック映画のような演出だが、今見るとスペクタクルとして素直に見ることができないのは仕方ないことかもしれない。冒頭に登場した彼女そっくりの女の子の正体が最後に明かされるという構成はうまいのだが、ここがけっこうくどく感じたのがちょっと残念で、もう少しコンパクトに終わってほしかった。未来の自分がロボットを開発して過去の自分に送ってくるというのは見ていて「ターミネーター」よりも「ドラえもん」の都市伝説の最終回を思い出した。彼女を開発する未来の年老いたジローを演じているのが「クレヨンしんちゃん」の園長先生役など声優として知られている納谷六朗だったのは別に不思議なことではないかもしれないが、ちょっとビックリ。
[DVD(邦画)] 5点(2024-04-06 17:43:54)
4.  キッド(1921) 《ネタバレ》 
チャップリンの映画かなり久しぶりに見たけど、笑いと感動のバランスが絶妙で、やっぱりいいなあと感じた。特に子供が孤児院に連れて行かれそうになるシーンは赤の他人であるはずのチャップリンと子供との「親子愛」を感じられ、とても感動した。もちろん、笑えるシーンもたくさんあって楽しめる。ラストがハッピーエンドで良かった。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2024-04-06 17:28:56)(良:1票)
5.  人間の証明 《ネタバレ》 
20年ぶりくらいの再見。その昔にテレビで見た時も正直言ってあまりよくない印象を受けていたが、今見てもやっぱりという感じ。角川映画の2作目で、国内の豪華な俳優陣だけでなく、ニューヨークロケやのちに「復活の日」にも出演するジョージ・ケネディといったハリウッド俳優の起用など力の入った作品になっていて「とにかくすごい映画にしよう」とか「世界的にも売り出したい」という角川春樹の意気込みだけはじゅうぶんに伝わってきて、いかにも角川映画という感じなのだが、どこか空回りしていて滑稽に見えるし、初めて見た時も思ったのだが、ストーリーも「砂の器」のような感じでなんだかなあという気になる。脚本はオファーではなくオーディションで松山善三のものが選ばれたみたいなのだが、その脚本にも粗が目立っていて、本当に吟味してオーディションしたのかという気になるし、松山善三の脚本作品を何本か見た今になっては本当に松山善三が書いたのかと思えてくる。突っ込みどころは満載だが、中でもクライマックスの八杉恭子(岡田茉莉子)のスピーチのシーンは感動させようとしているのが見え見えなのだが、突っ込みどころだらけでリアリティが微塵もなく、思わず「なんだこれ」と声を出したあと笑ってしまった。このシーン、松山善三のような脚本家ならもうちょっとなんとか出来たのではと思うし、何より岡田茉莉子の無駄遣いにしか見えない。ラストの麦わら帽子が飛んでいくシーンは幻想的で印象に残ったが、見ていてなぜか「金田一耕助の冒険」のパロディの方を思い出してここでも笑ってしまった。脇をはじめとした豪華なキャストはそれなりに楽しめる映画ではある。ただ、主役の刑事を演じる松田優作は今見てもやっぱりイマイチな感じなのがちょっと残念。ストーリーの鍵となる「帽子」の詩が良く、まあ、それに免じて5点。(2022年1月16日更新)
[DVD(邦画)] 5点(2024-04-06 13:47:08)
6.  ティファニーで朝食を 《ネタバレ》 
高校生の頃にテレビで初めて見て以来、四半世紀ぶりかも知れない再見。オードリー・ヘプバーンと聞いてすぐに思い浮かぶタイトルが今でも「ローマの休日」とこの「ティファニーで朝食を」なのだが、本作はやっぱり今見ても昔見た時と同じくなにかイマイチに感じる。確かに全体的なお洒落さはとてもいいし、ヘンリー・マンシーニの音楽、とくにオードリー演じるホリーが歌うシーンをはじめ、「ムーンリバー」のメロディーがいつまでも耳に残る(やっぱいい曲だと思う。)のだが、話としては凡庸な感じであまり面白さを感じないし、ホリーのキャラクターにもあまり惹かれるものがなく、ポールとの恋物語にもそんなに魅力は感じられずに終わってしまったような感じ。初めて見た時はラストの雨の中猫を捜すシーンが印象に残っていたが、今回見るとその前のタクシーの中でのポールの一言でホリーが我に返るという展開がなんとも甘く見え、その後の猫を捜すシーンも自業自得のように感じてしまった。オードリーは清楚なイメージから脱却したかったのかも知れないが、このホリー役は別の女優のほうがしっくり来たのではないかと思ってしまった。企画段階ではマリリン・モンローが考えられていて、原作者カポーティも推したというが、本当にマリリン・モンローが演じていたらどうだっただろうと思ってしまう。でも、「ムーンリバー」はオードリーが歌うのを前提に作られた曲だというし、何より、オープニングのホリーがティファニーの宝石を眺めながらパンを食べるシーン(結局、「ムーンリバー」を歌うシーン以外ではこのシーンが今回見ていちばん印象に残ったシーンだった。)はオードリーでないと絵にならないような気がして、そう考えるとやっぱりオードリーで正解だったのかもしれない。それからもう一つ、ミッキー・ルーニー演じる日本人カメラマンの表現が現在では差別的と言われるようだけど、それ以前にこのキャラは全体的に見て雰囲気からかなり浮いているような気がしてそこが気になった。(2022年6月16日更新)
[DVD(字幕)] 6点(2024-03-31 11:18:27)
7.  スネーク・アイズ(1998) 《ネタバレ》 
見たのは20年ぶりくらい。サスペンス映画としては捻りもなくシンプルでまあ普通の印象だが、冒頭10分以上の長回しやホテルの部屋を俯瞰映像のワンカットで一つ一つ見せていく凝った映像がとにかく印象に残り、それがとてもデパルマ監督らしい。昔に見た時はあまり面白くない映画だと感じたが、それはストーリー面だけであって、映像的な面白さはじゅうぶんにある映画だと今回見て感じた。またストーリーがシンプルなのもこういう映像を撮りたいというのが先にあったならそのほうが潔く、逆に良かった。やはり映画の魅力はストーリーや脚本だけではないことをあらためて感じる。音楽を担当している先ごろ亡くなった坂本龍一の追悼も兼ねての鑑賞だったのだが、その音楽があまり印象に残らなかったのはちょっと残念。(2023年4月30日更新)
[DVD(吹替)] 6点(2024-03-30 11:43:49)
8.  劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト 《ネタバレ》 
去年だったかにYouTubeで配信されていたテレビシリーズを何気なく見たところ、けっこうはまってしまい、最後まで面白く見たのだが、今回劇場版も配信されたのでこちらもと思い見た。テレビシリーズが連ドラ形式に近く、番外編など入れにくそうな感じだったのでどうなんだろうと思っていたが、テレビシリーズとは無関係の完全にパラレルな内容で、オルフェノクが支配する世界でレジスタンスとして活動する真理たちや冒頭記憶を失って別人として暮らしている巧などテレビシリーズの彼らに馴染みがあると少し戸惑ってしまうのだが、これはこれで悪くはないと思う。でも、やはりわざわざこういう設定にしたのであれば脚本の作り込みや、世界観にももう少し深みが欲しいところで、子供向けと言ってしまえばそれまでなのだが、テレビシリーズが面白かっただけになんか残念。テレビシリーズとは少し違うキャラに見える人物もいる中、テレビシリーズでかなり陰湿なキャラだった草加が本作でもほとんど同じようなキャラなのは見ていて妙な安心感を覚えるも、えらくあっさり死んでしまったのにビックリ。長田が海堂に本気で惚れているという設定もなんかそれだけで終わっている気がするが、テレビシリーズで最後まで生き残った海堂が本作では死が描かれていたのは面白かった。さいたまスーパーアリーナで撮影されているクライマックスはやはり観客役に一万人のエキストラを集めている(エンドロールでエキストラの名前が出るとは思わなかったが。)だけあって圧巻であり、やはりここがいちばんの見どころとなっている。(この頃よく出てた古代ローマものの洋画の影響もあると思うけど。)スマートブレイン社内で村上社長と話している顔だけの存在の三人を過去の仮面ライダーシリーズで首領の声を演じていたことのある声優三人が顔出しで演じているのが思わずニヤリとさせられる。
[インターネット(邦画)] 5点(2024-03-30 11:35:14)
9.  家族(1970) 《ネタバレ》 
この2年後にほぼ同じスタッフ・キャストで作られた似たような内容の「故郷」を先に見ていたので、印象がかぶってしまわないかとちょっと心配だったけど、「故郷」とは違い、北海道にたどり着くという一つの目標があり、それを達成するために旅を続ける家族の姿が描かれ、また違った感動がある。東京で娘が倒れてしまい、必死に病院を探す主人公夫婦にとても感情移入してしまった。とくに、倍賞千恵子演じる妻のなんとか助けてあげたいという気持ちが痛いほど伝わってきて、かなり切ない。前田吟や笠智衆も良かった。シリアスな物語の中にあって、チョイ役で出演の森川信やハナ肇、渥美清が出てくるシーンではついほっと一息つける。ドキュメンタリーを見ているかのような撮り方もその時代の空気が伝わってくるようで効果的だと思う。しかし、「男はつらいよ」を始めたこの頃の山田洋次監督の映画は本当に外れが少ないなあ。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2024-03-26 23:11:57)
10.  マルサの女2 《ネタバレ》 
シリーズ第2作で伊丹十三監督の映画の中では唯一の続編映画。前作もこの間久しぶりに見ているが、以前に何回か見ていて覚えている部分が多く懐かしさを感じながら見れた前作に対して、この続編もテレビで昔一度見ているが、あまり覚えておらず、その分では新鮮な気持ちで見る事ができた。ただ、それは良いのだが、悪役として登場するのが地上げ屋や新興宗教といったスケールの大きな敵になっていて、その上、前作に権藤(山崎努)の電話の相手として名前だけ呼ばれた漆原(中村竹弥)をはじめとした国会議員も登場し、前作よりも社会性が上がっているが、前作にあったコミカルさが薄れ、どうしてもシリアスさが増していて、爽快感もないので、続編として見てしまうと微妙なのだが、あえて前作と違うことをやろうという伊丹監督の意図は理解できるし、マルサ側が負けて終わることで後味はよくないにしても、これが現実だというリアリティを見せつけられた気がした。でも今回はマルサ側よりも敵である新興宗教側に視線のウエイトが置かれていて、前半から雰囲気が重苦しい感じがするし、マルサ側の活躍も少なく、なにやら伊丹監督自身も力んでしまってる気がする。今回の悪役である鬼沢であるが、演じるのが三国連太郎とあって前作の山崎努のような軽妙さがなく、演技自体はもちろん上手いのだが、ただの憎たらしい悪役にしか見えずそこがちょっと残念で、最終的にも生き残る展開でないほうが良かったかも。管理課長役が小林桂樹から丹波哲郎に代わっているのも前作とは別人だろうけどなにか違和感を感じるが、しかし、この課長の見せ場となるシーンは丹波哲郎だからこその迫力と貫禄がある。テーマ曲も前作のものは使っておらず、新たに書き起こされた曲になっているのが凝っているが、しっかり前作を含めたイメージを壊さず違和感のない曲になっていてこちらもお気に入りだ。(2022年10月2日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2024-03-26 13:09:15)
11.  浮草 《ネタバレ》 
小津安二郎監督が蒲田時代に手がけた「浮草物語」を「彼岸花」で山本富士子を起用したお返しに大映でセルフリメイクした作品。実は初めて見た小津監督の映画が本作だったのだが、松竹での作品を何本か見た後になってあらためて見ると確かにいつもの小津作品とは何か違う印象を受ける。旅役者の一座を描いているが、リメイクだけあって座長(中村鴈治郎)が実の息子(川口浩)に父親と名乗り出ないで伯父さんとして接しているとか、ラストの展開などは松竹的と感じる部分もあるものの、話が妙にドロドロしているのをはじめ、主人公である座長がドスの利いた関西弁でまくし立てるのも上品すぎるほど上品な印象がある小津監督の映画では異色な感じ。そして冒頭からロングショットがあるのも毛色が違う印象で、中でも座長とすみ子(京マチ子)が大雨の中、道一本隔てて向かい合って口論するシーンの激しさは小津監督よりも撮影の宮川一夫や大映自体のカラーが出ているような気がしたし、宮川一夫撮影作品での大雨のシーンということもあってか、「羅生門」を思い起こさせるものがある。京マチ子、若尾文子、野添ひとみといった大映の女優陣がそれぞれ良く、ここは松竹の小津監督の手腕のせいもあるのだろうと感じられた。この時期の大映で川口浩の相手役といえば野添ひとみというイメージがあるのだが、(増村保造監督の「くちづけ」の印象が強いのかも。)本作では一座の若手女優役の若尾文子が相手役。この数年後に増村監督の「妻は告白する」で共演しているのを先に見ていて、そのイメージが強いからか、本作のこの二人はイメージがかなり違って見える。ラストは少々強引にキレイにまとめた感がなくはないが、見終わってみればちゃんと小津監督らしい映画になっていたと思うし、せっかくよそでやるんだから、いつもと違うことをしようという小津監督の思いもあったのかもと感じられる。ところで、本作は最初にも書いたように「彼岸花」で山本富士子を起用したお返しに小津監督が大映に出向いて手掛けた作品。でも、その「彼岸花」に出ていた山本富士子が本作に出ていないのはなぜだろう。どうでもいいことかもしれないが少し気になる。(2024年2月25日更新)
[DVD(邦画)] 7点(2024-03-22 12:23:13)
12.  毎日かあさん 《ネタバレ》 
先週見た「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」と同じ話を妻の視点から描いた作品。「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」では仮名になっていた夫婦の名前が実名になっていたり、それを元夫婦である小泉今日子と永瀬正敏が演じる(よく二人ともこの役での共演を快諾したなあ。)というリアリティーを感じさせるつくり。はじまってしばらくはほのぼのとしたファミリー向け映画の様相だが、アルコール依存症の夫・鴨志田が登場してからはやはりディープな展開。アニメ版は見たことないのだが、こんなアルコール依存症ネタを題材にしているとは思えないのでたぶんアニメとはだいぶ違うのではないだろうか。この映画のほうがアニメより原作に忠実なのは西原作品にまったく触れたことがない自分でもなんとなく分かるのだが、子どもも見る時間帯に放送のアニメの実写版としてはネタが暗すぎるように思う。しかし、純粋に一本の映画としてはよく出来ており、親子の川釣りのシーンや雛祭りのシーンなどは映画的である。それでも感動とまではいかないのだが、エンドロールは良かった。小泉今日子の母親役というのを初めてみたが、いい母親という感じはあまりしなかった。永瀬正敏も役柄上仕方がないのかもしれないが、いい父親という感じはあまりしない。祖母役の正司照枝は「カーネーション」の祖母役そのままのイメージ。「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」よりは見やすいが、「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」のほうが自分としては好みかもしれない。
[DVD(邦画)] 6点(2024-03-19 22:45:31)(良:1票)
13.  酔いがさめたら、うちに帰ろう。 《ネタバレ》 
西原理恵子の夫のアルコール依存症闘病記を「サード」の東陽一監督が映画化した作品。こう聞くと重苦しい映画のように思うが、東監督は主人公をあくまで客観的に見つめることで、けっして重くならないようなつくりにしている。アルコール依存症の患者の描写が主人公含め全くリアルでないのもおそらく意図的なものだろう。確かにこれではアルコール依存症の本当の意味での怖さというものは伝わらないかもしれないが、東監督はあえてリアルさを抑えて客観的に描くことでこのだらしない主人公の滑稽さを強調することで観客に主人公に対して同情の余地を与えないという狙いがあったのではないだろうか。アルコール病棟の患者たちの日常は病気に関してはリアリティーがないものの、そのほかは実際の入院患者たちの日常を垣間見ているようである。どことなく「サード」の少年院を思い出してしまうが、ここがドキュメンタリー出身の監督らしいところかもしれない。ただやはり「サード」のほうがこういうドキュメンタリータッチの演出は活かされている気がする。浅野忠信は「風花」でも酒を手放すことのできない男を演じていたが、本作でも酒に溺れる男を違和感なく演じており、「風花」のDVDのメイキング映像において、本当は酒が飲めないふうなコメントをしてたと思うが、それが信じられないほどの演技を見せている。永作博美演じる妻の「一度好きになった人のことをなかなか嫌いにはなれない。」というセリフが印象的だった。ラストの海で戯れる家族とエンディングの忌野清志郎「誇り高く生きよう」が余韻を残す。
[DVD(邦画)] 7点(2024-03-19 22:39:06)
14.  愛の渇き 《ネタバレ》 
蔵原惟繕監督と浅丘ルリ子主演コンビによる三島由紀夫原作の映画。冒頭からのヨーロッパ映画のような雰囲気には引き込まれるし、映像の美しさや、テーブルを囲んだ一家のやりとりを上から見下ろすような長回しのワンカットで見せるなど、印象に残る部分はあるが、主人公である悦子にもちょっと感情移入しづらいものがあり、(浅丘ルリ子は熱演していて良かったのだが。)その悦子に身を任せている舅(タイトルバックが流れる直前の悦子との絡みシーンがとてもエロチックに感じる。)を演じているのが中村伸郎というのはなんか違う気がする。それに三郎を演じる石立鉄男にも説得力が感じられずドラマとしてはなんかイマイチ。しかしさっきも書いたように映像的な演出面についてはなかなかよく、中でもパートカラーで時折出てくる赤い色が鮮やかで印象的。とくに完全に映像がカラーになり、悦子が赤い夕陽を背にして歩くラストカットが鮮烈だった。5点かとも思ったがやっぱり6点を。
[DVD(邦画)] 6点(2024-03-19 20:18:57)
15.  決算!忠臣蔵 《ネタバレ》 
東映の任侠映画をいろいろ見ていると実は忠臣蔵に近いものがあるのではと思えてくるのだが、本作に出て来る大石内蔵助(堤真一)をはじめとする赤穂浪士たちは関西弁で喋り、ガラも良くないというのが、いよいよ任侠映画を思わせていて、それが変にリアリティーを感じさせているし、時々抱いていた、美談としての忠臣蔵に対する違和感も赤穂浪士をこういうふうに描いていれば、それに対する答えも出ているように思う。中村義洋監督の映画としては「殿、利息でござる」と同様に歴史学者(今回も磯田道史原作かと思ってしまうところだが、違うのね。)が原作で、経済的な面から見た忠臣蔵が描かれているが「殿、利息でござる」同様に軍資金を現代のお金に換算して表現しているので分かりやすいし、面白く、だんだん減っていく残金をちゃんと計算機のような形で表示して見せてくれるのも良い。吉本興業メインの映画ということもあって、吉本芸人が大量に出演していて、笑いの部分がちょっと濃いかなあとは思うものの、それほど気になるということもなかった。勘定方 矢頭長介を演じる岡村がなかなか良い味を出していて、浪士たちを「無駄遣いするなよ」と咎めるところなどちゃんと見ている観客側の立場に立ったキャラになっているのも良かった。この長介が死ぬところが中盤の山場となっているが、公開時の宣伝では堤真一とW主演のように言われていたので、けっこう早くに出番が終わってしまったように感じたのが意外で、それが残念と言えば残念。忠臣蔵といえばクライマックスは討ち入りと決まっているのだが、本作はあくまで赤穂浪士の予算のやり繰りを描くということを徹底していて、討ち入りが予算内に収まるか否かの会議をクライマックスに据えていて、討ち入り場面はシミュレーションだけという形をとっており、それも本作らしいところだが、本作は忠臣蔵でありながら吉良上野介(およびその周辺)が一切登場しないという異色さになっていて、これがかなり新鮮に感じた。大石の妻であるりくを中村監督作品では常連の竹内結子が演じているのだが、山科の別れのシーンでりくが大石に言う最後のセリフが今となっては何だかさびしく感じてしまう。
[DVD(邦画)] 7点(2024-03-18 17:37:00)(良:1票)
16.  小早川家の秋 《ネタバレ》 
「秋日和」で司葉子を起用したお返しに小津安二郎監督が東宝系の宝塚映画で手掛けた作品。東宝にはプロデューサー陣に小津監督のファンが多かったらしく、その影響かキャスティングが東宝プチオールスター映画のようになっているのがなんだか不思議で、冒頭のバーで森繁久彌と加東大介が一緒にいるシーンなんかどう見ても社長シリーズのような雰囲気で、ここだけ見ると松林宗恵監督の映画なのではと思ってしまいそう。また話の中心が中村鴈治郎演じる小早川家の当主に置かれているため、東宝系映画でありながらどことなく大映っぽさも感じられる。その中にあっても小津監督らしさもちゃんとあり、やはり会話のテンポや様式化された映像はいかにも小津監督といったところで、大映の「浮草」でもそうだったが、その独特の世界観を松竹ではなく東宝の俳優陣が演じているのもなかなか楽しい。(原節子が出演した最後の小津作品でもあるのだが、小津作品への出演が有名な彼女も実は松竹ではなく、東宝所属だったんだなあとあらためて思った。)京都が舞台で主にセリフは関西弁なのだが、中でもやはり「彼岸花」と同じく浪花千栄子の京都弁の美しさは聞いていてやっぱりいいなあと感じることができる。喜劇映画としても面白く、当主がこの浪花千栄子にそそくさと会いに行くシーンは見ていてなにか笑える。中でも孫とのかくれんぼに飽きてしまい、鬼をやっている最中に着替えて脱走し、浪花千栄子のところへ行ってしまうシーンは思わず声をあげて笑ってしまった。でも、そんな当主が亡くなってからは映画の様相が一変するのには驚いた。あまり小津作品に似つかわしくないような黛敏郎(小津作品では「お早よう」でも音楽を担当。)のいかにもこの人らしい不穏で不気味な音楽(小津作品で作曲家の個性がここまで出るのはちょっと珍しい。)が鳴り響くラスト10分の当主の葬儀のシーンが小津作品としては明らかに異様で、小津監督自身がこの2年後に亡くなっていることもあってか、この時既に小津監督は自分の死期を悟っていたのではと思えるほど重々しさを感じた。火葬場の煙を見ている農作業中の夫婦(笠智衆、望月優子)の会話からも小津監督の死に対する考え方が見える気がする。個人的なことになるが、今年になって友人二人の訃報を耳にした。そういうこともあってか、最近、死について時々考えることもあったのでこのラストシーンはなおさら強烈に心に残る。最後のカラスがヒッチコックの「鳥」を彷彿させているのだが、あの映画は本作よりも後なんだよなあ。
[DVD(邦画)] 8点(2024-03-16 22:55:57)
17.  ある愛の詩(1970) 《ネタバレ》 
25年ぶりぐらいに見たが、「ラブストーリー」というド直球な原題からも想像できるほどのベタ過ぎる恋愛映画で、昔見た時も微妙な感じだったのだが、今見てもそれは変わらないし、主人公の二人にも感情移入することができず、むしろ見ていて少しイライラしてしまった。話としてもただ筋を追ってるだけでドラマとして深みがなく、あれよあれよという間に進んでいき、まるでダイジェストを見ているよう。細かいところを覚えていなかったのでジェニーはいつ白血病を発症するんだっけと思いながら見ていると、これも何の前触れもなくいきなり唐突にオリバーが医者から告げられるという展開はさすがに予定調和に感じた。今現在の観点からするとここからがもうちょっと長くても良かった気がするし、不治の病を扱った恋愛映画は病気になった後からに時間が割かれている場合も多いのでむしろドラマとしてはここからだと思うのだが、非常にあっさりしていて、なにかこの「ヒロインが白血病で死ぬ」というド定番な展開が取ってつけたように感じてしまった。でも、ジェニーが死ぬシーンを直接クドクド見せなかったのは良かったと思うし、フランシス・レイの有名な音楽も美しいが、それに対する映像も美しく、この二つが見事にバッチリ合っていたのはすごく良かった。この映画を久しぶりに見てみようという気になったのは主演の二人それぞれのもう一つの代表作である「ペーパームーン」(ライアン・オニール)と「ゲッタウェイ」(アリ・マッグロー)を見ていたからなのだが、この二人に関しては本作では少し年齢設定に無理があり、この後に出演するその二つの方が役柄的にも合っていたように思う。(2023年2月12日更新)
[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-03-16 19:57:21)
18.  花よりもなほ 《ネタバレ》 
是枝裕和監督の作品を最初から最後まで見たのはこれが初めて。(「万引き家族」が話題になっていた頃、連ドラの「ゴーイングマイホーム」を見始めて途中で屈折した経験あり。)是枝監督初の時代劇だそうだが、浅野内匠頭の辞世の句の一節をタイトルにしているとおり、赤穂事件を背景に、父の仇討ちを誓ったへっぴり腰の侍(岡田准一)を通して復讐や仇討ちのバカバカしさや無意味さを描くという発想と着眼点は良いし、主人公が住んでいる長屋の汚さなどリアリティのあるセットの素晴らしさなどはいかにも本格的な時代劇という感じがして良かった。また、その長屋の住人たちの人物造形、描写もしっかりとしていて、そのあたりも見ごたえのあるものになっている。それに桜の花が散るのはまた来年咲くためというセリフも心に残る。でもなにか全体的な印象としては弱く、そこそこ退屈せずに見られたものの、ちょっと散漫としていて冗長に感じる部分も多かったのはちょっと残念だったし、さきほど長屋住人の造形や描写がしっかりしていると書いたばかりだが、その中に吉本芸人を三人(上島竜兵、木村祐一、千原せいじ)も入れたのはいささか狙いすぎのような気がした。ラストにかけてももう一つなにか欲しかったところか。
[DVD(邦画)] 5点(2024-03-10 15:45:30)
19.  夢(1990)
最後のエピソードの笠智衆とか、最初の方の狐の嫁入りや雛人形の話などはとても印象に残っているが、何しろ見たのが「用心棒」や「椿三十郎」で黒澤映画に興味を持ち始めた頃だったので決して出来の悪い映画だとは思わないもののとても退屈に感じられた。見る順番を間違えたと素直に思ってしまった。ドリフでコントをやっているイメージしかなかったいかりや長介を俳優として初めて見たのがこれだったんだけど、鬼という役柄から雷様を連想してしまい、出演シーンがコントのようにしか見えない。その後、「踊る大捜査線」を再放送で見て、味のあるいい俳優だと思ったんだが。
[地上波(邦画)] 5点(2024-03-07 17:48:51)
20.  男はつらいよ 寅次郎恋歌
シリーズ第8作。博の父(志村喬)が寅さんにリンドウの話をするシーンもよかったけど、博の母の葬式のあとみんなで集まって故人について話をしているシーンで「母さんは不幸せだったんだ。」と言い出す博につい感情移入してしまった。そしてこれが最後の作品となった森川信のおいちゃんだが、作品を見るかぎりいつも通りに元気においちゃんを演じていてこのほんの数ヵ月後に鬼籍に入ってしまったことが信じられない。シリーズ歴代のおいちゃんの中ではこの「森川おいちゃん」がいちばん好きだ。それだけに早くに亡くなったことが残念で仕方ない。もっともっと彼の演じるおいちゃん、見たかったなあ。
[地上波(邦画)] 8点(2024-03-05 18:30:03)(良:1票)
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