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しったか偽善者さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 75
性別 男性
自己紹介 かなりゆっくりですが、気まぐれにぼちぼちレビューしていきます。文章がヘタクソで背伸びして書いてますが大目に見てください。ストレス発散のため感情の捌け口として、ささやかな自己満足でレビューしておりますが、結果的に皆様を楽しませ、映画鑑賞のお役に立てれば幸いです。安っぽい正義感をふりかざしたような偽善的自己陶酔レビューが多いです。
「すべての作品を尊敬する謙虚な姿勢を失うことなく」、楽しみながら、かなり感情的なレビューをしております。クソ映画の弾劾は覚悟と労力を要し、めんどくさいので、あまりする気がありません(すべきなんでしょうけど)。基本的にお薦め作品の賞賛です。

大島渚「悦楽」、オリヴェイラ「神曲」、若松孝二「処女ゲバゲバ」など自分が新規登録要望した作品をレビューしてません。申し訳ありません。内容あるレビューをしたいと思ってたら腰が引けて時間がたってしまいました。とりあえず形だけでもこれからレビューしていきます。

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1.  イワン雷帝
面白い。とにかく面白い。ちっとも長いとは思わない。真の大河ドラマとはこの作品のことだ。評論家が有難がるための映画ではない。知ったかの私は映画の話になったら通でもないのに通ぶってこの映画を絶賛して人に薦めるが、それは本当にこの映画が面白くて心底その人に見てもらいたいから(余計なお世話)。印象に残る場面はたくさんあるが、例えば第一部のラスト、イワンの横顔のアップの向こうにロシアの果てしなく広大な大地が広がり、どこまでも人民の列が続いているかのように見えるあのショット。凄い。鳥肌もの。私は映像というものは基本的に自分勝手な感性でとらえているのだが、名作扱いの先入観があるにせよ、この作品には映像の力を圧倒的に感じさせられる。表現者でも評論家でもない私は技術論にはあまり興味はなく、美しさに感動しても美しいものを作る技術にそれほど思い入れはない(両者は不可分のものだろうが・・)。モンタージュ理論とかいうのも、作品が自分にとってつまらなかったり、美しくなかったりしたら知ったこっちゃない。しかし、エイゼンシュテインの技術が革新的で映画のお手本と賞賛されるのは本作が徹底的に面白く、映像が素晴らしいと感じられるからこそ、きっと技術が凄いんだろうなと納得である(他の監督の「市民ケーン」や「ゲームの規則」など技術が褒められる映画も同様)。美しさに心奪われた後に、美しいものを作る技術について知るのも奥深く楽しいことなのだろうが、作り手側の視点が不可欠と思われ、自分は腰が引ける。モンタージュ理論の中身などに踏み込んでいくのは将来の楽しみにしている。バカがばれるのでこの辺で能書きはやめよう。本作は個人的に小説「カラマーゾフの兄弟」と並んでに未完が残念で仕方ないロシアの芸術作品。プロコフィエフの音楽(「アレクサンドル・ネフスキー」も良いし、喜劇オペラ「三つのオレンジへの恋」も好き)がバリバリ使われてるのも個人的に嬉しい。ちなみにイワン死後の動乱時代を描いてるのがムソルグスキーのオペラ「ボリス・ゴドゥノフ」(有名なオペラ映画がある。また知ったかぶり・・・)。
10点(2004-02-23 21:59:05)(良:1票)
2.  チャップリンの殺人狂時代
あまりに直球勝負な戦争や軍備への強烈な批判。メッセージを直接しゃべってます。ラストにあの幾つかの名台詞を言うためストーリーを冗長に積み重ねているとさえいえるかもしれません。しかし、現代の我々にとっては、前振りとして作りこまれた(?)人間味溢れる作品世界こそ重要な意味を持つのではないでしょうか?。30年銀行勤めの末、大不況のリストラで失業した主人公。この設定が他人事でしょうか?。あの連続殺人犯はいかにも今のニュースに出てきそうです。本作品は、現代社会の様子が時代を超え抽象化されて示され、アイロニカルでユーモラスな現代の寓話として普遍性を持つに至っていると思います。自らの立場を賭けた捨て身のチャップリンの表現に偽善などとケチをつけるには相当な覚悟がいるでしょう。私はシニカルな鑑賞態度は好きじゃありません。不条理な世界にあえて善や悪の姿を説得力をもって差し出す表現こそ心を打つのです。それを正面から受け取りたいです。チャップリンの説得力は最強です。主人公が法の手から逃れようとするスリルもたまらず、サスペンスとしても上出来で十分楽しめます。おばさんたちへのキザな口説きの美辞麗句も面白いですね。
10点(2004-01-24 22:00:55)(良:3票)
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