1. ソフィーの選択
かなり精神的に重くなる映画。メリル・ストリープの演技も見事だし、ベストセラーの原作を映像化した時に生じやすいカット割りの短さも感じなかった。国家的精神障害ともいうべきナチの優等思想とユダヤ系アメリカ人の個人的な精神障害に起因するふたつの選択を対比して描いてくれた。但し、すごい作品であることは否定しようもないが、芸術的意味での美しさは感じられなかった。すこしだけでもいいから希望をしめしてほしかった。 なお、個人的にはこの作品からユダヤ人以外の人々もナチの大量虐殺政策の対象になったことを教えられた作品でもある。 7点(2003-12-20 11:01:54) |
2. ヴィデオドローム
この作品が20年前に作られた事を思うと、ビデオを使ったホラーというアイデアも秀逸だし、CGによるリアルな映像にならされた眼からみても、特殊効果は陳腐化していない。変形していく肉体はダリの世界かとも思われたが、映像世界の放つ中毒的な怨念の世界をより明快にストーリー表現してほしかった。 リングを書く前の鈴木光司はこの作品を知っていたかなあ。 6点(2003-12-19 19:20:04) |
3. ガープの世界
家族とはなにかを考えさせられるかなり風変わりな作品。原作は読んでないが、映画のサイズにおさめるために、エキセントリックなさまざまのエピソードを窮屈にはめこんだ感じがした。ロビンウィリアムスは器用な役者だとは思うけれど、ガープのプライベイト・スクール時代を演じさせたのはちょっと無理ぎみ。 6点(2003-12-18 22:41:28) |
4. リトル・ニキータ
テロの時代をむかえた今の時点でみると、少し懐かしさすらおぼえるスパイ映画。アルカイダは「子供は殺さない」などといわないからなあ。 5点(2003-12-06 18:46:09) |