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アイアン・バタフライさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 31
性別 男性
自己紹介 基本的に(よほど確証のある時以外は)「酷評」はしません。
(というより、できません)

多くの方が了解されていると思いますが、単なる誤解や無知に基づく「酷評」には、冷笑や憫笑以外の価値はないからです。
 
自らの無知や無能を棚に上げ、貧困なスキーマ(人生経験によって形成される思考の枠組み)を振り回して「これは駄作だ!」などと得意がるようなミットモナイことだけは決してしないように、自戒しております。

せめて「この作品の良さは、私には理解できないないけれど…」くらいの謙虚さは忘れずにおきたいものです。

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1.  アメリカン・ビューティー 《ネタバレ》 
これを観て、登場人物の心理がまったく理解できない、あるいは本作は自分にとってまったくの別世界だと思うことのできる人は幸いでしょう(決して皮肉ではなくて)。大人も子供も、「自分は自由ではない」「自らの願望は満たされていない」と強迫神経症的に思い込みながら、生の充足感を求めて、平凡な人生を唾棄しつつ、欲望の赴くままに行動しようとするものの、どこまでいっても満たされない――まさにニヒリズムの極地。唯一、満ち足りた表情を見せているのが、ゲイのカップルと、死ぬ直前・直後のK・スペイシーのみという逆説。決してアメリカだけではない、日本も含めてある程度の経済的富裕を成し遂げた(=次なる目標を喪失した)社会に共通する問題であるといえるでしょう。もちろん、安直な解決策などあろうはずがない。たとえば、隣家の父親のごとく、秩序と道徳を体現しようとすればするほど(常に「自分は大佐だ」と言い募らなければならないように)逆に卑小で滑稽な存在にしかなりません(まさに昨今のナショナリズム親父を連想させます 苦笑)。せいぜいが、「サイコ」少年のように、市場価値のあるアイテム(ドラッグ密売)を身につけて不透明な世の中を巧みに生き抜いていくべし、という精神論くらいでしょうか。スペイシーが、回りまわってようやく身の丈に合った「家族との一体感」という幸福に逢着した途端、この世から消されてしまう悲劇。銃殺される前後に彼の見せた、満ち足りた柔和な笑顔、涅槃の境地にあるかのごとき安らかな死に顔には、胸を締めつけられ、涙を抑えることができません…。自由な世界、物質的に満ち足りた社会に住む人間特有の焦燥感・不遇感を、巧みな誇張と滑稽さをまじえて鋭く描いた名作であると思います。  
9点(2004-04-12 09:10:10)(良:6票)
2.  おもひでぽろぽろ
厳しいコメントを、と思って来てみましたが、案外に不評なので、肩透かしを食らったような気分ですが…(苦笑)。「思い出」というのは意図的に作られるものではなく、また、これを想起するのも偶然であることがほとんど。人為的に視聴者全員で共通体験的に思い出を扱おう、という想定自体が無茶、というものでしょう。したがって、本筋から細部に至るまで、わざとらしさや小細工ばかりが目立ってしまいます(本筋のわざとらしさ=自然・大地の素晴らしさ、田舎の人の素朴さ・人柄の良さ、等々。細部のわざとらしさ=由美かおるの『ハイアース渦巻』やナショナルの看板、等々)。「いかにも」ということを並べるだけでは、残念ながら思い出には結びつかないんですよね。懐かしさの強要、というような不快感さえ覚えたほどです。とはいえ、本作によって、小さい頃の自分と現在の己とのギャップを反省させられ、「今の自分の体たらくは何なんだよ…もっと頑張らなきゃな!」との思いを新たにできたので、その点には大いに感謝します。
7点(2004-03-29 14:05:52)(良:3票)
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