1. マンハッタン
これで人生が変わった、といっても過言ではないくらい。本当はこんな人たちに感情移入なんかできそうにないけれども、見るたびにそれぞれのキャラクターに感情移入してしまう。胸をかきむしられるような思いで見てしまう。モノクロのマンハッタンが実に美しく、バックに流れるラプソディ・イン・ブルーが涙が出るくらいにはまっていて、最高傑作としか言いようがない。テープレコーダーに自分の好きなものの名前を吹き込んでいくところから、本当に好きなのは彼女だと気づいて、マンハッタンを走り抜けるシーン、そしてラストのM・ヘミングウェイの大人びた一言。何て素敵な流れだ。何と狂おしいエンディングだ。ぼくがマンハッタンに行ったのはこの映画を見たから。そして、ホンモノのウディ・アレンを間近で見たのだった。 10点(2005-03-01 00:23:27)(良:1票) |
2. 回路
何でこんなに点数が低いんですか!! 間違いなく黒沢清の最高傑作だと思う。世界観がどんどん拡大していく(負の方に)ところが黒沢のいいところなんですがね。話が大きくなっちまったら怖いとか怖くないとか細かいことにこだわってらんないよ!! とにかく好きな映画ってのはフィーリング、伝えようとしてもなかなか伝わらない。 10点(2004-12-25 01:20:33)(良:1票) |
3. 許されざる者(1992)
「地獄で待ってるぜ」。イーストウッドの眼光の鋭さ。一瞬で終わるクライマックスの途方もないカッコよさは比類ない。本当にこの映画は好き嫌い極端に分かれる。そういう映画は、たとえどんなに好きでも欠点は思いつくものなのだが、この映画の場合はどこに欠点があるのかわからない。 10点(2004-10-22 00:44:22)(良:1票) |
4. ザッツ・エンタテインメント
これ以上楽しい映画はちょっと望めそうもない。秋にDVDのボックスセットが出るそうで。迷わず買いたいところ。 10点(2004-10-06 00:44:52) |
5. ロックンロール・ハイスクール
本日ジョニー・ラモーン死去。映画自体は語る必要もないくらい陳腐だと思うが、(まあおもしろいけど)永遠に輝き続けるラモーンズの強度に10点。ロックは下世話だという意味で、これを超えるロックムービーはなかなかない。 10点(2004-09-16 23:05:09) |
6. ボギー!俺も男だ
実はこれがウディの最高傑作なのかもしれない。少なくとも個人的にはそう思う。ダイアン・キートンが最も可愛らしい映画であることも間違いないし、ある意味監督を外注したのが功を奏していると思う。ゲージツ的にならずに、程よくハリウッドした、実にセンチメンタルなラブコメの名品。 10点(2004-08-27 01:00:48) |
7. ブラウン・バニー
誰が何と言おうと擁護する。極端な退屈がラスト20分の急速な物語の展開を際立たせる。映画とはつまり時間だ。そしてクロエ・セヴィニーよ。俺のも舐めてくれ。 10点(2004-07-27 01:00:20) |
8. バンド・ワゴン(1953)
1回ビデオで見て、2回目たまたまマンハッタンの劇場で見た。おっもしれえのな。これ。外人の観客たち、むっちゃくちゃノリよくってさ、よく笑うし、終わったらスタンディングオベーションよ、拍手の嵐。50年前の映画だって言うのに。勢いサントラも買った。やっぱりミュージカルの傑作って言ったらこれか「雨に唄えば」だと思うけど、どうもジーン・ケリーは見た目ごつくて好きになれず、アステアの細くて軽やかな身のこなしのほうが好み。ガール・ハント・バレエはやや冗長かもしれないが、何も考えず、陽気に人々が踊って唄って恋をして恋が叶ってハッピーエンド、文句なし。 10点(2004-07-27 00:56:01) |
9. はなればなれに
ゴダールを知識人の手から解放しよう! なんて言葉は古臭いけど、他のレビュワーの方のおっしゃるとおり、こんなに「みずみずしく」「ポップ」な映画はなかなか見つからない。ゴダールはいつだってポップだけど。 10点(2004-06-08 00:47:48) |
10. ブラッド・ワーク
えーい10点。これが嫌いって人とあたしゃあ友達にはなれません。だってこれこそが映画なんざますもの。 10点(2004-06-07 23:48:38)(笑:1票) (良:1票) |
11. 世界中がアイ・ラヴ・ユー
そのすべてがいとおしくなるほどに好きな映画です。数あるウディアレン作品の中でも抜群の出来だと思う。ウディとゴールディー・ホーンが踊るラストシーンは、何度見ても惚れ惚れするほど素晴らしい。泣ける。とにかく90年代のウディ・アレンはすごかった。人によって好き嫌いは激しいが、もともとハズレの少ない作家だったが、90年代の作品の多様性、そしてその質の高さには舌を巻く。ミア・ファーローとの別離とスーン・イとのスキャンダルでプライベートは絶対にとんでもなかったはずなのに。尊敬すべき変態だと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2005-04-07 01:25:27) |
12. スクール・オブ・ロック
ロックが好きであればあるほど、この映画は笑える。そして泣ける。たとえその方向性が、AC/DCやレッド・ツェッペリンのような、あたくしがヘドが出るほど嫌いなはあどろっく。であろうとも。ステージはバンドだけじゃない、スタッフが重要なんだ!という姿勢も泣けるじゃないの。ツボに入ったのはファックMTVの姿勢とエンヤ。 9点(2005-03-29 00:40:37) |
13. ゾンビ/ディレクターズカット完全版
こんなに面白いとは思わなかった。哀愁すら感じる、ホラー映画の金字塔。いやあ、あのショッピングモールに閉じこもるという設定考えただけでもエライ。アルジェント版は見てないけど、だらだら遊んでるシーンがあるからこそ、この映画は生きる。ショックシーンだけの『ゾンビ』なんて『ゾンビ』じゃない。と思うほど素晴らしい出来だ。 9点(2005-03-28 01:09:00) |
14. 下妻物語
《ネタバレ》 水野晴郎の「お願いします」の一言で完全にやられた。完成度云々はともかく、ここ10年くらいの邦画で一番オモシロイのでは。ただ、後半はうまくまとめすぎたね。前半のハイセンスが、少し死んでしまった。それと、宮迫はもういい。00年代は、「微妙な土地」ブームがさらに加速していくのではないかと推測しています。 9点(2005-03-14 00:27:21) |
15. ゴースト・オブ・マーズ
ホントは10点あげたい。でも皆さんの評価の低さでちょっと悩んだ結果9点・・・。サイコーに楽しい娯楽映画だと思います。 9点(2005-02-21 00:57:15) |
16. ダウン・バイ・ロー
トム・ウェイツ! トム・ウェイツ! トム・ウェイツ! ジョン・ルーリーも好きだ。 9点(2005-02-15 01:17:40) |
17. ピストルオペラ
保健体育の先生に尽きる 9点(2005-02-15 01:13:49) |
18. ふたりにクギづけ
映画秘宝かなんかで、ファレリー兄弟の新作はシャム双生児のピッチャーの話になるらしい(多分その写真だけ流出していたせいでしょう)、と言う記事を目にしてから一年くらいずっとこの映画を待ち望んでいた。今日ようやく見ることができたが、予想以上に素晴らしい出来だった。細々としたエピソードやらギャグやらがすべて生きていて、これはぼくとしても今年のベスト1になりそうな予感。そもそもシャム双生児(あ、差別語でしたね、結合双生児)があんだけ明るく生きていて、何の不自然さもなく女を口説き(兄貴のほうだけど)、みんなもふたりに対して何ら同情を覚えない、という設定も、あれだけ被差別者にこだわってきたファレリー兄弟以外にはなかなか持ち得ない視点だろうと思う。ファレリー兄弟でベストでしょう。グレッグ・キニアが好演。マット・デイモンも「愛しのローズマリー」のときのジャック・ブラックに比べたら、違和感がない。 9点(2005-01-17 00:54:24)(良:1票) |
19. ラスト・ワルツ
二、三人いまいちなゲストたちはいたけれども(はっきり言ってしまおう、ロニー・ホーキンスとニール・ダイアモンドとヴァン・モリスンだ、動くヴァン・モリスンきもい)、これは最高だ。カッコいい。どうやらリンゴがラリっている。 9点(2004-10-30 23:32:40) |
20. スリーパー
なんてかわいいんだダイアンキートンは。ウディの初期コメディの中で、最もバランスがよくそれなりにストーリー性もあってくだらない小傑作。 9点(2004-07-13 00:27:26) |