1. 有頂天時代
個人的にはアステア&ロジャーズ作品の中で一番すき。はじめてみたとき、「Never gonna dance」で、「君以外の人とはもう踊らないよ」と歌うアステアと、指揮者と結婚することになっているロジャーズのダンスシーンに涙が出た。ダンスシーンで泣いたのは後にも先にもこの映画だけだが、二人の気持ちの微妙な部分がダンスとして表現されていることへの猛烈な驚きは今でも変わらない。ミュージカルってストーリーは二の次で、音楽とダンスだけ楽しめればいいと思っていたが大間違い。この映画の二人のダンスには、台詞によるシーンよりもずっと濃密なストーリーがはいっている。もちろん、アステアのソロダンスなど、他のシーンも充実。邦題については賛否両論だが、名づけた人がこの映画をみて有頂天になってしまったことは想像に難くない。 9点(2004-06-24 18:10:20)(良:1票) |
2. 艦隊を追って
ロジャーズのソロでタップするシーンが観れて良かった。衣装がかなりセクシーで、ちょっとビビれます。アステアと海兵さんのダンスシーンもさすがの迫力。アステアがピアノを弾くシーンも珍しくてお得。「トップハット」や「踊らん哉」にくらべて有名な曲が少ないのが残念だけど、アステア&ロジャーズfanの僕としては大満足でした。 7点(2004-06-23 13:36:24) |
3. 赤ちゃん教育
この疾走感、展開力は例えて言うなら、ビーチボーイズの「Good Vibration」やクイーンの「ボエミアンラプソディー」といったところ。最初から最後まで畳み掛けてきます。疲れが吹っ飛びますわ。次の展開を予想しても、常に予想の上を行かれてる感じ。なんと言ってもキャサリン・ヘプバーンがすごいです。男尊女卑とかこの人には関係ないんだろうな…。ケーリー・グラントが完全に振り回されている。 [DVD(字幕)] 6点(2004-06-06 09:05:11) |
4. トップ・ハット
「地に足がついてない」といって誉め言葉になるのはフレッド・アステアぐらいだろう。この映画の頃の切れのある足さばきは、観ているこっちを異次元トリップさせてくれます。ロジャースもきれいだし、曲も今ではほとんどがスタンダードになってる曲ばかりだし、ただ見て酔いしれるそんな夢の映画。リアリティーが、あまりにも徹底的に排除されていて、返って心地よい。 8点(2004-06-05 22:16:51)(良:1票) |
5. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
ひとつの壺をめぐるユーモアに満ちた展開。この展開の面白さは、映画にしかできない面白さだと思う。その意味で山中貞雄さんはすごい監督だ。また、こういうテイストの映画が、またこういう形式のユーモアが、おそらくは日本にしかなく、しかも日本人にしか通じないだろうところが、この映画の価値を高めている。ぜひ一度は見ておくべき作品。京都文化博物館で鑑賞したが、多少音声が聞き取りにくくて残念。 8点(2004-06-04 23:00:47)(良:1票) |