1. 大列車強盗(1903)
《ネタバレ》 はじめに“train robbery”という題名が出るので、列車を襲うんだと事前に分かるのですが、題名が出ずとも最初の室内のシーンで窓から列車が走ってくる様子をしっかり見せているので、なるほど、これからあれを襲撃するわけだと納得させてくれるところが素晴らしいです。 初期映画で列車と言えば、リュミエールの「列車の到着」を思い起こしますが、あの映画のように観客の方へ向かってくる列車も映していれば、もっと迫力が出て躍動感にも満ちていたかもしれません。しかし、画面の向こう側へと走って行く列車は逃走をイメージさせるものでもあります。また、同じく「列車の到着」は観客が危険を感じて逃げたという伝説がありますが、本作の観客に向けて発砲するラストも当然そういった効果を期待して撮ったようであり、監督の茶目っけが感じられるシーンです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-05-12 18:09:32)(良:1票) |