1. 吸血鬼(1967)
シャロン・テートとロマン・ポランスキーが共演した作品という事で気になり鑑賞。 ゴシックな城の雰囲気、荘厳な音楽、突如として現れる吸血鬼の恐さ、これだけでかなりホラーな内容になりそうなのにそうはならないのだった。描かれるのはひたすらドタバタとした教授と助手のコントみたいなやり取り。吸血鬼と言ってもただ白塗りなだけなので全然怖くないし…。「ビートルジュース」っていう映画に似てるかもしれません。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-09-03 23:10:35) |
2. サイレンサー/破壊部隊
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でシャロン・テートが映画館で観てたやつ。 007をポップにした感じで大分軽い内容だったが、それなりにアクションシーンも満載だったので楽しめた。 常にオシャレなBGMが流れている為、せっかくの緊迫したシーンとかでも全く緊張感が無くて、ちょっとうるさすぎだと思った。 シリーズモノの第4弾をいきなり観たため人物の関係性とか、そもそも何が目的なのかすら分からなかったが、動くシャロン・テートを初めて観れたのでそれだけで価値はあった。ブルース・リー直伝の格闘シーンに関しては期待したもののそこまで大したことないものだった…。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-09-03 19:41:19) |
3. 処女ゲバゲバ
荒野に目隠しされて置き去りにされた一組のカップル。この二人がゲバゲバな目に遭う壮絶な60分。 とにかくゲバゲバ。 裸にされ、磔にされている女。 スナイパーライフルのスコープを覗けば女性の乳首に照準が合う不思議。 ひたすら暴力とエロとゲバゲバ。 突然カラーになる演出。 当時カラーフィルムは高かったから節約したらしい…。 訳の解らない映画だった。 でも、このシュールな世界観はちょっと中毒性があるかも。 若松監督作品は私にはまだ早かったようだ…。 [DVD(邦画)] 4点(2018-11-05 19:59:00) |
4. アルファヴィル
映像自体はスタイリッシュだが、SF的面白さを期待しちゃうと全く面白くないという。 ノワール映画の主人公みたいなロングコートを着た男が、宇宙からやってきた異星人だと言われてもねぇ。 アンナ・カリーナは綺麗でしたが、それぐらいしか見所がなく・・・。 [DVD(字幕)] 4点(2017-09-14 13:33:15) |
5. ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生
ジョージ・A・ロメロ監督が先日亡くなったとの報を受け、追悼の意味も込めて久々に鑑賞。 墓場に来ていた主人公達が、いきなりゾンビに襲われるというショッキングなシーンからスタートし、終わりまでとにかく恐怖の連続である。 低予算故に特殊メイクなどはショボいが、モノクロ映像のおかげで凄い怖い雰囲気を醸し出していた。 窓に打ち付けられた板の隙間から無数のゾンビの手が出てくるシーンがとにかく怖かった。あと、ゾンビ特有の歩き方も怖い。全てはここから始まった。 [DVD(字幕)] 7点(2017-07-21 20:50:20) |
6. 怪獣大戦争
人類とX星人との戦争がメインであり、怪獣達はそれに利用されたにすぎない。 X星人はあれだけ凄い科学力があるなら普通に攻めてきても余裕で地球をのっとれそうなものなのに、やってることがまどろっこしすぎて笑えた。 ゴジラに関してはおまけ要素に過ぎないので、怖いというよりも今回はお笑いパートに徹していた。とにかくその動きがユーモラスで可愛いのだ。シェーポーズは必見ですよ! [DVD(邦画)] 4点(2016-07-29 03:09:13) |
7. チェブラーシカ(1969)
可愛らしい外見とは裏腹にキャラクターが皆孤独を抱えていて凄く切ない。動物園を作るという一つの目標を皆で成し遂げた時、友達になりたい人は紙に記入しようってなるが、「そんなものは必要ない。すでに我々は友達だ」ってなる所が感動的で好き。そして、チェブラーシカのあのスピーチ!可愛さにやられました。 [DVD(字幕)] 8点(2015-01-08 20:41:48) |
8. 河内カルメン
完全に清順マニア御用達な映画。 強い女性が主役の映画なのだが、途中からストーリーを追うのが馬鹿らしくなるほどのぶっ飛んだ内容。舞台美術めいたセット。襖を開ければ無数の照明が迫り出してくる。広角レンズで極端に誇張したショット。突然出てくる忍者。次々に繰り出される自由すぎる発想。実験的な試み。もはや異常すぎて逆に面白い! [DVD(邦画)] 7点(2014-12-13 19:46:16) |
9. すべてが狂ってる
「その時代の風景を撮るというのも映画の価値。その意味でこの映画も成り立つかもしれない。」 と、清順監督が語るように、この時代の空気感というものが感じられる作品であると思う。と言っても私が生まれる前の話なので想像でしかないが。 序盤は単に無軌道な若者のありふれた日常を描いており、そこで描かれるのはいつの時代も同じ、金や恋や将来についての不安だったり。 ヌーベルバーグを意識してるらしいが、私には清順らしさもあまり感じないしちょっと退屈だった。しかし、物語が後半になると確かにすべてが狂い始めて目が離せなくなる。 川地民夫の段々狂喜じみていく演技が凄くて一気に引き込まれた。 ↓あ、吉永小百合についてはやっぱり会社に頼まれてワンカットだけ撮ったそうです。 [DVD(邦画)] 7点(2014-12-11 19:49:55) |
10. 探偵事務所23 くたばれ悪党ども
『野獣の青春』と同じ年に制作されただけに宍戸譲の役柄もかぶって見えたが、本作の方がちょっと間の抜けたユーモア溢れる役柄で、キャラクターとしては魅力的に見えた。突然踊り出すミュージカル調のシーンもあって面白かった。派手な銃撃シーンは多いが、ストーリー的には『野獣の青春』の方がうまくまとまっていて好き。 [DVD(邦画)] 7点(2014-12-10 23:10:02) |
11. 野獣の青春
タイトルに「青春」とあるが、全く青春要素は皆無でひたすらハードボイルドでバイオレンスな作品だ。清順特有の美学が開花した作品でもあり、単なるヤクザものとは一味違った魅力が満載である。 キャバレーのマジックミラー越しの構図や透明な床下からのショット。原色を基調としたセット。紅白ツートンカラーの電話。スクリーンの裏にある事務所。突然巻き上がる黄色い砂嵐。それらの清順特有のこだわりを観ているだけでも楽しめる。また、基本のストーリーはしっかりとしてるし、『東京流れ者』や『殺しの烙印』ほどぶっ飛んではいないので、清順初心者にもオススメできる、入門編に最適な作品であるとも言える。 [DVD(邦画)] 8点(2014-12-10 21:10:28) |
12. けんかえれじい
会津魂だの会津精神だのを連呼する学生達の思想はあまりピンと来なかったが、けんかシーンが多く飽きずに楽しめた。 パチンコ弾みたいなのを指で発射するシーンなど、独特の清順節も楽しい。 けんかに明け暮れる主人公を更正しようとピアノを教えるヒロインがまじ天使。 2人のいじらしい恋物語は、けんかばかりの展開の中、束の間のやすらぎを与えてくれる。ピアノをアレで弾くシーンのユーモラスさが実に良い。 [DVD(邦画)] 7点(2014-12-07 23:58:00) |
13. 関東無宿
ヤクザに憧れる女学生が出てきて、ちょっとコミカルな任侠ものかと思いきや、いつの間にか女学生はフェードアウトしてしまい、なんかヤクザが賭博ばっかりやってるという映画だった。 特に感動もしなければ、笑える場面もなく、見所は急に清順節が炸裂する殺陣シーンくらいだろう。首を刀でズバッと斬られて、血は全く出ないんだけど、やられた人が襖を倒すと真っ赤な背景が広がるというね。清順らしい格好いいシーンだったなと。 小林旭は佇まいは格好良いけど、イマイチ掴み所のないキャラというか、面白味のないありふれたキャラクターだったなぁと思いました。 [DVD(邦画)] 4点(2014-12-07 21:21:51) |
14. 刺青一代
ラストの戦いにおける清順美学の炸裂っぷりをじっくり解説しようと思ったら↓のレビュワーさん全員が説明してくれていたので泣く泣く割愛(泣) しかし、ラストシーンばかりが語られがちですが、途中でも随所に清順節が光っておりました。 真っ赤な靴の男。赤いハンマー。赤い空。赤い照明。海に拡がる過剰なまでの赤い血。それらの赤い色彩が重要な所で使われていて凄く印象的だった。 こうなるとラストの殺陣で真っ赤な血が飛び交うのを期待してしまうが、意外とあっさりしていてちょっと物足りなかった。刀で討ち入りして主人公だけ銃も使うなんて反則だと思った(笑)でも、このセットの様式美は『キル・ビル』にも影響を与えているはず。 ストーリーは平凡といえば平凡だが、主人公とヒロインとのほのぼのとしたやり取りが、殺伐とした任侠劇の中でも一息つかせてくれてとても良い。 コイツ(刺青)を捨てない限り真っ当な生き方は出来ない。 本当の自由を求めててつは何処へ向かうのか… [DVD(邦画)] 7点(2014-12-07 19:34:16) |
15. 東京流れ者
清順の美学が炸裂した傑作! 低予算を逆手に取って簡素化、抽象化されたセットが逆にアヴァンギャルドな映像美を放つ。 渡哲也がとにかく格好よい。仁義に厚く、義理堅い上に硬派で、拳銃の腕も天下一品というスーパーヒーローだが、一つだけ弱点があって、それは射程距離が10メートルなんですね。例え10人以上の敵に囲まれていようとも、決死の覚悟で物陰から飛びだし、いちいち10メートル以内に突っ込んで行って銃撃戦を行うという無鉄砲さが逆に面白い。見てるこっちは「そんな馬鹿な!」と叫ばざるを得ないが。 映画は普通じゃつまらないと言う清順の、その"普通じゃなさ"が頂点に達するのがラストの銃撃戦だ。真っ白い空間に置かれているのはピアノだけ、主人公とヒロインの服は真っ白で、敵は皆真っ黒。つきつめられた簡素化がここで極まる。そして、格好よさのみを追求した銃撃戦が繰り広げられる。観てる方はポカーンと唖然とするしかないが、あまりの格好よさについリプレイして観てしまった。というか、この映画の主人公は当たり前のように弾丸をかわすが、もはや格好よさの追求に忙しくてそんな些細な事はどうでもいいんだろうな。美学を追求するとリアリティが消え失せる見本のような映画であった。 [DVD(邦画)] 8点(2014-12-05 15:10:55) |
16. 殺しの烙印
ウォン・カーウァイがこの作品のファンだと知り、興味を持って観たのが最初。以降、清順作品にはまったが、最初に観たこの作品こそ変態度においては1番なのではと思う。いや、『ツィゴイネルワイゼン』の目玉舐めの方が凄いか。 訳が分からない映画を作ったという理由でクビになったらしいが、そのことで伝説的な作品として位置付けられているのだからある意味おいしいエピソードである。 のっけから『殺しのブルース』だし、主人公は米の炊ける匂いフェチという設定からしてもうギャグとしか思えない。バーに行っても酒を頼まず「米を炊け」だかんね。意味わからん。 物語も一応殺し屋組織内の抗争という大筋があるものの、その殆どがシュールな展開と意味不明な展開で構成されており、ただただ唖然としてしまう事請け合い。 主人公は殺し屋なのに何処か間抜けだ。真理アンヌがシャワー浴び終えて全裸で出て来てるのに、見向きもせず炊飯器にすがり付いてる所とかね。 あと、No.1の殺し屋との対決は見物。かつてここまで恐ろしい追い詰められ方があっただろうか。オッサン殺し屋と寝るときも一緒でトイレに行く時も腕を組んだまま。24時間一緒に行動をさせられるという恐ろしいものだ。さすがNo.1の殺し屋だけあって隙ができるからトイレすら行かず、そのまま漏らしてしまうというね。これがNo.1のやり口か。 とにかく、全編に渡って笑い通しでした。これは真面目に観てはいけません。ギャグとして楽しむのが吉である。 [ビデオ(邦画)] 9点(2014-12-03 01:57:33) |
17. 死霊の盆踊り
「死霊の盆踊り」を探して3千里。長かった…。 思えばこのサイトに出会って9年、燦然とワーストランキング1位に輝く本作にある種の憧れを抱いていた私。なかなかレンタル屋で見つける事が出来ず、このたびネット宅配レンタルにてレンタルする事に成功!便利な世の中になったなあと喜びつつ、いざ鑑賞! ・・・・・。 最初は半信半疑。実はちょっと位は面白いんでしょ?的な私の甘い考えは一瞬で吹き飛ぶこととなる。 一人目の踊り子が出て来た瞬間、あ…これはマジのやつや…。そう思った。 もはや死霊でも何でもないただのBBAの踊りが延々と続いて行く。不毛な時間。 ドヤ顔で変な踊りを繰り広げる女を真顔で見続ける主人公の男女という絵図のなんとシュールなこと。 死んだらこんな世界が待ってるなんて嫌すぎる!絶対に死後の世界に行きたくないと思った。 自殺を考えている人にはこれを見せればいいと思った。絶対思い留まるはず。 これに比べれば「シベ超」なんて全然普通の映画だと思った。 しかも、私が借りたのはデラックス版だったらしく、監督のインタビューが40分も収録されていた。得意顔で製作秘話を語る監督を見て、慌てて3分位で止める私。洗脳されたらヤバいので。 [DVD(字幕)] 0点(2014-10-20 03:01:21) |