1. モロッコ
《ネタバレ》 砂漠の街で知り合ったプレイボーイの軍人とキャバレーの歌手、そして彼女に惚れている富豪の三角関係のお話。ヒロインは男の前では強がってしまう性格らしいが、その切り替わりが画として描かれていないため今ひとつ。最後の最後に自分の心に素直になって、男を追いかけていくラストシーンは間違いなく名シーンだとは思う。しかしやはりそれまでの描写が足りないのが宜しくない。1930年という古い映画なので仕方ないといえば仕方ないのかもしれないが稚拙に過ぎるように思える。話の土台になる、男が何故それほどまでに女に惹かれたのか、そしてその逆どちらも弱いのも難。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-28 18:30:06) |
2. オズの魔法使
《ネタバレ》 セピアの現実からカラフルな夢の世界に変わる切り替えが実に効果的で素晴らしい。花畑の広々としたセットには圧倒されます。カカシ、ブリキの騎士、ライオンという登場人物が自分の農場で働く人達になぞらえているのも面白く、この時代にしてメイクもここまで出来るんだなぁと感心します。音楽は始めのオーバーザレインボウが図抜けてますが、他も悪くない。しかし肝心のストーリーは微妙。魔女のやっつけられ方とかオズの魔法使いの正体とかそう思われた理由とか、随分適当が満載。飽くまで子供向けに書かれたものでしょうからこれでいいんですかね。しかし彼等の問題の解決が証書や勲章がその違いだという説明は気が抜ける。シンプルに既に君はその勇気を持っているとかの方が余程納得出来るんですが。もっと困難を越えてオズに辿り着くのかと思ったらそうでもなくあっさり到達で、冒険感が薄めなのは悲しいところ。原作未読なので判らないけど、ここらは尺の都合上端寄られたんでしょうかね。一番気になったのが住人がお馬鹿すぎること。思考も意思も感じられない、右に倣えの没主体性。魔女の部下ですら、魔女が死んだ途端に今までのことがなかったように寝返る様は逆に恐ろしくもあります。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-01-13 18:38:52) |
3. 残菊物語(1939)
《ネタバレ》 映像がとても美しい。アングルやら構図もそうだが、長回しが生き生きとして効いていることが、自分のような素人にもビンビン伝わってくる事が凄いです。健気な女性が男が一人前になるよう支え続けるという古典的な話の内容も、展開もダレることなく楽しめました。ただ、やはり主人公が信頼を回復する舞台シーンは重要とはいえかなり長過ぎに感じます。その道に造詣のある人にはそれも楽しいんでしょうけどね。監督が拘って何度も撮り直したというスイカの切り方は何が一体気に食わなかったのか良く分からなかった。下手すぎてダメなのか、上手すぎてダメなのか。本編を見ると決して上手いとも思えず、これでOKが出たってことは上手すぎてダメだったということなのでしょうか。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-09-17 17:29:05) |
4. 祇園の姉妹(1936)
《ネタバレ》 妹の立ち回りっぷりが見事なものでそれだけで面白い。男は皆軽薄だったりして、ちょっとした様子が喜劇的に映ります。姉妹が互いに心配し合い、互いが相手が心配したとおりになってしまうという決着の付け方も端的で良く、号泣でありながら哀れみよりも逞しさを感じさせてくれるラストは絶妙なものがありました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-04-15 21:32:26) |
5. グランド・ホテル
人物の個性や背景の見せ方の作りは中々上手。エピソードのいくつかに魅力は感じるものの、正直期待以上の面白味は感じません。期待が高すぎました。終盤の急展開は流れ的に無理をしすぎかと。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-03 21:44:44) |
6. キング・コング(1933)
《ネタバレ》 今から70年以上前に作られたとは思えないような特撮技術には感心する。でも内容はただのコマ撮りアニメーションの怪獣映画だった。怪獣映画や特撮系に興味が薄いためか、ヒロインが怪獣に狙われ、それをコングが助けるという繰り返しが長く感じて飽きてしまった。コングが怒りにまかせて村人を噛み殺し、踏み潰すシーンはコングの恐ろしさを感じさせていいけれど、アップの顔が面白すぎるのはどうにかならなかったのだろうか。最後のセリフは、無理矢理綺麗にまとめようとしてる感じでしらけてしまう。 [DVD(字幕)] 6点(2006-07-22 20:28:15)(笑:1票) (良:1票) |
7. 或る夜の出来事
なんてことない恋愛ものですが、主義を貫いている主人公がいいです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-06-11 11:15:42) |
8. 風と共に去りぬ
逞しいが独善的で我侭なヒロイン。このヒロインに憧れを抱ける女性なら楽しく観られるのかもしれない。けれど自分は男なので感情移入出来るわけもなし。それでもこの長い映画を何故か退屈せずに観れてしまうのは、クラーク・ゲーブルが非常に格好良く、魅力的に感じるせいだろう。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-06-11 10:31:41) |