1. テネイシャスD/運命のピックをさがせ!
《ネタバレ》 仰天のロックオペラで始まり(JBってほんっと歌上手い!)、 薄ら貧乏で勘違いな下品コンビを結成し(頭悪いし気色悪い)、 素敵なタロットカードに導かれ(このイラスト描いたの誰?)、 運命のピックを手にするために冒険に出て(Tロビンスがっっ!)、 超絶技巧なサタンと対決し(うわーデイブだ~!!←これが見たかった)、 家賃を払わせた約束をしたために貧相なまま終わる物語(あれ?)。 でもこれが面白かった~! お莫迦になれる、なりきれるっていいなぁ~!! 最後の歌にも感動したよ!(メタルは勝つ、パンクにもグランジにも・確かに) メタル愛に溢れてて小気味良く気持ちいい。いやわたしはメタルは聞かないけど。 [DVD(字幕)] 8点(2012-08-07 18:28:57) |
2. エリックを探して
《ネタバレ》 リアルにダメな中年男の再生がファンタジックに描かれてます。 こんなに家の中がごたごたで、こんなに仕事も出来なくて、息子のはっぱを失敬するくらいダメな父を、どうやって生き返らせるんだろう?と疑問が湧くほど、前半はダメっぷりがこれでもかと繰り出されます。 でもこれが見事再生するんだから!なんて素晴らしいストーリーテリング!笑っちゃうくらいの幸福感! エリックを救ってくれてありがとう、ローチ監督。見て良かった。 [映画館(字幕)] 10点(2011-01-23 20:49:09) |
3. ぼくのエリ 200歳の少女
《ネタバレ》 12歳のオスカー。友達が欲しい。いじめられている。強くなりたい。両親が離婚している。優位に立った時の、残酷な笑顔。 200歳(推定)のエリ。捕食者。外見は未成年。基本的に人間より強いが弱点もある。 60代とおぼしきホーカン。エリの保護者であり崇拝者。エリと密会(笑)するオスカーに嫉妬する、もうひとりのオスカー。純粋さと欲望がうずまく。 誰もが寂しくて、分かり合う誰かが欲しい、安心したい。いじめっこも、オスカーの両親も、ヴィルギニアとその仲間達も、求めるものはみんな同じ。 普遍的な題材をホラーファンタジーとして料理した稀有な一品。飾らない現実的な描写に、時にホラー、時に叙情的な色合いが混じるが、違和感無くぐいぐい引き込む監督の力量に脱帽。そして何より、主役のふたりを決定したことでこの映画の9割は成功してしまった! [映画館(字幕)] 10点(2010-07-25 18:13:17) |
4. アバター(2009)
《ネタバレ》 みなさん書かれているように、もののけ姫を思い出しました。あとダンス・ウィズ・ウルブスとレジェンドオブウォーリアーと東インド会社(こりゃ映画じゃないか)も。 思ったより話に入り込め(3Dだったから?)、鑑賞中は楽しくキャメロンワールドを堪能しました。ミシェル・ロドリゲスかっこいい。 話がファンタジーで終わったのは仕方ありません。だってアボ●ジニの聖地の下にあるウラン鉱山を狙っている企業とか、居留地でウランを採掘して住民に健康被害があるとか、リアル世界では現在進行形の問題で解決策を誰も知らないから。市場原理主義で地球が滅びないことを願ってやみません。 [映画館(字幕)] 9点(2010-01-10 21:26:57) |
5. きつねと私の12か月
美しい森!それだけでおとぎ話みたい。 きつねと冒険とはなんと素晴らしい!やっぱりおとぎ話のよう。 きつねも女の子も可愛い。おとぎ話決定(笑) 子供のころ自分本位で行動してしまうのは自分だけじゃなかったんだとしみじみ。あ、今でもそうか。きつねにとってリラはどんな存在だったんだろう。 そういえばリラはずっと同じ服を着ていた。紫は自然界に存在しないことになっている色じゃなかったっけ。意味深。 [DVD(字幕)] 9点(2009-09-22 09:45:58) |
6. リダクテッド 真実の価値
《ネタバレ》 あの兵士たちがごくごく自然に、不条理殺人・サイコホラー・スプラッタなどの犯人になってしまったように見えた。 最初は身の毛もよだつ手法で人目を引いた映画の表現はよりリアルに過激に進化し、今では古典と呼ばれる作品を見ると、いかにも作りもの感あふれて失笑することもある。感覚が麻痺し、麻痺した自分に気付かずにもっと刺激的なものを求めてしまう。 それが現実に起こっているんだよ?という危機感を感じた。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-19 12:56:07) |
7. ターミネーター4
《ネタバレ》 映画の製作裏話はあまり重視しておりませんが、ベイルさんがコナーを演るので役を大きくしなくてはいけなかったとか?でしたらその前はもっとマーカスに焦点が当たっていて、より深い人物描写があったのでしょうね。 とはいえ、そんな心理劇をこのシリーズに期待している人がどれほどいるのか。というわけで、マーケティング的にも興行的にもこれで正しかったのでしょう。そういうのはギャラクティカでやってるしね。 現時点でコナーはまだカリスマリーダーではなく、続編が決まっていたから/主人公だからという以外で、人の心臓をもらってまで生きていなくてはいけない理由が分かりませんでした。いっそのことコナーがマーカス風な人造人間になっちゃえば・・・ご都合主義過ぎますか。 「T1」から25年ですかぁ。はぁ。そりゃ年取るわ。でも次もきっと見るでしょう。 [映画館(字幕)] 6点(2009-06-07 00:20:13) |
8. イースタン・プロミス
《ネタバレ》 久々、鑑賞後に空腹感を感じなかった一本。最後まで見て、ああ~と涙が出ました。 なのでネタバレ書きます。どうぞご注意を。 死んだような故郷を飛び出して外国の大都会へやって来た娘。 流産が原因で家庭を持つことが出来なかった女。 出来れば自分の生まれた国で、自分の家族(もっと言えば有能な息子)が欲しかっただろう父親。 自分の無能さに感付いていながら馬鹿をし続けることしか出来ず、その上好きな人に好きだと言えない男。 そして誰にも本当の自分を見せることが出来ず(全裸で格闘しますが・笑)、身体に刻み込んだ印によって普通の生活には戻れないことを承諾していた男。 主要人物の誰もが本当に必要としているものを手に入れることが出来ず、必死でもがき続けます。特に最後の最後の場面がたまらなかった。 特別共感できた人物もいないのに何故泣いたのかというとそれは、悲しいのではなく切なかったからだと。 ロシアンマフィアの話なのに、ロシア系の役者は起用しなかったようですね。しかしこの迫力、説得力! [映画館(字幕)] 9点(2008-06-25 21:46:19) |
9. ケリー・ザ・ギャング
《ネタバレ》 レジャーさん追悼で鑑賞。 オーストラリアのイメージとは、どこまでも青い空と広い海に赤い大地、オペラハウスとコアラと甘いお菓子ティムタムだったりします(最近はクジラも?)。しかしこの映画では画面はずっと暗く、能天気さはありません。日本≠スシ・サシミ・ニンジャ・ハラキリと一緒ですね。 ご当地ヒーローを有名なエピソードと共にいかに描くかが、監督と俳優の腕の見せ所なのでしょう。ステレオタイプのイメージではないオーストラリアがとても興味深かったです。これと合わせて「プロポジション」を見ると、他のイギリス連邦諸国には起こらなかった、前々世紀の移民の皆さんの暮らしについて考えることが出来るでしょう。 皆それぞれ良かったけど、レジャーさんの存在は際立っていました。合掌。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-02 01:30:04) |
10. once ダブリンの街角で
《ネタバレ》 ドキュメンタリーのような、でもリアルなだけじゃない映画。 別の人を思いながら書いた歌が別の時、別の場所、何人もの力を借りると、その歌の普遍性が発揮される。 音楽の力は偉大だ。音楽だけじゃない、どのエピソードもどの人物も飾らないのに、最後にはみんな素敵に見えた。 悲しくないのに終わったとで泣いたのは、ふたりがくっつかなかったからじゃない。 [映画館(字幕)] 10点(2007-11-22 00:45:39) |
11. ボーン・アルティメイタム
《ネタバレ》 思い切りネタバレします。ご注意を。 白髪で眼鏡のCIA、黒に染めたショートヘア、フードをなびかせてやって来るイガグリ頭の暗殺者、激しい運転でぼろぼろになって行く車、脚を引き摺る、水の中でもがく。原因を突き止めるまで容赦なく繰り返される現実でもある悪夢は、まさにデジャヴのオンパレード。ついでに前作からのBGMの流用もわざと(手ブレ撮影もね)。 そしてとうとう始まりを思い出す。悪意に利用され、止めるに止められずがんじがらめになった自分を思い出す。マリーも重要だったけど、パメラが絡んでいたことはボーンにとって最も幸運なことだった。 最後、まるで水中出産のように見えたシーンも初っ端のデジャヴ。リボーン(ほんとはReウェッブだけど)。きみの未来の幸福を心から祈る。 [映画館(字幕)] 9点(2007-11-10 17:59:17) |
12. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 内戦の無い民主的な政府の国で、そこそこお金のある両親はふたりとも健在で、ぶっ飛んだ空想癖もなく、毎日だらだら生きていられたら、元の王国に戻るなど夢にも思わないでしょう。あの時代、あの両親、あの境遇に陥ることは、オフィーリア自身の選択だったのです。(母といい娘といい、何て思わせぶりなネーミング。) そう思わないとバッドエンドです。こっちには不幸や不合理さを知るために来た。だから彼女の治める王国は長く繁栄したのだと。 もう一度見たいけど痛過ぎる。 [映画館(字幕)] 8点(2007-10-28 23:48:58)(良:2票) |
13. ミス・ポター
《ネタバレ》 堂々とネタバレ書きますので御注意を。 ミスポターはベイブ、ノーマン・ウォーンはホゲット氏。 未婚の三十路ベイブに20世紀初頭の階級社会での未来は無いと思われておりましたが、前向きでひたむきでチャーミングな編集者ホゲットさんの協力を得、見事ベイブは作家になるという夢を実現し、100年後である現在でもベストセラーをたたき出しています。 ホゲットさん退場後も別の協力者(ミセスホゲット)と共に、知恵と勇気と財力で村の仲間たちを救います。100年経っても変わらない環境保護の先駆者として、その名は湖水地方に君臨し続けています。 ってほんとベイブと似てるなぁ。この監督好きです。こんなひねくれた見方をしなくても充分面白いです。 [映画館(字幕)] 8点(2007-09-25 22:55:22)(良:1票) |
14. 300 <スリーハンドレッド>
神々の住むギリシアの国のひとつなのに、神様の匂いがしないスパルタ。 この映画ではそのスパルタと、神々しい王を頂く同時に数々の生物兵器を保有するファンタジー感溢れるペルシャ帝国と対比させたのですね。 そういえば神託所もあまりにも酷い描かれ方で気持ち悪かった。巫女踊りを見せたかったのだね。 それからグローバリゼーションについても考えました。 そして戦争は暴力なのだと見せてもらいました。見ていて心痛む場面が多々あります。 映像は最初から最後まできれいです。 最近、×万VS○人、という映画の触れ込みをよく耳にしますね。世界の現状を表しているとは思いたくありませんが。 はやく二元論から脱出できる日が来るといいです。 [映画館(字幕)] 8点(2007-06-03 20:07:43) |
15. ハンテッド(2003)
映画的には地味っぽいですが、なかなか好感が持てました。BGMが最小限なのと役者が良かった。トミーリーはご高齢なのにアクション頑張っていたと思います。 最初と最後で語られるアブラハムについては、後で止めが入るので息子のイサクは犠牲にはならないと思いますが、何か。 内容は皆さんにいろいろ言われてますけど、一番の驚きはこの映画の技術指導をしたトラッカーが実在することだと思います。追跡の仕方もそのまま、ナイフは本当にお手製。硬いアスファルトの上の足跡も追跡可能だそうです。この映画でその一部を垣間見れたことが嬉しい。誰か彼の映画を撮って下さい。その方が余程(以下自粛)。 [DVD(字幕)] 5点(2007-05-20 23:19:27) |
16. マッスルモンク
《ネタバレ》 ラウさんのアイドルな笑顔やリアルな肉襦袢の下に隠された仏教説話。 ツッコミどころは満載でマンガっぽい展開ですが楽しめました。 敵を理解しようとすること。 敵もまた自分の世界の一部であること。 最後の最後にどどーんと来たので7点献上。 [DVD(字幕)] 7点(2007-05-13 22:38:18) |
17. エラゴン/遺志を継ぐ者
《ネタバレ》 1年くらい前?からチラシを見かけ、4ヶ月位前に予告を見、2ヶ月前に原作を読み、じわじわ自分の中で盛り上がってきてようやく本編を見られると思ったら、あっちゅー間に観終わった。 原作で「わしは・・・・じゃ!」口調のブロム役がどうにもこうにも格好良いアイアンズさんでどきどきわくわくしつつも、人間だかそうでないのか良く分からない容貌のダーザ役はカーライルさんの力で原作より見せ場も多く長生きしてたし、シロウトさんらしい主人公も青臭く若いのがとっても良かったのに、なんだか長い長い予告編を見たという印象。 原作を読んでいて「これをティーンエイジャーが書いたんだ!」という驚きが映画には感じられず、どこを取っても何かを思い出させる展開とヴィジュアルっていうのが惜しい。 エルフって説明が無ければ人間にしか見えんとか、あの名優が何もドワーフにならなくてもいいじゃん(しかも殆どセリフ無し)とか、惜しい。 年取ったのかなぁ、惜しい。 それとも期待し過ぎ? [映画館(字幕)] 5点(2006-12-25 19:21:01) |