1. 理由なき反抗
最初に見たのはテレビ放映でした。感動しました。後に名画座で見直しました。さらに感動しました。後年、ハリウッドを訪れた際、グリフィス天文台まで足を伸ばして、映画でも印象的にとらえられていた100万ドルの夜景を堪能しました。天文台の敷地内にはジェームズ・ディーンの胸像がありました。ここで撮影が行われたのかと、少し感慨にふけりました。青春映画の名作として素直に高く評価したいです。 [地上波(吹替)] 8点(2013-10-05 08:52:08) |
2. ピンク・パンサー2(1975)
グフグフとこみ上げるように笑いながら見ました。ピーター・セラーズはちっとも笑わないのに。クリストファー・プラマーに出会えてびっくりです。まあ、目くじら立てずに、おおらかに見ましょう。なんで「2」なんでしょう? [試写会(字幕)] 8点(2013-10-05 08:45:50) |
3. ふたり(1972)
しみじみとした良い映画でした。その昔、がらがらの名画座で見ました。今となっては、時代背景を含め、理解し難い部分があるかと思います。ロバート・ワイズやピーター・フォンダの名前でこの映画にたどり着いた人は、見て損はないでしょう。埋もれた佳作です。 [映画館(字幕)] 6点(2013-10-05 01:25:17) |
4. エデンの東(1955)
ジェームズ・ディーンが美しく、ちょっと触れたらガラスのように壊れてしまうのではないかと思うくらい繊細です。10代の多感な頃に一度見たきりで、十分に理解していないところもあったと思いますが、激しく魂を揺さぶられました。以降、再び見るのをためらっているのは、初見の印象を失いたくないからかもしれません。もう十分に年を重ねたので、今見ると父親の気持ちで見ることになるような気がします。主題曲は映画音楽の中でも名曲中の名曲と思います。 [映画館(字幕)] 8点(2013-09-25 01:41:01) |
5. ワイルドバンチ
《ネタバレ》 しっかり腹をくくって戦わなければならない。打算なんて微塵もない。死ぬことなんか考えもしない。やらねばならぬことはやる。でなければ筋が通らない。どうしようもない悪党どもの死に様を描ききったペキンパーの最高傑作。 [映画館(字幕)] 10点(2013-09-25 01:20:17) |
6. ムカデ人間
《ネタバレ》 見ました! 嫁さんも子供も閉め出して、部屋の電気も落として。面白かったです。私が何を見ているのか様子を伺おうとした子供に、「何しとんじゃ、ブォケェ!!」と暴言を吐いてしまいました(夜中一人で見ればいいことですよね、DVD借りてきたら、見るのを夜中まで待ちきれなかったんだよ~~ん)。さすがに人間数珠つながりを子供には見せられません。でも、思っていたよりもエログロ度は低くて、私に言わせれば表現はとてもお上品です。トチ狂った外科医の先生、単細胞の日本人ヤクザ、わがままなアメリカ人姉ちゃん達と異色の取り合わせがグッドです。最後まで楽しませてもらいました。エンディングは意外でした。もっと驚いたのは、三部作の告知! [DVD(吹替)] 6点(2013-09-25 00:14:27) |
7. 告白(2010)
面白かったです。原作は文句のつけようなく面白いですが、本作はまずまずうまく映像化してくれたと思います。橋本愛が素晴らしいですね。彼女の好演で作品の質がうんと高められたと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2013-09-24 23:25:33) |
8. スティーヴ・オースティン ザ・ハンティング
《ネタバレ》 もう笑っちゃうくらいB級です。オープニングに主人公(テキサスの国境警備隊員)は友達から腕時計をもらいます。バンド部分をほどけばロープになる品です。おお、これはクライマックスに起死回生の逆転となる伏線アイテムか、と思うじゃないですか。でも、違うんです。B級ですから。さて、物語は悪党どもが債券を見事に奪うものの、仲間割れを起こすことから始まります。親玉が債券を一人じめして逃げるのを残りの悪党どもが追いかけます。悪党どもは追跡に、主人公(このときはカナダ国境近くの森林警備隊員)と娘を巻き込み、森の中を道案内させます。これがもうぐだぐだ。父と娘の葛藤を描き、悪党どもの仲間割れを描き、いっこうに収束しません。あっさり親玉に追いつき大活劇が始まると思いきや、なんと親玉あっけなく死亡。だいたい主人公はいくらでも銃を奪ったり手に入れたりできるチャンスがありながら、お手製の弓矢や、肉弾戦で敵に挑みます。ああ、もどかしい。もっとも困るのは、主役のスティーヴ・オースティンがあまりに強そうで、他の誰にも負けそうにない点です。ぜんぜんやられそうじゃないので、ハラハラしません。敵をたおし、最後は父娘の心が通い合い、ちゃんちゃん。なぜか、森や川など自然を映し出す撮影は非常に素晴らしかったです。うーん、でもやっぱりB級。 [地上波(吹替)] 3点(2013-09-23 23:18:15) |
9. デトネーター
B級映画ど真ん中です。もう見る前からわかっています。だから細かいことなんかどうでもいいので突っ込みどころを探しながら楽しんで見てしまいました。なんといってもシルヴィア・コロカが美しいですね。肌の露出の多い衣装にごちそうさまです。これだけでもこの作品を許してしまいます。だってB級ですから。 [地上波(吹替)] 4点(2013-09-23 22:51:22) |
10. 自虐の詩
《ネタバレ》 俺は泣いた。中谷美紀、演技うますぎ。阿部寛、パンチ似合いすぎ。こんなに素晴らしい作品をタダで見せてもらって良いのだろうか? 自責の念に駆られ、俺は前売り券を買った。嫁さんをロードショーに連れて行ってやろう。「人生に負けてしまいそうです」手ぬぐい、を手に入れた。部屋に飾ってある。原作の漫画、上・下巻も買った。業田良家さん、印税でどうか楽な余生を送られてください。男ならだまって、ちゃぶ台返し!! 追記;映画館で鑑賞。夫婦で泣いた。まさか、アジャ・コングで涙するとは・・・。不覚じゃ。私たち夫婦の幸せ度が少しは上がっただろうか。子役達も良かったぞ。 [試写会(邦画)] 10点(2013-08-14 12:21:07) |
11. カルメンという名の女
マルーシュカ・デートメルスの美しさに惹かれて映画館に行きました。それだけです。ストーリーは「カルメン」をベースにしているものの、ひどいものです。下品きわまりない表現が多々ありますが、ゴダールは何を描きたかったのでしょうか? マルーシュカ・デートメルスのヌードの美しさには脱帽ですが、クライマックスシーンではぼかしが入り、興ざめでした(これは当時の日本の映画鑑賞条件下では仕方ありませんでした)。しかし、0-1点などをつけられないのは、もう一度見てみたいとむらむらする映画だからです。おそるべし、マルーシュカ・デートメルス嬢。 [映画館(字幕)] 5点(2013-08-14 12:10:09) |
12. 気狂いピエロ
起承転結のはっきりした映画作りを否定するところにこの映画は成り立っていると思います。雰囲気がありますね。けれど、(ゴダールに限らずですが、)フランス映画って、センスがあるようでいて、じつは表現がすごく下品なんじゃないかといつも思ってしまいます。台詞も会話の妙というより、退屈なものが多いです。ジャン・ポール・ベルモンドはいつ見ても絵になりますね。名優です。 [DVD(字幕)] 5点(2013-08-14 11:58:16) |
13. 勝手にしやがれ
映画を作る上での常識を覆した作品と思います。計算し尽くした映画作りというよりも、その場のノリや雰囲気でどんどん撮っていっちゃった感じがします。肩の力が抜けた感じの作風が魅力とですね。しかし、全てにおいて荒いです。そこをつくと映画を全否定してしまう気もしますが。 [ビデオ(字幕)] 5点(2013-08-14 11:42:54) |
14. ダークナイト(2008)
バットマンとロビンがテーマソングに乗って登場、みごとにジョーカーを成敗! そんな勧善懲悪ドラマを見たかったです。私がリメイク作品に主に求めるのは、オリジナルに対するリスペクトと進んだ映像技術による新表現であって、新解釈や新たなストーリーではありません。他のオールドファンはどう思っているのでしょうか? どうやらリメイクするスタッフは何かひとひねりしないと気が済まないようです。ヒース・レジャーの怪演は素晴らしいものでしたが、冗長で退屈なストーリーと台詞にがっかりしてしまいました。 [DVD(字幕)] 3点(2013-08-14 09:31:11) |
15. ローン・レンジャー(2013)
《ネタバレ》 お話はそんなに面白くありません。中だるみがあるし、単純な話のはずなのに、なんだかわかりづらく描かれています。4-5点が妥当かなとも思いますが、これは映画館で見た方がよいと思うので6点献上します。スケールの大きい冒険活劇ですから。芸達者なジョニー・デップはさすがでした。CGはよくできていて、インディー・ジョーンズのトロッコが蒸気機関車に置き換わったかのようなアクションは見応えありました。 [映画館(字幕)] 6点(2013-08-10 21:21:53) |
16. るろうに剣心
確かに思っていたよりもよいです。それは殺陣のスピード感によるところが大きいですね。とくに吉川晃司がんばっていました。しかし、ストーリーは大味で、綾野剛の扱いなど雑です。佐藤健の台詞まわしが変に感じられて、そこが減点。 [地上波(邦画)] 5点(2013-08-10 04:37:34) |
17. マルホランド・ドライブ
ぬゎ、ぬゎ、ぬゎんですと~~~!?! [DVD(字幕)] 7点(2013-08-08 02:12:00) |
18. ジャッカルの日
《ネタバレ》 今は閉館してしまったテアトル東京で鑑賞しました。当時としてはめずらしく全席指定の映画館で、本作はヒットしたので3ヶ月のロングラン興業となりました。映画チラシが通常の二倍の大きさもあり、珍しかったですね。映画を見終えた後の、しびれるような感動を今も忘れることができません。語り口調は淡々としているのですが、本当にわくわくどきどきと面白かったです。その後、二番館、名画座、テレビ、ビデオ、DVDと、機会あるたびに繰り返し見ました。暗殺をテーマとしたサスペンス映画の白眉です。原作はフォーサイスの名を世に知らしめた名作中の名作です。原作の良さを損なうことなく見応えある作品となったのは、ジンネマン監督の手腕によるところが大きいでしょう。アカデミー賞の編集賞にノミネートされましたが、受賞は惜しくもなりませんでした。73年度のキネマ旬報の外国映画部門4位で、後年、サスペンス映画部門のオールタイムランキングでも同誌で4位に選ばれました。実写フィルムを巧みに織り交ぜた緊張感みなぎるクライマックスには、何度見ても胸の高鳴りを抑えることができません。 追記;新・午前十時の映画祭で映画館上映されていることを知り、40年ぶりに映画館で鑑賞しました。今見ても色あせない素晴らしい作品です。時計のシーンが数多く挿入されていて、緊迫感を盛り上げていることに気づきます。また、インターネットも携帯電話もない時代で、情報は手紙、用紙の手渡し、電話はダイヤル黒電話ですが、説得力を持って丹念に描かれていています。当時の風景をみごとにスケッチしている映像も見応えあります。計画が発覚したあと、ジャッカルは引き返すこともできたのですが、アルファロメオを駆ってパリへ向かう道を選んだのでした。 [映画館(字幕)] 10点(2013-08-08 01:52:54) |
19. L.A.大捜査線/狼たちの街
《ネタバレ》 試写会で鑑賞しました。鑑賞直後は絶句してしまいました。いったい何を描きたかったのでしょうか、フリードキンは。しかし、何か引っかかるものがあって、その後繰り返し見ることになりました。そのたびに思い入れが増し、評価が高まってしまったのですが、理由は役者の魅力と素晴らしい音楽ですね。この映画の後、ウィレム・デフォーは「プラトーン」で大ブレイクを迎えます。主役のウィリアム・ピーターセンは低迷しますが、TVドラマ「CSI」で全米に名をとどろかすこととなります。そしてポップ・グループ、ワン・チャン(Wang Chung)による「To Live and Die in L.A.」や「Wait 」は実に映画にマッチしていて格好良い名曲と思います。冷静に考えるとストーリーは5,6点といったところですが、私の好みの映画なので、破滅へと向かう疾走感に10点献上です。 [試写会(字幕)] 10点(2013-08-06 07:16:35) |
20. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
《ネタバレ》 むかし第一回の「ぴあテン・もあテン」に参加した。雑誌「ぴあ」で読者投票により一位となった作品を鑑賞するフェスティバルだ。しかし、もう一度見てみたい映画第一位の「2001年宇宙の旅」は当時日本で公開不可能な状況だった。当日、「2001年」を上映できない旨の説明があり、替わりの映画が、タイトル不明のまま上映開始された。それが「博士の異常な愛情」だった。脳天にがつんと一発、衝撃的だった。後年、渡米した最初の夜に、海江田四郎が原子力潜水艦やまとからニューヨークに向けて水爆を発射する夢を見てしまったではないか。映画上映後、予告編特集と称して、いろいろな映画の予告編をさらに3時間もぶっ続けで見せられた。企画した「ぴあ」もすごいが、耐えた俺も若かった。 追記;2011年8月4・18日号で「ぴあ」が廃刊となった。映画情報誌として、かけがえのない存在だった。ありがとう。 [映画館(字幕)] 10点(2013-08-06 01:39:20)(笑:3票) |