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プライドだらけさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 58
性別 男性
年齢 33歳
自己紹介 SF、ホラー、ヒューマンドラマ系を中心に、たまに更新します。

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1.  風の谷のナウシカ
自分としては、環境保護もそうだが、むしろ人間同士の争いが主要なテーマであるように感じられた。作中ではペジテやトルメキア、風の谷の人々、そして蟲たちの複雑にからみあった利害が衝突し、多少の犠牲を出しながらも物語は一応の収束へと向かう。一方で現実はどうだろうか。巨神兵による王蟲の大量殺戮は、核兵器によるそれを思わせる。あるいは、人間が住処の奪還を試みる度に王蟲の残骸に胞子が宿り腐海が広がってゆく様は、戦争を終わらせようと攻勢に出る度にかえって各地で民衆の怒りや憎しみを煽り泥沼化していくジレンマにも見える。現実では対立関係は簡単には拭えないし、犠牲はもっと甚大になるだろう。それを防ごうとナウシカが示したのが、他者への慈愛だ。ナウシカは他人や動物の命に対して盲目的なほど敏感である。突発的に人を傷つけることもあるが、たとえ理解し合わない相手でも生かすこと、生きていることに何より意味を見出そうとする姿勢はこの物語のように、私たちの望める救いとなるかもしれない。果たして人類は、他者への慈愛を共有し得るだろうか?それに失敗したとき、どれほどの犠牲を払わなくてはならないのか?それが、この作品から現代、そして未来に絶えず投げかけられる問いであると思う。
[DVD(邦画)] 10点(2008-06-07 00:14:58)
2.  十二人の怒れる男(1957)
12人それぞれが個性的であり、密室の中で怒りや迷いなど様々な感情を生み出す役者たちの演技も素晴らしく、感情移入せずには見ていられない。また、人を裁くということは云々といった説教臭いテーマにはあまり触れることはなくあくまで有罪か無罪かの議論に焦点をおいている点が、一般市民が集まって何となく審理を行うというリアリティと、見る側に考える暇を与えない緊迫した展開を生み出すことに成功している。多少強引な展開もあるが、それさえ大目に見てしまえるほどのおもしろさを覚えてしまうのは、判決を下さなければならないという現実から逃れられない密室の中にも、憎むことのできない温かい人間味が溢れているからだ。
[DVD(字幕)] 10点(2008-04-22 00:51:31)
3.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 
この映画は、シュピルマンが一度はナチスドイツによって奪われたピアニストというアイデンティティを取り戻す物語であると思う。終盤にシュピルマンがドイツ人将校の前でピアノを演奏するシーンでは、まるで魂が吹き返したように激しく動く彼の手に涙が止まらなかった。映画の中とはいえ、これほど心に訴える演奏はかつて聴いたことがなかった。劇中ではあまり多くを語らないシュピルマンだったが、最期のコンサートホールでのピアノの演奏は、鑑賞者を納得させてしまうような力強さと悲しさを感じさせた。
[DVD(字幕)] 10点(2008-02-16 16:41:06)
4.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 
リアルな描写や緊迫感のある演出に圧倒されつつも、ドキュメンタリーとはいえやはり推測の域を出てはいないのだろうとどこか醒めた気持ちで見ていました。しかし、乗客が勇敢にもコックピットの入り口まで迫り操縦席を奪回しようとしていた様子が録音記録に残っていると知ったのは、その後でした。あと数分でも時間があれば彼らは助かっていたのかもしれないと思うと、無念としか言いようがありません。このテロ事件の際には1機目2機目とよく耳にしましたが、テロリストも含め一人一人に命があったことを忘れてはならないと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2008-11-22 23:22:00)
5.  セブン
「衝撃の結末」などという言葉は今となっては腐りきった宣伝文句であるが、この映画にだけは違和感なくぴたりと当てはまるだろう。ただしそれは、予想に反した思いがけないものというのではなく、あまりに重すぎて現実には受け入れられないという意味での衝撃である。命の重さというのは実に曖昧で、軽かったり重かったり、時には重さ自体がなかったりする。その命の重さを頭の片隅から否応なく引っ張り出してくるのがこの作品である。
[地上波(吹替)] 9点(2008-02-16 16:30:23)
6.  ドーン・オブ・ザ・デッド
ゾンビは走ってはいけない、というのは全くもってただの既成概念であって、ゾンビに新たな可能性をもたらしてくれたこの映画の功績は大きい。いわばゾンビ映画ファンにとっての踏み絵ともいうべきものになるだろう。走るゾンビの恐怖というのは、ただ視覚的なものにあるのではない。生きるか死ぬかという瀬戸際において、ゆっくりと迫りくる敵よりも、ものすごいスピードで追いかけてくる敵の方が脅威的であるのは明らかである。つまり走るゾンビというのは生物の本能的な恐怖をよりかきたてる存在であり、その恐怖を否定することは誰もできない。だからこの映画はおもしろいのである。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-11-18 14:51:35)
7.  ベイマックス
ディズニー版アメコミ映画といった感じで、敵が襲ってくるところなんかはまんまスパイダーマンじゃんかよ笑と思ったり。でもキャラクターの動機が割としっかり描かれていて、意外と大人でも見れてしまう映画でもある。ベイマックスはじめ皆キャラが立っていて、テンポよくまとめてしまうあたりもさすがディズニー。 話が変わって同時期に「インターステラー」も見て思ったけど、科学に対してすごくポジティブだなあと感じた。もちろんその限界や悪い面も見せてるんだけど、この映画も主人公の科学に対する憧れが根底にある。もし自分が小さかったら「何だかよく分からないけど科学ってすごいな、どんな未来になるんだろ!」とわくわくしながら見たのかなと思う。反原発とかアンチ科学・アンチ文明的な風潮もまあ仕方ないかなと思うけど、個人的にはこういうふうに希望を見いだせるような考え方の方が好きかな。割と万人受けはしそうだけど、そういう意味では特に小さい男の子に見てもらいたいし、ワクワクして、なんとなく希望を持ってもらえればいいなと思う映画。(まあ皆妖怪ウォッチ見るんだろうけどさ)
[映画館(吹替)] 8点(2014-12-25 00:54:10)(良:1票)
8.  インターステラー
個人的にここ数年見た中でベスト。どうしても「2001年宇宙の旅」と比較せざるをえず、宇宙の成り立ちの解釈、人類の進化の可能性について監督なりの世界観で示すことがこの映画の肝だったのかなと感じる(ただ発想の独創性ではやはり勝てないと思う。その分ドラマ性には溢れている)。残念なのは、圧倒的に神秘的で神々しかった「2001年宇宙の旅」と比べると、人間は常に困難を克服して進化する生き物なのだという傲慢さが感じられた点で、あれだけ泣かされたあとでは騙された気さえした(この点は某映画評論家に同意)。ともあれ鑑賞中は衝撃を受けまくりで、鑑賞後の余韻も深く、SF映画の未来はまだまだ明るいんだなと感じさせられる映画だった。
[映画館(字幕)] 8点(2014-12-25 00:10:19)
9.  ●REC/レック(2007) 《ネタバレ》 
いやー好きです、こういう映画。手持ちカメラからの視点、感染者の襲撃、伝染の恐怖、閉ざされた逃げ場のない空間、休みなく次々と繰り広げられる惨劇・・・。それでいて、約80分という短さで中だるみのない怒涛のごとき展開。次から次へと観客を恐怖に導くお化け屋敷的な映画でありながら、スピーディーでテンポの良いジェットコースターのような映画でもある。細かい事は置いておいてとにかく観客を怖がらせることに徹している作り手の意気込みと姿勢も好印象。そんなことだから、こっちも思考回路をちょっと緩めてひたすらビビる側に徹するという楽しさが味わえる。もはやあの手この手の作品が量産されるゾンビ映画だけれども、こんなこともできるのかと新たな可能性を見せつけられた作品だった(正確にはゾンビではないが同じ系統と言える)。気だるい夏の夜を盛り上げるにはもってこいの映画でしょう。全然関係ないけど、消防署の密着取材をしてたら予想外の惨事に見舞われて・・・って、あの9・11に遭遇したフランス人カメラマンの兄弟と一緒だよなあ・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2011-06-19 03:27:02)
10.  サマーウォーズ
「一番いけないのは、独りでいることと、お腹をすかせていること」というおばあちゃんの言葉が心に響きました。高度に発達したネット世界と、日本の昔ながらの家族・人間関係との共存の可能性を感じさせる映画でした。電脳世界のイメージもよくありがちな堅苦しさがなく、ふわふわとしたかわいらしい感じが視覚的に斬新。細田監督の次の作品にも期待したいです。
[地上波(邦画)] 8点(2010-08-07 16:14:16)
11.  007/リビング・デイライツ 《ネタバレ》 
ティモシー・ダルトンは甘いマスクと紳士的な態度の裏にちょっとかわいいところがあり、個人的に一番好きなボンド役です。アクション映画の王道のような単純な内容なのがかえって楽しめます。
[地上波(字幕)] 8点(2009-01-25 16:11:20)
12.  プライベート・ライアン
ライアンの救出やミラー大尉の冒険劇よりも、冒頭のノルマンディー上陸のシーンに衝撃を受けた。
[DVD(字幕)] 8点(2008-09-12 18:11:10)
13.  シッコ
アメリカの医療制度の欠陥を切に訴える、大胆かつ愛情こもったムーアの映画である。日本人にも是非一度見て欲しい。
[DVD(吹替)] 8点(2008-04-27 00:52:56)
14.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 
主人公は無実だったとはいえ結局は脱獄という不正な行為で逃げ出したわけだから、多少の違和感ともいうべきわだかまりが残った。しかし手放しで喜べる結末ではないが、最後の壮大な海のシーンには報われたような開放感があった。人の一生の重さというものを味わい知るような映画である。
[DVD(字幕)] 8点(2008-04-21 01:21:34)
15.  ボーン・アルティメイタム
最初から最後までマット・デイモン演じるボーンの頭脳プレイと体を張ったアクションを堪能できる。カーチェイスも迫力満点であり、アクション映画としては申し分ない出来である。シリーズ最終作でここまでやってくれれば文句なしといったところだ。
[映画館(字幕)] 8点(2007-11-15 20:17:54)
16.  マッハ!!!!!!!!
!!!!!!!!
[地上波(字幕)] 8点(2007-09-16 21:24:37)(笑:2票) (良:2票)
17.  紳士は金髪がお好き(1953)
マリリン・モンローの映画は初めて見た。彼女に対して今までは「セックス・シンボル」というどこか神がかったイメージしかなかったが、こんなにチャーミングでかわいい人だったのかと驚くと同時に、その存在をすこし身近に感じられた。彼女目当てで見たが、共演の女優も素晴らしかった。裁判所でのやりとりと終盤のマリリンのショーは、何度みても楽しめそう。
[DVD(字幕)] 7点(2013-01-04 14:21:34)
18.  借りぐらしのアリエッティ
思ったよりシビアに小人の世界を描いているなという印象を受けた。全編を通して見えてくるのは、生存競争の厳しさとでも言えばいいのか。前半は未知の世界への冒険、後半は一転して侵略と防衛の話へ。自然淘汰と言うのは簡単だが、だとしたらアリエッティたち小人は、何と悲しい運命を背負わされた種族か。人間と同じ姿形をしながら、外の世界に対してあまりに無力すぎる。彼女たちの今後を考えると、決して明るい気持ちで観れるような映画ではなかった。
[DVD(邦画)] 7点(2012-08-26 05:55:52)
19.  見知らぬ女からの手紙
あくまで悲観的で消極的な女と、子供を孕ませた相手でさえ忘れる、軽すぎる男。感情移入も共感も覚えない、どうしようもない男女、しょうもない物語だけど、なかなかどうして見ごたえがある。何かを暗示するかのようにさりげなく画面に映るバラや、皮肉のきいた女の言い回しなど、絶妙な演出が垣間見られる。監督含め、脚本、制作まで主演女優の徐静蕾がこなしているのを考えると、なかなか完成度の高い、おもしろい作品なんじゃないかな。
[DVD(字幕)] 7点(2012-02-12 20:43:47)
20.  トスカーナの休日 《ネタバレ》 
人生迷ったら、思い切って一歩踏み出してみろってことだろうか。にしてもイタリアってのんびりしていて楽しそうだ。こんな自然に恵まれたでかい家でなくともいいから、悠々自適に生きてみたいもんですね。
[地上波(字幕)] 7点(2012-01-12 14:22:36)
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