1. レベッカ(1940)
《ネタバレ》 サスペンスの巨匠ヒッチコックが手がけた作品に唯一ゴシック映画があるというので当時観てみた記憶があります。 今回が2度目の鑑賞です。 ゴシックの観点でいうと怪奇といえるものはないにしても、 ヒッチコックの作風にしては幻想性がとても高いです。 狂おしい退廃ロマンです。 登場人物の心は闇にとらわれ、 亡きレベッカの因縁は強く館にあり続けます(まるで生きているかのように)。 霧と荒波に覆われた舞台。 不気味な小間使いなど、怪奇幻想映画のシチュエーションをほぼ満たしてる模様。 まさしくゴシック・ミステリーの傑作でした。 「レベッカ」「マンダレー」という単語の響きにさえなにか幻想性を感じてしまうのはちょっといきすぎでしょうか。 ただ現存するフィルムが質の悪いせいか、映像が鮮明でなくこもってるのが残念です。 それもこの物語の幻想性に拍車をかけているともいえなくないのですが。 出来ればこの美しい物語を鮮明な映像で見てみたいものです。 [DVD(字幕)] 8点(2014-04-30 23:50:39) |
2. ヘンリィ五世(1944)
《ネタバレ》 デパートに買い物に行ったらシェイクスピア名作映画集ってのが500円で売ってたから、 そのうちでもっとも大作っぽいものを選んで買ってみた。 シェイクスピアの文章は難しい。 だから映画の字幕でも読みにくい文章が結構あったけど、 シェイクスピアの名言ともいえそうな素晴らしい言葉も多かった。 若きイギリス国王ヘンリィ五世の、皆を率いる王としての在り方が素晴らしいと思った。 なんとなく高貴で高尚な感じの戦争映画で、最近の映像効果でコテコテの戦争映画よりも面白いかも。 衣装もセットも楽しめて、音楽は素晴らしく、戦場面は土臭くも迫力あり規模が大きいと感じる。 原作は未読。劇場のシチュエーションから始まる物語は観客をひきつける効果あり。 また非常に凝っている。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-28 23:13:36) |
3. 三十四丁目の奇蹟(1947)
《ネタバレ》 素晴らしい映画だった。 クリスマスの精神、そしてサンタの心を描いた傑作だと思う。 現実しか見ないでお伽の世界を下らないものとする親子がサンタと交流することで 心動かされてゆくところがいい。 ささやかな優しさのにじみ出る感動の物語。 夢を持つこと、また夢を信じたいという気持ちの大切さに気づかされる。 自分を強く信じまたそれを自覚する者は勝利し、 真実と自分を偽り妄想によって他人をも貶めようとした人間は負ける。 ファンタジーが大々的に立証されることで得られる希望。 クリスマスの奇蹟に心温まる。 人の頑なな心を解く感動作。 [DVD(字幕)] 8点(2012-12-24 00:48:16) |
4. 狼男(1941)
《ネタバレ》 (2008年映画メモをもとに) 狼男の特殊メイクが迫力があって面白いです。 原点に近いだけあってインパクトが強いです。 ジプシーが絡んでいるのが怪しい雰囲気で良いです。 暗い性格の僕は怪物に強く感情移入してしまいます。 主人公がだんだん魔力に溺れてその身を滅ぼすという物語は多いと思いますが、そのどれもが自分には面白く感じます。 平穏な日常が徐々に崩壊してゆくのはやはり怖いです。 暗い夜の森が怪奇な雰囲気をより盛り上げます。 狼男の目がどこか怯えて悲しそうな感じにも見えます。 [DVD(字幕)] 8点(2012-03-07 01:06:14) |
5. カサブランカ
《ネタバレ》 主人公リックがハードボイルドでカッコ良過ぎ! カッコイイです。ダンディーです。ハードボイルドの鏡です。憧れますわ。 男の僕でもその「男らしさ」に惚れてしまいます。 だって僕は「男らしさ」を持って生まれてこなかったもので、、、 ヒロインイルザの涙が美しい。 「君の瞳に乾杯」。ハードボイルドさに乾杯。最後の友情に乾杯。「カサブランカ」に乾杯! この映画を賛美する僕は「アメリカに媚びている」と言われてもしょうがありません、どうかお許しください。 [DVD(字幕)] 8点(2009-01-14 03:57:24)(良:1票) |
6. 素晴らしき哉、人生!(1946)
《ネタバレ》 素晴らしきかな人生! は、とくに絶望している人に見てほしい、人生捨てたものじゃないな。。いやむしろ人生って素晴らしいんじゃないのか的な映画であると思います。 とくにラストの感動が激しく心を揺さぶります。 [DVD(字幕)] 9点(2007-12-30 23:03:46) |