1. バッファロー'66
《ネタバレ》 安っぽい表現ですが”人生の良し悪し”がぎっしり詰まったような映画でした。 冒頭はビリーのあまりのイライラっぷりに「こんな人間いるか?」と我慢 できずにやめようかと思いましたが、両親が出てきて納得。 あれに育てられたら・・なっちゃうよね。 環境のせいにするのは弱い人間って見方もあるかもだけど、やっぱ育った環境 が人を作るよね。極端に言えば実際、野生の狼に育てられた人間はやっぱり狼みたいに 育ってしまったりするし。全く話を聞かずバッファローしか見えない母親とすぐにぶち切れて自分中心の父親。電話の後ベッドを整えたりするビリーは両親の目を常に意識して怯えてさえいるようでした。 いい大人になっても女性と風呂さえ一緒に入れないビリーはあまりに子供のまま 育ってしまったのでしょう。大人になれる環境がなさすぎて。トイレで”生きられない”と泣いていたシーンがビリーという人間の全てを表している気がしました。 そんな中、自分の優しさと価値を心から認めてくれたヒロインに救われることで観ているこっちも救われました。彼女の手の中で眠って初めて愛情の大切さを知ることができたのでしょう。ハートのクッキーに心躍れる人間は人に優しくできるのです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-03-03 00:55:36)(良:2票) |