1. ザ・フライ
《ネタバレ》 オリジナルの衝撃を見事に継承し昇華させたリメイク作品ですね。 グロテスクなシーンも多いですが、変わり果てた姿になった恋人を最後まで優しく包み込む女性が凄いなと思いました。 もし恋人があんな姿になっても愛せますか? そんなメッセージが裏に隠されているようで最後まで目が離せませんでした。 ラストも変わり果てた姿で自らに銃口を向けるシーンは秀逸!! 最後の理性を振り絞って自らの命を絶つ。 形こそ違えどオリジナルの主旨を見事に描いた監督に拍手でございます。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-04-04 09:32:11)(良:1票) |
2. パラダイム
《ネタバレ》 一時期メジャーに行ってしまったジョン・カーペンターだが、思ったより興行成績が上げられずまたB級路線に戻って来たという記念碑的作品。 低予算ならではの映像がかえってこの作品の世界観を十二分に味合わさせてくれることになったと思います。 全編漂う終末観が見る人をゾクゾクさせますね。 当時ある映画評論家が「カーペンターに潤沢な予算を与えてはいけない」と語っていたのをおぼろげに覚えています。 本人には大変失礼なことかもしれませんが、我らカーペンターファンは低予算の中で見る人をゾクゾクさせてくれる映画を撮ってくれる、そんな彼が大好きなのです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-09-30 17:32:34) |
3. ファイヤーフォックス
《ネタバレ》 この作品が公開された当時まだ中学生でした。 ロードショーで見逃していつか見たいと思いつつ30年。 やっと見ることができました。 アメリカ、ソ連の冷戦時代のお話なんで勉強になることもたくさんありました。 常日頃KGBによる「検問」が行われているなんざ凄い国だったんですね。 そんな監視されている状況で戦闘機にたどり着くまでが皆さん書かれているようにやはり物語のピークだったと思います。 ミグを奪取して資本主義圏に逃げるんだけど、ラストでその戦闘機を破壊しちゃうってオチを期待してたらそのまま飛んで行っちゃってちょっと拍子抜け。 娯楽作品としては及第点ってレベルだと思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2010-05-27 10:44:45) |
4. ゴッド・ギャンブラー
《ネタバレ》 チョウユンファとアンディラウががっちり組んだ作品。 この頃のアンディは激しいアクションもこなしてましたね。 ちょっと気が短いけど根は優しいヤンチャな兄貴を見事に演じてました。 また、チョウ・ユンファの高低差の激しい演技。 方や博徒としての顔。 方や記憶を失った幼児の顔。 両方ともに共通するのは笑顔の素晴らしさかな。 とにかく演技の幅が広い役者だと再認識。 この作品を見るとハリウッドであまりいい演技が出来ていない。。。というか作品に巡り会えていない実状がなんとももどかしく思えてきます。 [DVD(字幕)] 7点(2010-04-26 11:44:36)(良:1票) |
5. ニューヨーク1997
《ネタバレ》 ジョン・カーペンターという名前を初めて知ったのがこの映画です。 B級映画の象徴とも言える監督として今ではコアなファンが多数おりますが、公開当時はまだまだ若手の有望株という位置づけだったと記憶しております。 この映画は1970年代から見た当時の未来予想図でして、20世紀末にはアメリカの犯罪発生率が異常に高くなっているであろうとの想像。 そこからマンハッタン全部を刑務所にしちゃえって発想ですよね。 素晴らしい! そしてそこに大統領専用機がハイジャックされご本人が不時着。 助けに行くのが稀代の犯罪者で元優秀な軍人であったカートラッセル演じるスネークプリスケン。 この主人公がクールなんですよ。 一切笑いませんわ。 ラストも社会風刺的なオチですしアクションだけじゃない面白さが根底にあると思っております。 確かに2010年の今となっては古めかしくもありチープにも見えるでしょう。 CGなんて言葉が無かった時代ですから。(特殊効果はアバターの監督のあの人です) 音楽も監督自身が携わっており雰囲気を盛り上げます。 脇を固める俳優も渋いところを起用しておりラストまで目が離せない映画だと思っております。 スネークと呼べ。 最高にクールな映画ですよ♪ [映画館(字幕)] 8点(2010-03-26 17:00:13) |
6. プレデター
《ネタバレ》 密林での戦いは見ごたえありました。 広く見えるようで実は木々が邪魔をして視野が驚くほど狭くなる。 そして広いとこに出ると相手に見つかるというハラハラ感がよく出てると思います。 ラストのガチンコ対決は賛否両論だと思いますが、個人的にはプレデターが「こいつはベアナックルで倒してやる」って感じで凄く好きです。 男同士認め合ったってとこでしょうか。 ラスト、プレデターが自爆してシュワちゃんがヘリで運ばれますが、なんとも空虚な表情をしてるのが心に残ります。 被爆(?)してしまったことなのか、殺された友を考えていたのか、はたまた男同士殴りあった「友」を考えていたのか。 そういった余韻を残す秀作だと思います。 [地上波(吹替)] 7点(2008-11-24 10:38:22) |
7. ブラック・レイン
《ネタバレ》 松田優作の遺作となりました。 ハリウッドが日本の舞台にした映画というのは当然世界向けに作るわけで、細かい描写など日本人が「おかしい」と思うとこはあまり突っ込まないつもりです・・・が、ヤクザの事務所が何故か風呂場みたいなとこで。あれは「ふんどし」姿を撮りたかったためですか?とここだけは突っ込みたかったとこ。 ストーリー的には楽しく鑑賞できたし、貫禄ある親分の若山富三郎がよかった。 しかしラストのバイクシーンや格闘シーンは不要だったかな。 それと日本語の台詞が英語(字幕)になるとほんと短いセンテンスになるんだと実感。 若いアンディガルシアと高倉健が一緒にレイ・チャールズを歌うシーンはいいですね。 高倉健、松田優作、若山富三郎、ガッツ石松、内田裕也、パチパチパンチの人、ホタテマン。 これだけ癖のある役者を揃えたってのは凄いことです。 あと数年したらもっと見直される可能性を秘めた映画だと思います。 [映画館(字幕)] 6点(2008-09-23 16:25:14) |
8. 男たちの挽歌II
《ネタバレ》 ルンを演じるディーン・セキを見て「酔拳」「蛇拳」でイジワル役をやっていた人だ!と懐かしく思ったが、それもつかの間。徐々に引き込まれていきあっという間にラスト。 男たちがそれぞれ血だらけで椅子に座り不適に笑うシーンに心が震える。 「香港ノワール」なる言葉を流行らせた映画だと再認識し、現在アメリカで活動しているジョン・ウーに再度このような熱く痺れる映画を撮って欲しいと切に願う。 独特のスローモーション映像や鳩を飛ばせるメッセージ的なショット。 ハリウッドより制約の無いと思われる香港映画でこそ彼の実力が発揮できるのでは?と思うのです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-06-04 16:26:26) |