1. 素晴らしき哉、人生!(1946)
後味の良さがなんとも格別な古典映画です。人間が絶望の中でいかに希望を見出すかというのはこれからもずっと題材にされるテーマであると思いますが、この作品を超えるのは難しいですね。ファンタジー入ってますが、抵抗はほとんどありません。落ち込ん でるときにこの一本、生きようって気になります。 [DVD(字幕)] 10点(2008-01-29 14:41:34) |
2. 天井桟敷の人々
《ネタバレ》 映画通の人がやたらナンバー1映画にあげる3時間をこす大作とあらば身構えてしまいますが、想像以上に良かったです。白黒なのに派手さがあって、3時間という長丁場にも拘らずグっと魅せられてしまい、とにかく隙のない映画だと思いました。 愛するだけでも、愛されるだけでも幸せになれず、愛し合っていていても遠く離れてては幸せになれないんですね・・・。切ない。幸せになりたい。と乙女な気持ちになりました。 [DVD(字幕)] 9点(2008-06-18 18:38:47) |
3. 毒薬と老嬢
映画史上、ここまで自分の犯行を隠さない、正直で無垢な殺人鬼がいただろうか。 まともな人間はほとんど出てこず、事態の収拾のために一人奮闘する紳士が哀れながらおかしくてたまらない。一件落着しそうだと思ったら展開、終わりそうで終わらないパターンが多くて、こっちまでヘトヘト。ほとんどが一つの部屋で行われる舞台形式ですが、力技の脚本と愉快なキャスト陣は見事。この映画のことを思うとニヤニヤと思い出し笑いをしてしまいます。 [DVD(字幕)] 8点(2009-06-14 15:24:06) |
4. わが谷は緑なりき
《ネタバレ》 少年の眼を通して描かれた炭鉱一家と、その谷の人々の数年での変化が自然に描かれています。悪意も善意もある町で、色んな困難にも直面しながらも、逞しく真っ直ぐと育ち、正しいことを見極められるようになったのも素晴らしい家族に囲まれていた故。次第に精悍な顔つきになっていくヒュー君がかっこいい。 宗教的な話は苦手なんですが、後半での牧師さんの演説は(逆ギレ気味だけど)本質をついていた気がします。天罰が怖いから教会に行ってるけど、慈愛のない人々を批判。本当に信じていれば宗教も正しいかもしれないが、義務的に行ってたら何にもならない。キリスト教の信者だらけのアメリカで犯罪が多いのも結局こういうことかもしれませんね。と、変に納得。ワンシーンワンシーンの印象深さや、ラストの美しさもあって、面白いとか面白くないとかを抜きにして、純粋に「良かった」と感じた僕にとって稀な作品。 [DVD(字幕)] 8点(2009-04-25 21:29:42) |
5. カサブランカ
男2人があまりにも男前で、自分勝手な女のクソっぷりにイライラしっぱなしだが、いかんせん凄く美人なので説得力はある。女々しいながらも人情家で芯が男前なハンフリーに惚れます。渋く、クサく、男のかっこよさに満ちた名作。 [DVD(字幕)] 8点(2009-01-14 10:19:52)(良:1票) |
6. 生きるべきか死ぬべきか
ポーランドの舞台俳優が色んな人物に化けてナチスを出し抜くというコメディ。緊張感があり、テンポも良く、小難しそうなタイトルとは裏腹に巧みでおかしみのある脚本が見事。面白いです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-03-18 10:20:51) |
7. 深夜の告白(1944)
シンプルなサスペンスではあるものの、最初から告白(自白)しているもので犯人も手口も動機も序盤から分かっている。謎解きを排したサスペンスなので、どこをどう楽しめばいいのかと思いきやこれが面白い。ただ事件の流れを順を追って説明されるだけなのに面白い。 何と行っても、いいキャラで名探偵ポジションのキーズさんがとても魅力的なのはかなり大きいところで、彼が主人公のスピンオフが観たいくらいだ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-22 15:26:56) |
8. 酔いどれ天使
飲んだくれの医者と、結核のヤクザの人情現代劇。他にも増して、志村さんの味が強烈でいかしてます。後、ブギを唄ふ女の顔が夢に出てきそうなくらい凄まじい。お話は地味ですが良かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2008-10-23 14:38:59) |
9. 第三の男
サスペンスとしては、わりかし平凡ですが、白黒をいかした画面の陰影が特徴的です。主人公のダメっぷりが哀愁を誘います。音楽の使い方が妙です。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-29 16:52:44) |
10. 市民ケーン
謎の言葉を残して死んだ新聞王の人生をぶつぎりで見せていく映画です。派手さはないですが、じっくりと見させられます。愛のない人生は切ないですね・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-07 18:12:06) |
11. 荒野の決闘
《ネタバレ》 流れモノの腕利き保安官、女にもてる謎の多い男、下衆なゴロツキ一家と、キャラ立ちがしっかりしていて、決闘までの流れも脚本が良くて滑らか。クライマックスのOK牧場の決闘のシーンが一瞬で片付いてしまうのがもったいない。 [DVD(字幕)] 7点(2008-04-09 11:49:41) |
12. 晩春
おばちゃん(杉村春子)の軽妙な会話は楽しいが、後は間とか雰囲気モノなのでまったりしすぎてて眠い。こぢんまりとしたリアリティがあります。現代には無い世界観ですな。小津映画は評価するのがなんだか恐れ多い。 [DVD(邦画)] 6点(2008-07-15 17:58:20) |
13. 野良犬(1949)
皆言ってますが、志村さんも三船も若いっ。黒澤映画と言えど、映像や時代背景以外に現代見て楽しめるところのほとんどない地味な作品です。志村喬は、どんな役でも存在感があって好きですが、サムライじゃない(今回はダメ警官ですが)三船はイマイチ魅力を感じないのは僕だけでしょうか。そして相変わらずセリフがききとりずらいため、字幕ありで鑑賞。 [DVD(字幕)] 5点(2008-07-07 14:56:47) |
14. 失われた週末
アル中の小説家の苦悩を描いた、へヴィーなワイルダー作品。とにかく暗い。こんなアル中のクソ野郎さっさと死ねばいいのに、と思いながらずっと観てたのでグッタリです。丁寧な作りで、演出も巧みな力作です。あいつは絶対立ち直れない。シリアスなワイルダーはやや苦手だ。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-19 18:32:29) |
15. 我が道を往く
唄のうまい新任の神父さんのお話なのだが、特に話の筋もなく、のんびりとしたドラマですね。話自体は良いんですが、見どころが弱く、どうにも盛り上がりに欠けて退屈してしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2008-01-26 16:55:53) |
16. レベッカ(1940)
《ネタバレ》 序盤のテンポがとにかく悪く退屈。 最初のスピード婚から、レベッカの行動、最後の婆さんの暴走などなど登場人物の行動に説得力がなく唐突なため、どうも乗れない。 サスペンスとしてもあまり面白いとは思えなかった。 [DVD(字幕)] 4点(2010-03-09 11:19:56) |
17. 熱砂の秘密
大好きなビリーさんのシリアスな戦争スパイ映画なんですが、役者・脚本にパンチが足りなく退屈気味で、身勝手な主役の男には腹が立ってしまいました。申し訳ないですが、僕はやっぱこの監督はコメディのが断然好きです。 [DVD(字幕)] 4点(2008-07-07 14:44:17) |
18. 自転車泥棒
言いたいことはわかるんですが、映画としてはちょっと退屈すぎるかと。 個人的にはこの内容なら1時間以内にまとめたほうがよかったかな、と思ってしまいました。 [DVD(字幕)] 4点(2008-05-07 17:57:00) |