1. 未来世紀ブラジル
薄っぺらいセルロイドの膜を通して世界を見ているようなギリアムの世界。あるいは現実に向けて立ち上がらなくてはならないけれどもどうしても立てない明け方の悪夢の世界。 [DVD(字幕)] 8点(2009-08-31 05:41:12) |
2. 普通の人々
何と言ってもお母さんのキッチュぶりが燦然と輝く異色の作品です。この家族にとって離婚は悲劇ではなく、大いなる解放への出発点です。そこへたどりつくまでの人間の苦悩を描き、レッドフォードの監督第一作として、忘れることのできない映画となりました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-17 06:21:40) |
3. バグダッド・カフェ
アメリカのやたら乾燥したほこりっぽい小さな場所でいらいらしながら固まって暮らす人々。彼らの面倒を見ながらいつも核爆発を起こしている奥さんの前に現れた迷子の太ったドイツ婦人。目が点になるような異質な出合いからこの物語は始まります。人々の友情と愛情を描き、映画史上忘れられない名作の一つとなりました。 [DVD(字幕)] 9点(2009-02-23 05:24:00)(良:1票) |
4. プルガサリ/伝説の大怪獣
北朝鮮の映画というだけで興味津々でした。「プルガサリヤー・・・」という声がいまも耳について離れません。そうとうなお金がかかっています。この映画を作った人たちはまずまず成功ってことで十分に報償されたことと思います。北朝鮮ではこれ以外にはどんな映画が作られているのでしょう。とても気になります。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-18 07:04:17) |
5. 黄色い大地(1984)
黄色と赤色を使って描きあげたあまりにも美しい映像詩。動と静の対比がすばらしく、背景として登場する中国の風景もスケールが大きく圧倒されます。人々の澄み切った歌声が今も聞こえてくるようです。 [DVD(字幕)] 9点(2009-01-12 07:04:06) |
6. 悲情城市
二・二八事件は台湾の人たちに中国本土への拭いがたい不信感を植えつけることになりました。台湾の田舎を旅したときに「また中国人が入ってきたらいやだなあ」という若い夫婦の会話を聞きました。日本への郷愁のただよう映像の中に、台湾の人たちの思いを感じないではいられません。 [DVD(字幕)] 9点(2009-01-11 06:51:25) |
7. 不思議惑星キン・ザ・ザ
SF史上最もシュールな空前絶後の怪作です。いったいどんな人たちがどうやって作りあげたのか・・・。「では同志○○スキーは資本主義の悪の権化役です(ひそひそ声で「実はあんたの上司だよ!」)。このステテコを履いてクーって3回言って下さい。そうそう、スパシーバ!」「同志○○ビッチ、あなたは圧政の犠牲者です(ひそひそ声で「共産主義万歳!」)。このブリキのヘルメットをかぶって○○チェコフに深々とおじぎして下さいね。そうそう、スターリンに乾杯!」とかなんとかまじめ顔で作っていたのでしょうか。制作者たちがシベリア送りにならなかったことを祈らずにはいられません。 [DVD(字幕)] 10点(2009-01-01 06:30:15) |