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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 61歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ジャンヌ・ダルク(1999) 《ネタバレ》 
ま~、面白いかと言われれば、たいして面白くないわけですが。ジャンヌ・ダルクの話となると、どうしても宗教臭くなってしまいますし。しかし本作では、ジャンヌの神がかりを「まがい物」として描いているところが興味深いです。自分が信じているから信じられるんだ、みたいな。それが行き過ぎると狂信的になってしまうわけですが、ここでのジャンヌはそこまで行っていないのが中途半端というか、ある意味歯がゆい。もしかしたら、狂信的になってしまったほうが、面白い映画になったかもしれません。  それとこの映画、製作されたのが1999年だというのが興味深い。ジャンヌの神がかりによって兵士たちが鼓舞され、イギリス軍を破ってしまった。神を大義名分にすれば大衆は扇動されるということを、ものの見事に描いています。この映画の数年後から、神の名においての破壊行為が頻発するのですが、これは偶然なんでしょうか。テロリストの指導者たちは、しっかりこの映画を見ていたりして。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-04-20 21:45:54)
2.  永遠に美しく・・・
ブラック・ユーモアという評判ですが、たいして笑えない。「いつまでも若くありたい」という願望を揶揄したり皮肉ったりする要素も、それほど見られない。シュールさもあるんだけど、笑いにつながらないです。結局、お話より技術を見せたかったんじゃないかという気がします。やっぱりゼメキスはダメだな。イザベラ・ロッセリーニだけが、妙に浮いた存在で目立っていました。主役の3人よりもインパクトがあります。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-09-27 15:51:22)
3.  リング(1998) 《ネタバレ》 
ホラーというか、基本的な筋はミステリーですね。しかしミステリーにしては、とんとん拍子に謎が解けていき、ご都合主義的で面白くない。高山のサイコメトリー風能力も、都合よすぎる。貞子に手を握られるあたりの展開は面白いと思いますが。  ビデオのルーツを探るミステリーということで、まったくこわくない。貞子がテレビから出てくる画はインパクトがありますし、ところどころおっと思わせる映像もあるのですが、どうも全体的に平板。一番ゾッとするのは、「助かるにはビデオをダビングして人に見せなければならない」、つまり呪いのビデオが無制限に増えていくということで、それこそが「存在を闇に葬られた」貞子の真の呪いなのではと思わせるところはよい。あとは玲子がドクロを抱きしめる場面。松嶋菜々子はしゃべらなければいいんですけどねぇ。  ということで、日本の映画史におけるエポックな作であることを認めるにはやぶさかではないですが、そういうことで高く評価するのは評論家の仕事でしょう。映画好きとしては“その映画の持つ意味”とかはどうでもよくて、内容がすべて。この内容ではたいして評価できません。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-08-06 21:17:38)
4.  あの子を探して 《ネタバレ》 
結局、何をポイントにして見ればいいのか、よくわかりませんでした。農村の貧しさか? ミンジが代理教師になるということ自体、なにやら問題をはらんでいるようで、そういう意味では問題提起を果たしているのでしょう。しかし実際に見ていると、「貧困問題」とやらがあまりにも紋切り型であるためか、それほど重要ポイントとは思えないのです。最後も結局「金で解決」といった感じになりますし。  それよりも、お金のためにやる気のない代理教師を引き受けるミンジの方に興味があります。ホエクーを探すために都会へ行くお金を稼ぐため、図らずもマトモな授業を行うあたり、なかなか楽しめます。もしかするとミンジ自身、生徒たちと共に授業をする楽しさを感じたのかもしれません。そう考えると、あれも後半への大切な経過点だったと思えます。ああいった場面があるから、テレビで涙を流すところで説得力が感じられます。それにしたって、この映画を少女の成長物語と見ていいのかどうか、やはりわかりません。つまらないわけではありませんが、なんとなく始まってなんとなく終わった、ようなものでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-07 05:09:35)
5.  ハムナプトラ/失われた砂漠の都
オリジナルは未見ですが、おそらくかなり違うんだろうなー、と思いつつ見ていました。冒険+アクション+ホラー+ユーモアがうまくブレンドされ、気楽に楽しめるいかにもハリウッドな娯楽作となっています。ただ、イムホテップがなぜあんな超人的な能力を発揮できるのかが、いまいち謎(笑)。そうした適度ないい加減さも含めて楽しめました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-21 15:45:29)
6.  夢(1990) 《ネタバレ》 
後半の理屈台詞に辟易して、黒澤さんはこんなにシナリオが下手だったのだろうかと思ったのですが、おそらく何らかのメッセージを乗せようとすると、説明的になってしまうのでしょう。要するにそういうのは得意ではないと。だからやっぱり、この人は娯楽作品の方が評価が上がるようです。メッセージ性が強くて、本当にこんな夢を見たとは信じられず、リアルでない話を作るエクスキューズとして「こんな夢を見た」と言っているだけだと思われます。実際のところ、どちらでもいいんですけど。それに、それとは違った意味での「夢」が込められているようにも感じられました。  全体としてはつまらなかったわけではなく、むしろ楽しんで鑑賞しました。とにかく画がきれい。暗くてよく見えない話もありますが、それでもそれなりに見せてしまうのはさすが。気に入ったのは桃の話と、ゴッホの話。特に後者はほとんど映像だけで、「ゴッホの絵をセットにしたかっただけだろう」なんて思えて、おかしかったです。最後の鴉がアニメーションに見えてしまって、不思議な感覚でした。  おおむね「異界」の者との接触を描いていますが、その異界が結局「自然」であり、最後になって自然のままであるのが一番であると締めるのは、よい構成でした。監督も変に肩肘を張らず、気楽に作ればよかったのにねぇ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-03-01 09:19:43)
7.  初恋のきた道 《ネタバレ》 
とにかく映像が美しい。ほとんどそれだけなのですが、ここまで徹底されると天晴れ。お話の方は特にどうということはなく、当時の中国ならではということもあまり感じさせない。ほかの時代や国に置きかえても大丈夫そうだし、それだけ普遍性のある話ということで、むしろよかったと思います。映像の非凡さとの対比が生きています。最後の締めも秀逸。
[映画館(字幕)] 8点(2017-01-12 19:34:16)
8.  名探偵ポワロ ゴルフ場殺人事件<TVM> 《ネタバレ》 
これ見よがしのトリックではなく、状況の複雑さで謎を作っていくのがクリスティの特徴。本作もそれがよく表れていて、次々明らかになる事実にこちらも引き込まれていきます。「残った容疑者が結局犯人」というのは、あまりいただけませんが。原作はあまり評価が高くないようですが、ドラマで見てみると意外といけます。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2016-09-04 17:00:18)
9.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 《ネタバレ》 
○「歴史を変えてはいけない」とか言いながら、自分が殺されると知ったらとっとと逃げようとする。 ○「未来に戻ったらタイムマシンを解体する」とか言っておいて、今度は機関車型のものを作って未来に行く。 ○そのくせ「未来は自分で作るものだ」とか説教垂れる。  ……どこまで観客を舐めるつもりだ? ふざけるな!  それにしても、2~3日で馬に乗れるんですかね。少なくとも、私には無理だな。
[CS・衛星(字幕)] 0点(2016-04-08 19:37:17)
10.  名探偵ポワロ スタイルズ荘の怪事件<TVM> 《ネタバレ》 
本来はクリスティの生誕100周年記念で製作された特番なのですが、『刑事コロンボ』の「殺人処方箋」や「死者の身代金」同様、今ではシリーズに含まれています。元が長編なので長所も短所も原作に負うところが大きいのですが、クリスティの処女作だけあって、それほどすぐれているわけではありません。  本作のミソは、ミステリの定番である「怪しくなさそうな人物が実は犯人」の逆を行く、「いかにも怪しそうな人物がやっぱり犯人だった」という心理的なトリックです。つまり、「怪しくなさそうな人物が実は犯人」という定石をこちらが知っていてはじめて効果があるわけで、それを知らない人が見てもあまり効果はなさそうです。犯人が自分を疑わせる行動を不自然にならないように「一事不再理」も使われているわけですが、この組み合わせもいいと思います。ただ、そのアイデアをうまく生かし切ったかどうかは疑問です。長編小説をドラマ化するには時間が短いので、人物の描写や人間関係がやや簡単に思えますし、ヘイスティングスがいきなりプロポーズするなど、思わず首をかしげるところもあります。しかし、最後に関係者を集めて解説するところなどはサマになっており、こういうところはさすがにうまいと思わせます。また、レトロな街並みや大道具・小道具も見ていて楽しく、丁寧な作りが大変よいです。非常に雰囲気がいいし、上品さが漂っている作でした。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2016-03-16 19:42:05)
11.  髪結いの亭主
「エロはアートだ!」と思う人は高く評価できるのかもしれませんが、芸術音痴の私は特に心を動かされることはありませんでした。むしろ、妄想的な話ならばもっと妄想できるような描写にしてほしい。直接的すぎます。それもあの結末には必要だったんでしょうけど。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-01-19 22:09:27)
12.  名探偵ポワロ エンドハウスの怪事件<TVM> 《ネタバレ》 
テレビシリーズ第2シーズンの第1話で、初の長編もの。これはNHKで放送される前に原作を読んでいたのですが、けっこう忠実に映像化されていたと記憶しています。それもあってかなかなかできがいい。動機が少々ややこしいというか回りくどいのですが、きちんと説明されていて、わけがわからなくことはないと思います。この作では恋文などの手がかりが、ミスリードであると同時に伏線にもなっているあたりがいいです。最後にニックが死んだことにするというのは、むしろ視聴者を引っかける策略と言え、なかなか面白い趣向です。  レギュラーメンバーではミス・レモンが後半から登場しますが、最後の“降霊術”で愉快な活躍をしてくれます。かなり笑わせてもらいました。本作のミス・レモンは衣装替えも多く、なかなか魅力的です。最後に4人揃ってアイスを食べる場面はなんとも和気藹々としていて、やはりこういうところがこのシリーズの人気の秘密なのだと思えます。ちなみにポリー・ウォーカーは映画はもとより、テレビにも初出演だったようですが、それでこのような重要な役割を与えられるとは、かなり高く評価されていたのでしょう。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2016-01-15 20:49:52)
13.  宋家の三姉妹
中国史には詳しくないしそもそも関心がないのですが、三姉妹の俳優さん目当てに鑑賞。しかし、見ない方がよかったですね。やはり面白くない。しかし単に歴史物という点を除いても、姉妹に魅力が感じられません。思想とか信条とかはあっても、そうしたものを体現したステレオタイプにしか思えません。話としても歴史を追っているだけで、人間的葛藤があまり伝わって来ませんでした。それと、戦後の話をもう少し詳しく描いてほしかったのですが、姉妹がバラバラになってしまったのでそこは難しかったのでしょう。残念です。
[映画館(字幕)] 5点(2015-12-06 19:46:25)
14.  八月の狂詩曲 《ネタバレ》 
手紙で状況説明をする序盤には辟易したのですが、それが一段落してからは落ち着いて見られました。台詞回しや所作がやや大仰ですが、これは演劇的な効果を狙ったものでしょうか。終盤の雷の場面なんて、舞台劇そのものでした。本作はテーマがテーマですし、あまりリアルにやられると見ていて辛くなることもあるかと思いますが、あえて人工的な効果を取り入れることによってそうした弊害を防いでいるのはおみごとでした。また、子どもたちが中心であるためか、むしろ「軽み」のようなものが感じられるのも面白いところです。  長崎の原爆については、夫を亡くした鉦おばあちゃんや、モニュメントの手入れをする「同級生を亡くした人たち」を登場させることにより、当事者以外に語らせるしかない、とでも言いたげな部分が悲しいです。当然とはいえ、こうしたリアルな痛みを感じさせる要素も取り入れていることによって、全体としてバランスをとっていると感じました。  痛みといえば、あのラストシーンは悲痛なわけですが……。「野ばら」が流れると、失礼ながら笑ってしまいそうになりました。あそこで流すというのは、わからないではないですが。児童合唱ののんきな明るい歌声というのも(それもまた意図したことでしょうが)、ちょっと効果が過剰だったのではないかと思います。とはいえ、世間一般で言われているほど低く評価しなければならない作とも思いませんでした。お盆の間テレビでは原爆だ、終戦だ、日航機墜落だと深刻な話題にあふれていて、その手の映画は避けていました。本作も原爆をテーマにしているわけですが、あまりにも悲惨さを前面に出していたテレビ番組に比べると、適度に距離を置いて見られる分、むしろ見やすいと思います。これくらいがちょうどいいのでは。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-08-31 21:03:12)
15.  セントラル・ステーション 《ネタバレ》 
これは結局、父親探しというのは手段にすぎず、いい加減に生きてきたおばさんが改心するお話なんでしょうか? しかしそれにしても、このおばさんには終始魅力が感じられず。いい加減に生きるようになった背景の描き方も雑。その背景に説得力がないから、最後に改心する行為にも説得力が感じられません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-02-02 18:21:18)
16.  ガメラ3 邪神<イリス>覚醒 《ネタバレ》 
なかなか深いですねぇ。たとえばこんな見方ができるかも。  前々作が封切られた1995年は、阪神・淡路大震災が起こった年でした。しかも震災発生から2ヶ月足らずという、まだまだ記憶に新しい時機での公開。製作側としてはそれに対して思うところがあり、それが本作に表れたような気がします。 もともと怪獣というのは、自然にたとえられることがあります。このシリーズでのガメラは人工的に作り出されたもののようですが、時として人間の味方となり、恵みをもたらすかと思えば、大きな災害を引き起こすこともあるというのは、自然そのものでしょう。そして人間は、荒ぶる自然に打たれたとしても、ふたたび立ち上がろうとする、生きることをあきらめない。龍成君がイリスに立ち向かったのも、その行為自体が重要なのであって、結果は二の次なのでしょう。怪獣映画といえば「破壊」がモチーフですが、その点本作では、逆に建設的な未来志向が根底に流れているようです。  というのはもちろんひとつの側面で、これ以外にも「怪獣よりも、それを作り出した人間の方が恐ろしい」という古典的なテーマや、心を閉ざした少女と「世界」との関わりなどが扱われ、それらを(かなり力業ながら)一応それらしくまとめてしまったところは評価できます。が、一方で浅倉・倉田の存在が完全に浮いてしまっていて(そもそもどういう人物なのか詳細不明という、このシリーズらしからぬ不明瞭さ)、ストーリー的には持って回ったような部分もあり、明快さに欠けます。ただし明快さに欠けるのが、狙いだとも思えますが……。あと、仲間由紀恵の場面は、申し訳ないけどギャグにしか見えません。というかあそこは、『ジョーズ』のパロディのつもりなんでしょうか。 ガメラとイリスの戦いは、空中戦はよいものの、地上に降りてからはちょっと地味。これも、怪獣の戦い自体が眼目ではないといえば言えるんですが。渋谷でのギャオスとの戦いは、非常によくできていました。(しかしこれ、どう考えても「冒頭」に出てこないでしょう。このシーンを「冒頭」と書いている人が多いようですが、「冒頭」の意味をわかって使ってるんでしょうか。) そんなこんなで、全体の印象としては今一歩ですが、見終わってからあれこれ考えさせるという点では、シリーズ随一。いちばんの「問題作」かもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-12-29 18:11:28)
17.  ガメラ2 レギオン襲来 《ネタバレ》 
だいたいガメラシリーズというのは、敵怪獣に特徴があって、その特徴をうまくフィーチャーした時良作になるという伝統があるようです。本作のレギオンもそのパターンで、レギオンの特質が物語の牽引役を果たしています。それは怪獣対策にも生かされ、終盤小型レギオンを送信所におびき寄せるあたり、かなり嬉しくなりました。ガメラも、炎をエネルギーとする、一度は敵に敗れるなど、昔ながらのパターンを踏襲していてよいです。小型レギオンは、前年の小型デストロイアよりはよほどそれらしくて○。巨大レギオンも、宇宙生物らしく異質なデザインがよかったと思います。怪獣同士の戦いでは、終盤よりも霞目飛行場の方が、シチュエーションやカット割りのよさも目立って見ごたえがありました。出演者では、吹越満さんがなかなかいい役回りでしたね。 逆にまずかった点としては、あいかわらず女性キャストにまずさが目立つところと、最後に陳腐すぎる「環境問題」を持ってきたところでしょうか。あと、途中報道番組の映像が続くところがありましたが、ちょっと長くて飽きてしまいました。あの辺はもっと短く切り上げてほしかったところです。 前作も含め、日本のお家芸である「ミニチュアワーク」がまだ生きており、アナログな作りのよさを感じさせるところは、個人的にはポイントが高いです。それと特記すべきはタイトル。従来の「○○対××」というパターンから脱却した斬新なもので、ポケモンの映画にも影響を与えていそうです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-12-27 20:57:53)
18.  ガメラ 大怪獣空中決戦 《ネタバレ》 
なかなか面白かった。特に序盤はテンポもよく、米森と長峰の間をうまく切り返して、こちらを引き込む展開になっていました。思わせぶりな短いカットが効果を上げています。そこから福岡ドームへの持って行き方も秀逸。ただし、主要キャストの台詞回しのまずさはかなりいただけません。藤谷文子(あとこの人は、どう見ても小野寺昭の娘に見えない)はともかく、中山忍ってこんなに下手だったかなぁと、驚きました。 本作ではガメラとギャオスを「超古代文明が作った生物兵器」という設定にしたのが技ありで、「恐竜の末裔」などというありきたりな設定よりも、かえって現実感を生む要因となっています。また、そのことによって、2怪獣の性質なり性格なりを簡潔に説明できています。実際この映画の大半は「ガメラとギャオスは何者なのか?」というポイントで観客を引っ張っておいて、それがわかってきたところで両怪獣の最終決戦になるという、シンプルな構造になっています。テンポのよさもおそらくはこのシンプルさから来ているのでしょう。ただ、ギャオスが復活した理由で環境問題を出しているのは、正直「またか」という感じ。まあ、今後怪獣が出現する理由は、主に環境の悪化のせいにされるんでしょうね。「核実験」みたいな大義名分はもう使えませんから。ここでは、環境問題がテーマというわけではなく、単に理由として必要だったから名前を出しただけのようで、簡単に扱っているのは助かりました。 あとこの映画に関しては、ナントカのひとつ覚えのように「リアル、リアリティ」と言われているようです。個人的には、リアルか否かより面白いかどうかが重要なわけで。リアルでなくても、面白ければそれでよし。「リアルでないから面白い」ことだってあるわけですから。本作はリアリティがあるというよりは、「怪獣が出てくる普通の映画(あるいはパニック映画?)」って感じなんですよね。いわゆる“怪獣映画”ではなくて。しかしもちろん、だからいいだとか悪いだとか、つまらないことは言いません。面白いんだからいいでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-12-26 20:05:52)(良:1票)
19.  ゴジラVSデストロイア 《ネタバレ》 
スペースゴジラとコレは、だいぶあとになってDVDで見ました。前者は劇場まで足を運ばなくて正解でした。 で、本作のミクロオキシゲンとかデストロイアとか、劇中で一応説明されていますが、わかったようなわからないような。ゴジラの暴走を含め、とりあえずそれらしければまあいいかと。一応、行き過ぎた科学が人間にもたらす災厄とか語られていますが、上っ面だけで非常に薄い。だから最後のゆかりのセリフも浮きまくっていて、つけ足しとしか思えません。これじゃあ河内桃子さんも出てきた甲斐がないってもんでしょう。未希と芽留の葛藤も抑えぎみで、やはり本作は怪獣バトルが見もののようです。 前半での、小型デストロイアと特殊部隊の戦いは、暗い上に着ぐるみの動きがそれっぽくなく、あまり成功していません。緊迫感も足りませんでした。この小型デストロイア、あとのシーンでも出てくるのですが、今見ると人形丸出しでかなり苦しいです。CGが自由に使える現代なら、もう少し見ものになったっと思います。それにデストロイア自体、「対ゴジラの切り札であるオキシジェン・デストロイヤーの化身」にしては、弱すぎ。ジュニア戦はともかく、ゴジラとの戦いはそれほどいいところなく、自衛隊にとどめを刺される始末(しかし最初に見た時は、あれで死んだのかどうかわかりませんでした)。 結局、本作での見どころはゴジラのメルトダウンくらい。ここは音楽も相まって荘厳な美しさがあり、名場面となりました。そのあとのジュニア復活は……ある意味予想通りですかね(この場面、ゴジラに気づくのが芽留というのも暗示的)。あとで田中友幸さんがゴジラを殺すのに反対していたと知り、その意をくんだものかとも思います。これはこれでよかったのではないでしょうか。映画自体のできは、思わしくないものでしたが。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-12-01 17:55:04)
20.  ゴジラVSメカゴジラ 《ネタバレ》 
封切り当時見に行って、ゴジラ映画に見切りをつけた記念すべき(?)作品。ということで、約20年ぶりに再見。そういえば、今はなき京都宝塚劇場で最後に見たゴジラ映画でもありました。 なにがひどいって、最後のゴジラ復活はないでしょう。伏線らしいものもなく、突然ラドンのエネルギーを吸収して復活って……。ご都合主義もここまで来ると、開いた口がふさがりません。ラドンがパワーアップした理由もまったくわからない。あと、「植物から発せられている音楽」が、便利な万能道具のように使われていて、これも疑問を感じます。 一応最後には「自然の怪獣VS人工物のメカゴジラ」みたいなことを言っていて、自然界には人間に解明されていないことがあるから、問答無用で復活したとか? 脚本家がそこまで考えているとは思えませんが、仮にそうだとしても、最後に申し訳程度に出してきたのでは、説得力がありません。もともとメカゴジラありきの作品なわけで、後付けでもっともらしいことを言ってもダメなんです。全体のテーマとなっている親と子の情愛については、まあよかったのではないでしょうか。 ドラマ的に一番よかったのは、三枝美希の心境の変化。シリーズものならではの展開ですし、観客であるこちらにもゴジラとの関係を問い直すという、重要なファクターとなっていました。小高恵美さんも、シリーズではこれが一番魅力が出ているのではないかと思います。 本作ではゴジラやラドンの出現が比較的早く、怪獣の登場場面も多くなっていて、派手さはありますが、やはりそれを支えるドラマ部分がしっかりしていなければ、作品として高く評価はできません。特撮というのは、あくまで全体の一部分なのですから。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-11-30 10:47:32)
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