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吉祥寺駅54号さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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自己紹介 吉祥寺駅54号と申します。

以前はYAHOO!映画上でレビューをしていたのですが、訳あってこちらにお引越しすることにしました。

主に2000年代日本映画のレビューを行います。

文面など以前私が書いたヤフー映画上のレビューをそのまま使わせて頂く場合がございます。ご了承下さい。


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1.  ヒーローショー 《ネタバレ》 
井筒監督のケンカシーンのお約束として報復(やったやつは必ずやられる) がありますが、その先に誰かが死んでしまいとてつもない後悔が生まれてしまうという展開だったのが、 初期井筒作品の「ガキ帝国」のラストシーンでした。  本作はそのガキ帝国の続きを観る作品。  人を殺してしまった「勇気(ジャルジャル・後藤淳平)」と 友を見殺しにしてしまった「ユウキ(ジャルジャル・福徳秀介)」の  葛藤を描いた作品です。  まず本作のとにかくストイックな描写はそんな中盤の殺人シーンを 事細かに・・・ まるで私達がその場に居合わせたかのような臨場感で描ききってみせるトコロにあります。  リンチされゆく3人。  殴られる・・・死なない。  ゴルフパットで殴られる・・・まだ死なない。  バットで殴られる・・・まだ息してる。  直視する事が出来ないシーンの連続。   しかし・・・本当の不幸はここから。  今度は殺した者達の葛藤。   報復への怯え、仲間への不信感、将来への絶望感。 描かれる圧倒的な不幸。  そこでもがく勇気・・・。 恋人とつかめるはずだった幸せ。 でも彼の犯した罪はあまりにも重い。  ラストのアパートの廊下での勇気の姿に心打たれないはずがありません。  言い方は失礼ですがとても井筒作品とは思えない 何か格調高い映画を観たような気分にさえなってしまいます。  井筒バイオレンスの臨界点・・・ それは暴力という行為のその先にあるとてつもない不幸。  それを描ききった本作は近年の日本映画には決して類を見ない 反暴力映画だといっても過言ではないと思います。  個人的には誇張でも何でもなく 「パッチギ」と並肩するもう一つの井筒監督の代表作になると思います。
[映画館(邦画)] 8点(2010-07-12 21:16:19)(良:2票)
2.  告白(2010)
まず本作レビューの前に原作である  湊かなえ著「告白」について少し書きたいと思います。  というのもこの原作本はどことなく不完全で、 悪く言ってしまうとどこか素人臭い文章のような気がしてならなかったからです。  そしてその不完全さこそが原作本の大きな魅力だと思います。  つまりは本作に書かれてあること全てを読み込んで信じるだけでは不完全のまま  モノローグ形式で書かれる本作の「真実」と「嘘」を自分で解読しながら読んでいくというのが 原作「告白」の楽しみ方だと個人的には考えます。    本作の監督である中島哲也も 脚本執筆に辺りまず始めに手がけた事も原作の虚実の選別だったそうです。  映画は小説と違い人の表情が垣間見えるモノなのでこの選別はある意味必然の作業だったともいえます。     次にこの原作本を出演者の生徒全員に読ませ、一人一人と面談 リアルな13歳の感想を聞き、作中に反映させたそうです。  そこで分かった事は本作を読んだ13歳の生徒の多くは 本作の内容を一点の曇りも無く「真実」と判断。  それは原作で描かれた13歳とは余りにもかけはなれた純粋な13歳でした。    マスコミは煽ります「少年犯罪の凶悪化」   はたしてそうでしょうか?   管賀 江留郎著「戦前の少年犯罪」を読めば明らかなのですが 過去の少年犯罪の方が遥かに残酷 現代の子供達はむしろどんどん安全になっている。  最近の子どもを怪物扱いする事の浅はかさに気付かされます。 正に私の思う湊かなえ著「告白」の最大の問題点はここで 現代の少年少女達をさも怪物のように見立てまるで現代の社会問題のようにしているところにあると思います。  例えば本作の一文に  『親殺しは近年ニュースで取り上げても「ああ、またか」と思う程度』  という文がありますが国の統計では少年による凶悪犯罪は1958~1966年までがピークでその後は急激に減少しているのです。    なので私は本作を楽しむ際、  現代を生きる13歳をキチ○イのように描く事こそ「嘘」つまり「ファンタジー」  だと解釈して楽しむ必要があると考えます。  だからこそ本作の映画化に日本が誇るファンタジー系映画監督 中島哲也が手を挙げた事は、大変幸運な事だったといえるでしょう。
[映画館(邦画)] 7点(2010-07-12 21:02:15)
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