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keiさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 78
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/27405/
自己紹介 まずは幸運にも劇場で鑑賞できたもの優先につらつらぼちぼち書かせていただきます。とはいえたまには都度鑑賞したDVDものも挟んじゃうかも。

ここ最近足しげく通っている映画館は、Film Forum, MoMA, Japan Society, IFC Center, Lincoln Centerといったところ。

ハイ、新作はあまり観にでてはおりませんです。


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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  炎上
Japan SocietyでのKON ICHIKAWA RESTORATIONSと題した2日に渡って3本を上映するミニシリーズにて。  映画に関しては予習をしないポリシーを今回も貫徹するも、上映前のイントロで「三島由紀夫の作品『金閣寺』を原作とする作品であること」、「法曹界の了承を得れなかったのか本作内では『驟閣』といったような実在名を避けて表現されていること」、「三島本人も市川崑の作品を愛好していることを表明していたこと」等々の軽い解説を受けての鑑賞スタート。  開演と同時に感じたのはまだまだ数を観た感じのしない大映ロゴ。そんな大映作品として真っ先に思い浮かんだのは小津安二郎が大映で撮ったリメイク版「浮草」(1959) であったが、製作年をあとで見比べてみて中村鴈治郎がその頃の印象のままでそこに立っていたのに納得がいった。その他のキャストについては…市川雷蔵体験は実はこれが初かも。これからが楽しみ。抜群の安心感の仲代達矢、新珠三千代、北林谷栄に加え玉緒さんがいい感じで登場。ほくほくである。  振り返ってみるとまだまだ市川崑作品は初心者レベル、Film Forumのおかげで数年前に鑑賞できた「細雪」(1983) が唯一の既鑑賞作品であったことを改めて認識する。本作の脚本を監督が妻でもある和田夏十と書くに当たり、あまりにも原作の完成度が高いので作者本人に執筆時のノートを開示してもらうよう依頼して初めて成り立ったという下りを読んでやはり原作にも手を伸ばさざるをえないような感じがした。作風としての類似性としてはATGの「無常」(1970) を思い浮かべたりもした。  あと鑑賞後に元となった史実について読み漁っていて、新聞記者時代に本事件の記事を担当していたシバさんのことがぼんやりと思い起こされてくるのも自分にとっては面白かった次第。
[映画館(邦画)] 7点(2015-10-19 13:33:53)
2.  カルメン故郷に帰る
デ・ニーロ主演、Taxi Driverに競り勝って権利獲得(笑)  本作をスクリーンで鑑賞することが出来るのは2度めの経験、おそらく前回は生誕100周年を祝してのLincoln Centerでの催しを通して。ただFilm Forumで鑑賞した記憶も交錯しているので初鑑賞はやはりそっちだったのかも。今日に限ってはMoMAで同時間帯にTaxi Driverを上映しており直前までどちらを鑑賞するか迷った挙句、高峰&木下ペアに軍配。それを祝するかのようにJapan Societyのメンバー向け新料金体系と巡りあい、二枚渡した$5札が一枚戻ってきた。いまどき見上げた心がけ。えらいぞ、Japan Society。  前回鑑賞してから今日まで間に観た邦画の本数がものを言い出した、クレジットされていない役者にまで目が行くのだ。今回は望月優子(本映画でのクレジットでは望月美恵子)と井川邦子をゆっくり拝見させてもらおうと思っていたのであるが、エキストラに紛れ込んでいた谷よしのを発見し内心狂気乱舞(笑) 彼女の存在は「男はつらいよ」シリーズを通して馴染み深くなったわけであるがwikipediaにも「島津のもとで助監督を務めていた木下恵介から声がかかり、通行人の役で出演した。以降、『カルメン故郷に帰る』など、木下作品にほぼ毎回出演した。」とあった。この部分は読んでいたかもしれないがすっかり忘れていたわけで、目だけで見つけられたのは誰にも伝えられない自分だけの喜び。他の木下作品、要もう一周だなこりゃ。  二度目の鑑賞ということでいろんな重箱のスミに目が届く。踊りはやはり小林トシ子の方が数段ウワテであったとか、笠智衆の歌声はそれなりに聴き応えがあるだとか、三井弘次がまだ元気に飛び回ってるのが微笑ましかったりとか、日本初のカラーで木下が魅せたかった女優は高峰秀子の次は井川邦子であったに違いないという勝手な確信とかとか。  字幕がよいのか単に滑稽なのか、場内の米人達はゲラゲラと楽しんでいた様子。きっと彼らとは「恥」の感覚にはズレがあるのであろうけど、NYCに住む人達だからこそ自身が生まれ故郷に帰った時のことなどを想像して共感できるところもあったりするのかなと想像してみたりもした。
[映画館(邦画)] 6点(2015-09-05 11:36:03)
3.  ホフマン物語
Another pick from the lengthy list of on going MoMA series, Scorsese Screens.  There shouldn't be not many people who had chances to watch this 1951 classic masterpiece title in two different theaters with in a single 21st century year. The beauty of this city is that it allows me to do that. I feel honored to be the one who can rejoice such a moment.   My favorite scene is still the Olympia story, a.k.a. The Doll Song. Although it is obvious that song part is dubbed by an separate opera singer, I tried to get rid of that idea because the ballet part had equally high quality. I could officially put this "I didn't know well yet" ballet dancer above Natalie Dessay's performance through her another superb performance in The Red Shoes (1948). Of course, I am talking about dance part of this sequence. My "song part" favorite still remains as Rachele Gilmore's live performance back in 2009, though.   This is another great selection to experience the happiness of enjoying beautifully restored version of classical masterpieces.
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2015-08-31 02:44:31)
4.  雪夫人絵図
遅ればせながらの溝口映画祭参戦、初日にして二本目、主演は木暮美千代と上原謙。個人的には久我美子に再会できてプチ幸せ。   木暮実千代主演作品は観ていないはず…と記憶を漂いながらなぞってみると「お茶漬の味」(1952) や「赤線地帯」(1956) がきちんと引っかかる。   馬鹿な女と馬鹿な男、それを様々な形で表現してくれる。はてさて自分はどの馬鹿な登場人物に当てはまるか、考えながら観てみると面白いかもしれない。   女の苦悩を描かせるとやはり溝口は一歩リード。
[映画館(邦画)] 6点(2014-05-26 12:40:13)
5.  東京暮色
有馬稲子の魅力にすっかりやられてしまった作品。 そして小津作品群での異彩度に1点プラス。  元はといえばFive Japanese Divasと題したシリーズで原節子と山田五十鈴が共演している作品という位置づけで取り上げられた中で鑑賞したのであるが、その二人を差し置いて自分の注意を惹きつけてしまったのが彼女だった。運命のいたずらとは面白いもので元々は岸恵子に行くはずの役どころだったのがスケジュールの都合で彼女に回ってきたとのこと。岸恵子の演技については本フェスティバル中に「早春」(1956) にて「きんぎょ」とあだ名される軽薄な女性を演じる形で遭遇するのであるが、そのイメージから判断する限りではこの役は有馬稲子の方がハマっていたように感じる。   印象深い役どころを演じている役者のひとりに高橋貞二がいた。彼はこの作品の公開2年後に自動車事故で33歳の短い一生を終えており、小津作品では本作の翌年に公開されている「彼岸花」が最後の出演ということになる。一度目に本作を鑑賞したときはそんな感慨をもって彼を眺めることは出来なかったが、今はそういうところにも心が飛躍して行くようになった。これを成長と呼んで自己満足しておこう。   小津監督の音楽の使い方はときどき混乱させてくれる。全編を通して流れるのんきな旋律はどこかに明るい結末や救われるシーンが現れるのかと期待させてくれるのであるが、その期待とは裏腹にこのお話の中ではいつまでたっても現れず…そして終焉を迎えてしまう。この同じ旋律を他の小津作品のどこかで聴いたのだがどの作品だったか忘れてしまった。はてさてこの旋律の意味するところはなんだったのか、これまた天国の彼に訊いてみたいことがひとつ増えたかたちになる。   ここでも理想の父を演じた笠智衆。小津はその像をもってしてそんな父がいる家庭でさえもこうなってしまうことがありうるということをみせてくれる。姉妹が父から受けたのは愛情と型にはまった理想というようなものが表裏一体となった何か。娘たちを不幸せにしたのも父だったと言えば少し酷な言い方か。
[映画館(邦画)] 7点(2014-04-21 10:02:33)
6.  蝿男の恐怖
I don't remember exactly when I watched '86 Cronenberg version for the first time but I must have watched it as dubbed or Japanese subtitled one. Anyway, I was lucky to be sitting at right in front of a big screen, watching perfectly restored DCP version, and not only that! with double featured with '86 version, too!! Thank you!, Film Forum!!!   The first round was this original version. Compared to the one I watched first, it was more like "a family movie", except the way Vincent Price acting mysteriously all the way to the ending. Things in common between two versions were sad feeling and tender feeling. The biggest difference would be the way story is being told. This level of mystery would be higher in this version. The only reason I took away one star would be..... you know... I just needed a bit more larger degree of shock when the covering black cloth was taken away. I can't deny that. Sorry. : p   Should I watch other versions between and later of these two?   It should be worth doing so.
[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2014-04-10 20:38:48)
7.  エデンの東(1955)
A masterpiece at MoMA theatre I stumbled into during a weekend.  It was actually intended as a birthday celebration for the film director of this title, Elia Kazan. This rare last name forced me to do several clicks and.... voila! My hunch was right. It was connected to two generations later talent, Zoe Kazan, who was familiar in "Meek's Cutoff" and a theatrical work, "A Behanding in Spokane" with Christopher Walken, Sam Rockwell, and Anthony Mackie. In other words, she is one of rare Hollywood stars I have seen in live format.   Having said those all kind of trivia, I totally understood why this has been called as one of three James Dean's greatest movies. He was too perfect to play such a boy with very naive and sad feelings.   To fully understand the reason of title, I guess I have to be a bit more familiar with the bible...
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2014-04-10 20:20:01)
8.  麦秋(1951)
約2年の間隔を隔ててFilm Forumにて再鑑賞。いやはや、ありがたい街だ。   前回鑑賞時は同時期に読んでいた妹尾河童氏の「少年H」や、鶴見俊輔氏による著「戦後日本の大衆文化史」のお陰でハッとするような気付きを与えてもらっていたことが当時の書き残したものを読み返してみて鮮明に蘇ってきた。今回の鑑賞においてはまた別の側面がいろいろみえてきたのであるが、それは多くの部分においてその間に鑑賞した昭和期作品群のフィルターを通してのものであった。   小津作品になれない頃は似たようなタイトル、似たようなキャストに惑わされたまま終わっていた感もあったが、ひと通り再鑑賞してみるとその中でも世に名高い「紀子三部作」の中では自分はやはりこの脚本が気に入っていることがより明確になった。なかでも原節子と杉村春子のシーンが抜群で、この杉村という人も多彩な役どころを演じ分けられる人だけに、彼女の演じる「いい人」にみてる側の心があっさり奪っていかれるのを感じる瞬間があるのである。「東京物語」で香川京子も嫌がる人とはまるで別人なのだ(笑)   また本作においてはあくまで脇役の菅井一郎については木下惠介監督作品「肖像」を通して、東山千栄子に関してはむしろ「東京物語」ではなく黒澤明監督作品の「白痴」を通して、印象が二倍にも三倍にも増幅されていたので全く違った楽しみ方が出来た次第。本作鑑賞直前に楽しんだ「早春」で主演女優姿を拝ませていただいた淡島千景様はいうまでもなく。   そういやこの二年の間に本作に対するリリー・フランキー氏の評論も読んだことを思い出した(笑) 世の中にはいろんな小津評があって良いと思われ。
[映画館(邦画)] 8点(2014-04-07 07:17:14)
9.  張込み(1958)
つい最近に関東から九州にかけての陸路移動をしたばかりだけに、冒頭部の夜行急行での移動のシーンは思わぬ形で時代を超えて感情移入ができた。既に発車した列車に飛び乗るシーンは原作者も喜んだとのこと。  ちなみにその「原作松本清張」という事実はテロップが流れるまでは全く知らず、そもそもが彼の作品をきちんと読んでもいないためにその後の物語のトーンが想像もできなかった。今さらながら彼の作品を元にした映画作品がどれぐらあるのかと眺めてみると…、30本以上…。これから始まる「清張もの」への旅路は長くなりそうだ。  音楽は同じ映画祭での他のラインナップであった「神々の深き欲望」とかぶる形で登場する黛敏郎。彼の名からは妻桂木洋子のみにとどまらず、自分の限られた観賞歴の中からだけでも「カルメン故郷に帰る」、「赤線地帯」、「お早よう」、「女が階段を上る時」、「小早川家の秋」と名だたる名監督の作品群が芋づる式に出てくることに今さらながら驚かされた次第。要注意人物として赤丸急上昇。  あ、高峰秀子をたっぷり観たい方、本作はちょっと後回しかも。出番控えめです。相変わらずいい仕事されてはいますが。
[映画館(邦画)] 6点(2014-04-01 13:43:49)
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