1. 漁港の肉子ちゃん
《ネタバレ》 この映画では劇的なことは何も起きない。 だけど、友人との関係に振り回されたり、変わりものの異性が気になったり、 そういった些細な出来事の一つ一つが思春期の心情を思い起こさせ、見ていてとても心地が良かった、 主人公のキクリンにシンパシーを感じる部分も多く、終盤のシーンに至ってはボロボロと泣かされてしまいました。 最後の方で二宮の指摘によって明かされるキクリンの癖もいいですよね、 これどういうことだろ?と思っていたことに納得がいくとともに、2人を引き合わせる切っ掛けにもなっていて、 秀逸な仕掛けと魅せ方に感心しました。 それにしても公開当時、この映画をスルーしてしまったことが本当に悔やまれる、 制作がSTUDIO4℃ということで気になってはいたけれど、明石家さんまプロデュースということで高をくくってしまった…、 さんまさんごめんなさい、この映画を作ってくれて本当にありがとうございます、自分にとっては紛れもない傑作です。 [ブルーレイ(邦画)] 10点(2023-07-22 23:50:54) |
2. ショーシャンクの空に
終盤のどんでん返しは勿論素晴らしいが、それだけではない。 まず何よりも主人公のアンディが魅力的、無実の罪で幽閉されながらも、 自らを見失うことなく超然としている姿がひたすらにカッコよく、 彼の生き方や精神性に触れたくてつい何度も観てしまう。 大袈裟かもしれないが、人によっては人生の標(しるべ)となる一作だと思う。 [DVD(吹替)] 10点(2018-03-19 23:55:19) |
3. ゴジラ-1.0
《ネタバレ》 事前情報を入れていなかったので戦後を舞台にしたストーリーとは知らなかった、「何だ現代劇じゃなく過去が舞台か…怪獣ものとしては感情移入し辛いし臨場感にも欠けるな」なんて思考がよぎったがそんな考えはすぐに吹っ飛ぶ。 まず圧倒されたのがゴジラの存在感、カメラが近く目の前に迫ってくるような驚愕の映像に目を奪われる、 そして物語、元特攻隊員の苦悩を描く戦争ドラマとしても充分な見応えがあり、その人間ドラマに引き込まれたところにゴジラが襲来してくるものだから恐怖感は倍増、破壊と暴虐の限りを尽くすゴジラが圧巻の映像と相まって怖い、恐い。 そんな中ゴジラのテーマが厳かに流れ出し気分はもう最高潮、高揚感と恐怖感といった相反しそうな感情の波に飲み込まれしばらく呆然としてしまった。 いや本当に凄いの一言、想像していた3倍いや5倍は楽しめた、観に行こうかどうか二の足を踏んでいたのが馬鹿馬鹿しくなる、映画館でこの迫力と感動を味わえたことが今は嬉しい。 [映画館(邦画)] 9点(2023-12-06 07:45:25)(良:1票) |
4. もののけ姫
主人公のアシタカの強さと凛々しさが痛快で、シンプルに見ていて楽しい、 その上で、人間と自然との共存など勧善懲悪で割り切れないテーマ性も内包しており、深堀りしたくなる魅力もある。 2時間強の中でエンターテイメント性とメッセージ性の両立を見事に成し遂げた力作、テレビで放送されているとついつい観てしまうジブリ映画の筆頭作品。 [地上波(邦画)] 9点(2023-07-22 22:02:42) |
5. 魔女の宅急便(1989)
主人公キキがこの映画で経験していくことって、現実でもみんなが思い悩むようなことばかりなんですよね 自立していく上での不安、心細さ、異性に対する嫉妬、周囲からの疎外感、上手くいかないことへの苛立ち、焦燥、 空想の世界が舞台だけど、主人公のキキはまさに等身大の少女そのもの、だから共感できるし感情移入してしまう。 そして主人公に感情移入すると、その世界が途端に身近に感じられ、 いつの間にかその世界へとトリップしてしまう、その感覚はまさに魔法そのものだと思う。 [地上波(邦画)] 9点(2020-03-13 21:01:25)(良:2票) |
6. 君の名は。(2016)
オープニング、エンディング含め劇中挿入歌は全4曲。 その全てがここぞというタイミングで流れ出し、まるでミュージックビデオのような映像と音楽が物語の高揚感を倍加させ、感情を揺さぶってくる。 これを観たせいで単にエンドロールで流れる主題歌では満たされない身体になってしまった。 [映画館(邦画)] 9点(2016-11-08 19:20:21) |
7. 劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん
オンラインゲームを題材にした人間ドラマと聞き、そんなの本当に面白いのだろうかと侮りまくっていたが、題材は何であれ物事にのめり込み傾倒していく人を見るのはやっぱり楽しいと再確認、ヒューマンドラマとしても堅実な作りで最後はしっかり感動させてくれる良質な映画でした。 [インターネット(邦画)] 8点(2024-08-23 21:55:02) |
8. 窓ぎわのトットちゃん
《ネタバレ》 子供の好奇心を抑え込まず感受性を育む校風のトモエ学園がとても魅力的に描かれている。 その分、後半の世相の変化や沈痛な出来事が、より一層際立っておりノンフィクションである本作の出来事をまさに追体験したような気分にさせてくれる非常に優れたアニメ映画でした。 [映画館(邦画)] 8点(2024-01-25 04:43:58) |
9. JUNK HEAD
大した前置きもなく、右も左も分からない状態で始まるので導入部こそ居心地の悪さを感じるが、サイバーパンクでスプラッタな世界観とユーモラスな登場人物達に魅了され、段々とこの世界の虜にさせられる。 見終わった今も続きが見たくてしょうがない自分は完全に「JUNK HEAD」ジャンキーになってしまった、続きが作られるかは分からないが、それまでは本作をリピートして続編を待ち続けようと思う。 [インターネット(邦画)] 8点(2023-12-28 04:24:39) |
10. THE FIRST SLAM DUNK
《ネタバレ》 原作のあの試合を全く違った切り口で描く発想と構成力が凄い、井上雄彦はまだまだ枯れてない、そう思わせてくれた。この勢いでバガボンドとリアルの続刊も書き上げてほしい(懇願) [映画館(邦画)] 8点(2023-07-24 10:02:05) |
11. すずめの戸締まり
《ネタバレ》 過疎化や自然災害を扱いながら日本を縦断していくロ-ドムービー。 これが受けない訳ないというくらい、日本人のツボを押さえまくってる気もするが、地震にトラウマのある人にはかなりキツイ内容かもしれない。 新海監督は「君の名は」以降スマホを物語の進行に欠かせないガジェットとして巧みに取り入れているが、今作も恐怖を駆り立てる要素として、スマホの地震通知が上手いこと機能している。 背筋が寒くなる地震通知からの災害描写、そこから一気に物語に引き込まれると、そのまま最後までのめりこんで観てしまった、いやー面白い。 [映画館(邦画)] 8点(2022-11-19 22:47:14) |
12. 劇場版 鬼滅の刃 無限列車編
《ネタバレ》 続き物なので「話題になっているから」と何も知らない状態で鑑賞しても、この映画を完全には楽しむことが出来ない 最低限テレビアニメシリーズ全26話か、若しくは原作コミックの6巻までを読了している必要がある。 自分はテレビアニメを観て、漫画を最新巻まで読み、先の展開を知った上で鑑賞、 ここからはネタバレ有りで語るが、ギャグが少し滑っている感があることと、 アニメではナレーションを用いない仕様の為、結核少年が改心するくだりが強引に感じてしまう点が気になった。 しかし後は期待通りの素晴らしい出来、テレビシリーズ同様、高品質な作画と音楽は言うまでもなく、 原作で端折られていた戦闘描写の一部が肉付けされ、煉獄VSアカザ戦の見応えはまさに圧巻、 アニメで観たいと頭の中で思い描いていた映像が過不足なく再現されていることに、ただただ感動させられた。 改めて物語を紐解くと、大きな山場を越えたところでさらに一山用意するこの二段構造は、 2時間という短い時間の中で確かな満足感が得られ、ラストは興奮と切なさの感情を抱いたまま鑑賞を終えられる。 原作を読んで内容を知っていても充分感動出来るのだから、それだけ没入感が高い作品になっているということだろう、 それだけに何も知らない状態でこの映画を観てみたかったという想いもある、 きっと今以上にジェットコースターのような感情の起伏を味わえていたに違いない。 [映画館(邦画)] 8点(2020-10-26 20:26:23) |
13. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
エヴァンゲリオンってやっぱ面白いなって思える映画。エヴァの良い部分だけを上手いこと抽出した一作。 [映画館(邦画)] 8点(2014-09-07 01:49:38) |
14. 火垂るの墓(1988)
何度も観たい映画ではないけど、悲しくて泣いた作品を挙げるとするとやはりこれが一番に思い浮かぶ。 清田の決断に否定的な意見もあるようだけど、そこは教訓として捉えればいいんじゃないかな。 [地上波(邦画)] 8点(2014-08-17 15:02:36) |
15. シュガー・ラッシュ
舞台をアーケードゲームに置き換えただけで、トイストーリーの二番煎じじゃないの?なんて期待薄で視聴したけど 実際観て見るとこれが凄く面白い、飽きさせない小ネタの数々は笑えるし、 ヴァネロペはとってもキュートで可愛いし、不器用だけど心根の優しいラルフには感情移入させられるし ラストは何だかんだで感動までしちゃいました、個人的には近年のディズニー映画でトップの出来です。 [ブルーレイ(吹替)] 8点(2014-08-12 10:05:32) |
16. トイ・ストーリー3
感動するという前評判に視聴前は身構えた、正直泣かせにかかってくる感動系の映画は好きじゃない、でもそれは杞憂だった。 いつも通りのコミカルで笑えるトイストーリーは健在で、ラストの感動シーンも意外なほどアッサリしている。 でも、くどくないからこそ純粋に泣けた、嫌味にならない感動があった。 単体で観ても面白いけど、シリーズを知ってればより感動出来るシリーズ物のお手本と言うべき名作。 [ブルーレイ(吹替)] 8点(2014-08-10 17:56:33) |
17. ドラえもん のび太の日本誕生
《ネタバレ》 家出から始まる導入部、現実から隔離された世界での友人達との生活、 そこでまた新しい出会いを経て、物語は冒険へと繋がっていく。 そして、クルルとの友情、発想の転換が生んだ3匹の空想生物がのび太を正しく主人公に押し上げている。 完璧なジュブナイル映画。 [地上波(吹替)] 8点(2014-08-03 18:39:40) |
18. ザ・ファブル 殺さない殺し屋
前作に比べると大分良かった、役者の演技も引っかかるところが無く、堤真一などは流石の演技力で存在感抜群、原作に無かった仮足場でのアクションシーンも見応え充分で原作好きにも太鼓判を押せる出来栄え。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-08-23 22:15:59) |
19. M3GAN ミーガン
一昔前のグレムリンとかチャイルドプレイのような映画が好きな人にオススメしたいホラー映画。 ミーガンが子供向けのロボットのくせにオーバースペックすぎるだろ、とかツッコミだしたらきりが無いけど大味な映画として許容出来れば、エンタメ的な楽しさとホラー映画のドキドキ感を楽しめる良作、エピローグが少し味気無かったのが残念。 [インターネット(吹替)] 7点(2024-08-23 21:59:19)(良:1票) |
20. かがみの孤城
原作未読、登場人物が多く伏線を散りばめた物語ながらよくまとまっていて、混乱することもなくとても見やすい。 キャラクター一人一人にもちゃんとスポットが当たっていて存在感の無いキャラなどもおらず、とても良く出来た脚本だった。 ただ個人的には、何であのオオカミ少女がこんな世界を生み出す力を持っていたのか、もう少し詳しい理由付けが明かされていれば尚良かったと思う。 [映画館(邦画)] 7点(2024-01-25 06:53:58) |