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1.  情婦 《ネタバレ》 
アガサ・クリスティ原作の推理小説を映画化した古典的名作。 とにかく最後のドンデン返しが秀逸で、主人公が事の真相を見抜けなかったこと、つまり主人公が負けるという革新性と、モノクロ映画という古臭い映像とのギャップが印象的で、何度観ても新鮮な驚きを感じる。 
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-30 22:25:59)
2.  ●REC/レック(2007)
単純に言ってしまえばフェイク・ドキュメンタリーの手法で制作されたゾンビ映画だが、これが非常に面白い!  カットのない長回しシーンの連続で、スピーディにストーリーが展開していくさまは本当に見事だし、現場のパニック感にもとてつもないリアリティを感じる。 「騒ぎ過ぎて不快」、「主人公の女性が不必要にエロティック」、「どんな緊迫したシーンでもカメラを回し続けるのは違和感がある」……という批判は確かに的を射ている。 しかし、個人的には今までにはない映画を観ているという興奮の方が圧倒的に勝り、上記のような批判は些末な問題のように感じた。 また、余談だが、上映時間が短いのもうれしい。世の中の映画は、みんなこれぐらいにまとめるべきだと思う。
[インターネット(字幕)] 8点(2015-01-22 15:39:09)
3.  酔拳2
年齢設定にかなりの無理があるが、まあ良し!格闘アクションのキレはジャッキー映画随一だと思う。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-01 00:22:59)
4.  ストーカー(1979)
宇宙の叡智が詰まった”ゾーン”に向い願いを叶えようとする2人+案内人1人が、次第に”ゾーン”の真実へと迫っていく、というお話。 SFらしくテーマが哲学的ですごく自分好み。タルコフスキーの静的な世界観も心地良い。 映画では説明不良な部分が多いが、おかげで原作小説にも興味が出てきて次の日に買いに行ってしまった。良作。 
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-01 00:21:25)
5.  タンポポ 《ネタバレ》 
”ラーメン・ウェスタン”と謳うように、偶然立ち寄った主人公がラーメン屋を再生させる、という内容は西部劇そのもの。 ストーリー運びはいたって真面目で、そのシリアスさと”ラーメン”というある種下らない題材とのギャップがシュールな笑いを誘う。 また、エログロ・シーンや食に関するエピソードが脈絡なく挿入され視聴者を混乱させるが、それは監督の味として、あまり捕らわれずに鑑賞するのが良いだろう。 テンポも良く努力の実るハッピー・エンドであるため、個人的には非常に楽しむことができた。 余談だが、この映画でラーメンを知り、その魅力にとりつかれた外国人は多いそうだ。 ラーメン文化の発展に貢献した功績に、一ラーメン好きとして敬意を表したい。
[DVD(字幕)] 7点(2015-01-22 15:00:04)(良:1票)
6.  遥かなる山の呼び声
かなり不自然な設定も多いが、全体としては爽やかに泣ける人情映画。 特にラストのやりとりには落涙を禁じ得ない。 中盤、高倉健のイメージビデオと化すのはご愛嬌(乗馬のシーン)。 個人的には『幸せの黄色いハンカチ』よりこっちの方が好きかな。
[DVD(邦画)] 7点(2014-12-01 00:31:42)
7.  アラビアのロレンス 《ネタバレ》 
とにもかくにも超スケールの映像に圧倒される。 砂漠を渡るラクダ隊など大規模なシーンの連続で、これで興奮しないヤツは男じゃねえ!と言った感じだ。 戦争が進むに連れて次第に常軌を逸していくロレンス、というのも戯曲的でありがちだがまあ不自然ではなかった。 さすがに長過ぎるが、撮影の労力を考えるとカットするのが惜しかったのではないかと邪推する。気持ちは分かるので、オッケー。 
[DVD(字幕)] 7点(2014-12-01 00:28:50)
8.  道(1954)
甘美なテーマ曲やストーリー、俳優のキャラクターも印象深く記憶に残るので割と好きな作品。 ただ、結構単純な話であるのに、いかにも深いテーマ性があるように語られる風潮はいかがなものだろうか。 深くはあるのだがそれはあくまで考察すればの話で、世界中で広く受け入れられているこの作品の良さは、もっと表層に表れているはずだ。 つまりこの映画が分かる分からないと言った話は、この作品全体を包むもの悲しさに心地良さを覚えるかどうか、といったことに集約されるように思う。 要は、何か分からんが雰囲気が良い、ということである。 
[DVD(字幕)] 7点(2014-12-01 00:27:11)
9.  もののけ姫
個人的に、手に汗握りながらワクワクして観ることのできる宮崎アニメ最後の作品。
[地上波(邦画)] 7点(2014-12-01 00:24:42)
10.  人情紙風船 《ネタバレ》 
人情コメディというイメージの強い長屋もので、悲劇をテーマにするのは珍しい。 主人公は2人、ずる賢い新三とまじめな浪人又十郎。 それぞれなりに正しいと思える行動をしながらも、たどり着く先は死という無常観。 楽しい人情劇、手に汗握るチャンバラものとはひと味違った、異色の時代劇として広く世に知られたい1作。 惜しむらくは、台詞が聞き取りにくく現状把握がしづらいことか。
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-21 21:31:26)
11.  悪魔のいけにえ
残虐シーン、騒ぎまくる女性、事件の中心となるダーク・ヒーローの存在と、このあと数多く制作されるスプラッター映画の必要要素が高い完成度で表現されている。 グロテスクなシーンは現代の視点からみると抑えめだが、殺人一家の狂気を見せつける演出には真に迫る恐怖を感じた。 また、有名な夕日のラスト・シーンに象徴されるように、トビー・フーバーの視覚的美的センスも随所に投影されている。 襲われて逃げるだけ、とストーリー運びは恐ろしく単純ではあるが、スプラッター映画の原点として評価が高いのも納得の名作だ。 ただ、歴史的意義を除けば後継の作品の方に、より面白いものがあるということは事実だろう。
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-21 17:27:33)
12.  思い出のマーニー
『借りぐらしのアリエッティ』の監督、ということで大いにハードルが下がった中での鑑賞だったが、思ったより悪くなかった。 序盤の主人公のイヤなヤツっぷりを乗り越えてしまえば、思春期の成長ストーリーものとして大いに感動できる。というか、泣いた。 ストーリーやマーニーの設定は完全に読めてしまうが、王道を行っている作品なのだと好意的に解釈できる。 近年のジブリ映画の中では、名作の部類。
[映画館(邦画)] 6点(2014-12-01 00:36:38)
13.  黒い家(1999)
他のレビューを見て原作改変に端を発する評価の低さに驚いたが、自分は原作未読(怖くて読めない)のためかなり楽しんで観れた。 映画としては、確かに過剰演出な部分はあるが、サイコパスという異常性と絡めて考えるとマッチしていたように思う。 問題の「乳しゃぶれ〜」は唐突過ぎて完全にギャグで、必要なシーンかは謎。せめてサイコパスの性欲の強さを表す伏線でもあればなあ。 全体的には、不気味で本当に怖かった。結構オススメだったりする。 
[DVD(邦画)] 6点(2014-12-01 00:34:35)
14.  風立ちぬ(2013)
特にヤマも用意せず、淡々としたストーリー運びは結構好き。 夢と現実の境をなくしたようなファンタジックな表現方法は”もう飽きたよ”と言った感じだが、 旧時代の巨匠の作品と割り切って、そういうもんと楽しむべきか。 問題のタバコの件は、本作の”矛盾”というテーマに沿った、一番グッと来るワンシーンではないだろうか。
[映画館(邦画)] 5点(2014-12-01 20:51:37)
15.  女優霊(1996)
ジャパニーズ・ホラー映画の原点ということで、日本独特の恐怖感をあおる雰囲気はビンビンに満ちている。 しかし、巷で言われているように稚拙な部分は多く(幽霊が出てきまくり、幽霊が肉々しいなど)、確かにあまり怖くはない。 この反省を元に名作『リング』などが出来ていくわけだから、その手のファンには必見の映画であることは間違いないだろう。 
[DVD(邦画)] 5点(2014-12-01 20:50:05)
16.  幸福の黄色いハンカチ
根幹を成すのは山田洋次一流の”いい話”。70年代の北海道という土地柄と合わせて、人々の人情劇が心に染みる。 ただ、ちょっと武田鉄矢が汚すぎるし桃井かおりも微妙な立ち位置で、イマイチ素直に鑑賞できない。 もうちょっと良いキャスティングがあったのではないか、と思ってしまう。 その代わりと言ってはなんだが、倍賞千恵子と高倉健の名コンビっぷりは冴え渡っている。 こちらは文句の付けようがありません。
[DVD(邦画)] 5点(2014-12-01 20:48:44)
17.  奇跡の旅 《ネタバレ》 
ラストの老犬が無事家に辿り着くシーンは、どの映画にもないカタルシスがある。 子どものころに観たときには、深い感動に包まれた。情操教育に良いと思う。 今観るとさすがに子ども向けだな〜と感じる展開や表現が多いので、大人には勧めない。 
[DVD(字幕)] 5点(2014-12-01 00:39:04)
18.  秋刀魚の味(1962)
小津映画の不思議な手法(カメラの端から見切れて登場しない、2人で向かい合って話すシーンがないなど)をたっぷりと堪能できる。 ストーリー自体は、古き良き日本を感じるなあぐらいの感想で別段どうってことないが、 自分も娘を送り出す立場になったらまた違う印象を受けるのだろうか。 
[DVD(邦画)] 5点(2014-12-01 00:37:56)
19.  近松物語 《ネタバレ》 
日本人なら一度は観ておきたい古典的名作。 ……とはいうものの、愛の逃避行という限りなく女性向けの題材に共感するには、男性の自分には少々難しいところ。 およそ一般の町人と思えない歌舞伎顔の(公開当時の女性たちを虜にしたであろう顔立ちの)主人公にも、一抹の違和感がある。 時代考証の細やかさ、リアリティのある江戸の生活感には感嘆したが、それは本筋とはあまり関係がないだろう。 今も昔も、エンタメ作品というのは自分には合わないものなのかな、と考え込んでしまった。
[DVD(邦画)] 4点(2014-12-21 17:43:55)
20.  ビッグ・フィッシュ
これはこれで完成された世界観で、もはや自分の趣向に合うか合わないか、というところで良し悪しが判断されるものだろう。  そういうところからいくと、個人的にはそもそも本作の根幹である”ティム・バートン流ファンタジー”、及び”父と息子の絆”、というテーマが苦手な要素で、 良い話だとは感じたものの終止むずがゆい思いをした。 高評価な作品なので”もしかしたら”と思い本作を手にとったが、やっぱりティム・バートンは自分には合わないなあと再確認しただけであった。
[DVD(字幕)] 4点(2014-12-02 13:04:24)
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