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Cinecdockeさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 936
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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  レイジング・ブル 《ネタバレ》 
オープニングの掴みがあまりに美しく完璧すぎる。 荒々しいボクシングの世界にカヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲が効果的に流れる。 孤高故に狂暴であり、病的なまでの嫉妬と猜疑心で弟も妻も去っていく、 苦悶のジェイク・ラモッタのありのままの姿をデ・ニーロはストイックに活写する。  リアルに近寄りたくない男ではあるが、 ここまで狂わなければ世界ミドル級王者に上り詰めることなどできなかっただろう。 だからこそ引退後の幸福は長くは続かなかった。  聖書の一節「私は盲であったが今は見えるということです」。 かつての過ちを受け入れ、今日も人生というリングで贖罪を背負うラスト。 贅肉だらけで精巧さはなく、チャンプの栄光は過去のもので知らない人、忘れた人も増える。 家族に暴力をふるっていた"獣"は長い月日と後悔でとうとう丸くなった。 ボクシングを舞台装置にして、人生の真理を鋭く突いた芸術作品。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-12-30 23:57:32)
2.  AKIRA(1988)
15万枚のセル画に込められた、破壊、破壊、破壊、……そして誕生。  かつて遠い昔に見たまま、理解できないまま終わった物語に再び触れた途端、 新たな神話と繰り返されて来た歴史の環が浮上する。 モノであふれかえり、精神が荒廃し、閉塞感打破のために暴力に回帰していく。 "アキラ"という概念に振り回され、大義名分として暴走がインフレしていくカオス。 当時の時代が生み出したこの圧倒的エネルギーは現在では絶対に模倣できないだろう。  超能力のぶつかり合い、アメリカンな台詞の応酬、 緻密なディテールに裏打ちされたメカニックとサイバーパンクな世界観。 日本アニメの一つの到達点であり、先行きの見えない現代において破壊の先に何があるのか、 自分自身で答えを見つけるしかない。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-12-06 23:37:52)(良:1票)
3.  パリ、テキサス 《ネタバレ》 
愛が深いほどお互いのことが分かりすぎてしまい、傷つき、現実と折り合いを付けられなかった元夫婦のすれ違い。 全編英語、アメリカロケながら西ドイツ・フランス合作なあたり、ヴェンダースのアメリカへの憧れと郷愁があるだろうが、 その広大で空疎とも取れる風景が家族の歪さ・脆さを内省的に、より引き立てている。  ただ、共感できるかは別の話で身勝手な男女に振り回される息子と育ての親である弟夫婦が不憫すぎる。 ロードムービー要素はそこまでなく、中盤から最後まで出番なしの弟夫婦へのフォローがないまま、 息子を妻に押し付けて再び旅に出て終了。 ケジメを付けるためとは言え、これは無責任すぎるのでは? 結局、妻は息子を弟夫婦の元に返して、振り出しに戻りそうな気がする。  劇伴のギターも相成って'80年代のアメリカンな雰囲気に痺れるも、 冷静に見たら主人公が一方的に掻き回しただけの自己陶酔にしか見えない。
[インターネット(字幕)] 4点(2024-11-09 14:12:15)(良:1票)
4.  ベルリン・天使の詩 《ネタバレ》 
子供は子供だった頃──。 ノートで書き出したシーンから始まる詩は、 確実に死を迎える人間になることを選んだ天使に開かれた世界そのものである。  美しいモノクロで紡がれた天使と人間のメルヘンチックなラブストーリーであるものの、 舞台がベルリンであることに大きな意味があるように思える。 かつて多くの子供たちも命を落とした第二次世界大戦の記憶が風化していき、 いつ戦火が上がるか分からない冷戦の象徴であるベルリンの壁が東西を分断している。 この舞台装置が本作を唯一無二の独特の雰囲気へのし上げている。  人々の悩みや想いを読み取れる、太古の時代より生きていた天使たち。 だが、彼らは人間に触れることもできず、ただ見守ることしかできない。 生きる喜びとは無縁の、無機質でモノクロな世界が眼前に広がっている。  やがてブランコ乗りの女性に恋をしたダミエルは、限りある命を持つ人間になることを選ぶ。 モノクロからカラーに移り変わり、存在の重さを知り、色を知り、コーヒーの温かさを知り、 好奇心というスポンジで新たな驚きを吸収していく。 それは詩で描かれていた子供たちの世界そのものだ。 先輩にあたる元天使が刑事コロンボでおなじみのピーター・フォーク本人役なのが良きアクセント。 この人が天使から俳優になった経緯を想像したくなる。  一度見ただけでは理解できたとは言えない。 眠気に襲われるときもあるだろう。 だが、寂しさによって自分自身を認識できたからこそ、誰かに心を開ける。 きっと楽しいことばかりではない、醜く汚い現実を知ることになっても、 前向きに歩いていくことのメッセージが感じられるヴェンダースの人生賛歌。 ふと思い出して見たくなる一本の一つに加わった。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-10-22 22:32:22)
5.  アウトサイダー(1981) 《ネタバレ》 
タル・ベーラの長編2作目であり、唯一のカラー長編。 ゆったりした流れのカメラワークは皆無だが、長回しと踊りと酒場は初期から存在し、 セミドキュメントらしさはある。  一言で言えば、面白くない。 ただ、ソ連支配下の社会主義国だった当時のハンガリーの生きづらさは体感できた。 アーティスト気質でありながら、刹那的で楽観主義で社会不適合者に見える主人公なら尚更。  音楽で食べていけるほど甘い世界ではなく、誰もが生きていくことに必死で普通に働くだけでも余裕がない。 妻子持ちで問題から逃げ回る主人公は中途半端に一芸があったために職も長続きせず、 音楽と踊りに明け暮れ、ディスコでの妻との痴話喧嘩すらヘラヘラしてばかりで、そのツケが徴兵となって現れる。 主人公が退場したあと、主賓をもてなすハンガリー狂詩曲を弾く音楽家との対比が鮮烈だ。  大きな夢を持つ人はいるが、何かを犠牲にしなければいけない覚悟と決断があるか。 それを先延ばしして、10年後20年後には取り返しのつかないことになっている。 映像作家として成功したタル・ベーラによる世界を変える方法は「自分を変えること」。 主人公はそれができず、夢を打ち砕かれることになってしまった。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-08-17 02:43:08)
6.  ダムネーション/天罰 《ネタバレ》 
タル・ベーラのスタイルが確立した記念碑的作品だという。 閉塞感たっぷりのモノクロ映像に、長回しによる横移動の流麗なカメラワークが、 繰り返される滑車の連なり、陰鬱な雨、疲弊した労働者たちの刹那的なダンスと気怠い音楽によって、 観念的で異様な空間に変えていく。  タイトルは直訳すると宗教的な意味合いの「天罰」であり「破滅」を意味する。 台詞にところどころ隠喩が含まれ、生活のために違法な仕事を請け負う夫に、 激しく拒否しながらも惰性的に不倫を続ける人妻、 そして従順すぎる元カノを突き放した過去のある身勝手な主人公と、 抜け出すことのできない負のスパイラルに人は犬畜生と同然なのか。 雨は"洗い流す"という意味合いもあると思ったが、これですら罪を洗い流せないのか。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-08-13 08:33:12)
7.  友だちのうちはどこ? 《ネタバレ》 
主人公の少年が間違って持ってきてしまった友人のノートを返しに行く。 たったそれだけだが、二度ノートを忘れた友人がスリーアウトで退学させられるのだから、 主人公は無事にノートを返せるのか終始不安な表情である。 隣の村に住んでいるのは分かっても電話すらないため詳細は一切分からず、 親族を含めて大人たちは彼の事情なんてお構いなしに自分の都合ばかり押し付けてくる。  祖父のエピソードが象徴するように、 言うことを聞かせるために理不尽な体罰を与える教育方針が当時のイランでは当たり前であり、 ただの労働力として個性を認めない抑圧的な空気が子供たちに影を落としている。 だが本作の製作当時は日本も昭和時代だったはずで昔は良かったと言えども、 体育会系の指導方法によって深刻な問題を引き起こした事案は珍しくなく、 世界中どこも変わらなかったのではないか。  少年は友人の家にとうとう辿り着くことができなかった。 明日の授業で友人の退学が迫る。 追い詰められた彼の最終手段と鮮やかな着地に程良い余韻が光る。 こうやって子供たちはしたたかになっていくのだろう。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-06-22 02:38:59)
8.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 《ネタバレ》 
本作が完結編だとしても相応しい内容だった。 冒頭の"インディ・ジョーンズ誕生秘話"といい、聖杯の研究に明け暮れた父親との確執といい、 本題の聖杯を巡るナチスとの追っかけっこといい、前2作のノウハウをこれでもかと注入しただけあって抜かりはない。 特に父親・ヘンリー役のショーン・コネリーが飄々と知恵で危機を乗り越える鮮やかな手腕、歳を重ねたからこその味がある。  宝探しのロマンに対する三者三様のスタンスが印象に残った。 完全に私利私欲のナチス側、聖杯を博物館に持ち帰りたいインディ、奇跡を目撃しそれで十分なヘンリー。 よく考えればシリーズを通して、大団円ながらどこかほろ苦い顛末が多かった気がして、一つの答えを見た。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-08-26 15:22:19)
9.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 《ネタバレ》 
ハリソン・フォードの魅力とスピルバーグによる畳みかけるアクションが黄金期のハリウッドを象徴していて今見ても面白い。  ただし、ストーリーは穴だらけ。 序盤の上海でのドタバタが終盤の展開で伏線回収するわけでもなく、ヒロインは偶然連れてきちゃった感じに。 相棒のショーティーとの出会いも口頭で少し説明するだけで、 ただのコメディリリーフ的な役割でしかなく、それ以上の存在意義はない。 採掘場の警備ザル過ぎだったり、火を当てれば洗脳が解けるとか、時系列では『レイダース』前の話なので、 ハッピーエンドに合わせなければならないご都合主義が垣間見える。  粗はあるかもしれないが、ストーリー上の欠点を上記で補っているので、 細かいことは気にしないで、時代劇のお約束みたいに楽しむのが一番だろうね。
[地上波(字幕)] 7点(2023-06-16 23:57:42)
10.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》 《ネタバレ》 
完結作を控えるシリーズながら一作目は今から42年前の製作で、もはや冒険活劇の"古典"の仲間入りと言ったところ。 ハリソン・フォードの魅力に、見せたいものを惜しげもなく見せてくれるスピルバーグの演出にワクワク。 特殊効果の数々は当時はアナログながら、画面の粗さと相まって味のあるものに感じられるし、 アークの呪いで敵の顔が溶けるクライマックスは、子供にトラウマを刻み付けるほどの強烈なインパクトを放つ。 宝探しのロマンとユーモアを掛け合わせた見事なエンターテイメント性は『ハムナプトラ』に影響を与えるほど、 コンテンツとして完璧としか言いようがない。
[地上波(字幕)] 7点(2023-06-08 22:41:20)
11.  ダイ・ハード
ワンシチュエーションもので孤軍奮闘、小ネタも伏線回収も華麗に決めていくアクション映画の佳作。 絶対無敵でもなく、愚痴も弱音も吐きまくるマクレーン刑事の人間味、 対する紳士的で冷酷無比なテロリストの高純度なキャラクター性が完成度を高めている。
[地上波(字幕)] 7点(2023-03-31 23:53:47)
12.  トップガン 《ネタバレ》 
30数年ぶりの続編で注目を浴びた本作に関して、ほとんど語り尽くされているので言うことはなし。 '80年代のおおらかな空気感と、破天荒な青年が親友の事故死を乗り越えて、 立派なパイロットに成長する王道青春ストーリーはMTVさながらの軽薄さだとしても見れないレベルではないし、 ドッグファイトのクオリティが水準以上なので気楽に見られる。 そう考えれば良くも悪くもこれくらいの点数。
[地上波(字幕)] 5点(2023-02-11 00:52:42)
13.  アリス(1988) 《ネタバレ》 
かなり昔にDVDで見ていたが、 アマゾンプライムで再視聴する機会があった。 こちらは原語のチェコ語バージョン。  アリスの口のアップ、引き出しの取っ手が抜けることを始めとした反復を重ねる手法に、 物語を拒絶するように話が通じないグロテスクなキャラクターたちと、 アリスから見た未知だらけの不可解な世界をシュヴァンクマイエルが的確に伝える。 そこに子供ならではの純粋さと残酷さが同居する。 そんな"鬱くしい夢"を魅せられる人によっては至高の90分だろう。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-05 22:38:06)
14.  時をかける少女(1983)
アニメ版と比べるとゆったりとした流れで、時代が時代なだけに古臭さを感じてしまうものの、それを許容してしまう雰囲気とチープさが逆に作品のノスタルジーを引き立てた稀有な事例。ロケーションとキャスティングの勝利。
[DVD(邦画)] 5点(2022-03-17 21:04:56)
15.  ゴーストバスターズ(1984)
'80年代の湿り気のない陽気さが雑で荒唐無稽な世界観とマッチしている。一歩間違えれば駄作スレスレになるはずが頭空っぽに楽しめる絶妙な匙加減で古き良き娯楽作に仕上がっていた。
[地上波(字幕)] 5点(2022-02-12 14:04:21)
16.  ターミネーター 《ネタバレ》 
低予算だから。ジェームズ・キャメロンが無名だから。シュワルツェネッガーがターミネーターだから。この三つが見事に揃ったからこそ無機質な暴力性を直に感じることができる。人間味を一切感じさせない、どこまでも追ってくるT-800を前に、サラ・コナーを守り抜こうとするカイル・リースの頼りなさに最後まで緊張感が持続する。しかし、この吊り橋効果でジョン誕生のきっかけになり、荒廃した未来が避けられないのがやるせない。それでも戦い続けるしかないサラ・コナーの宿命に深い余韻を生む。
[DVD(字幕)] 8点(2021-08-06 21:53:48)
17.  ミュージックボックス 《ネタバレ》 
無実の罪をかけられた者を救うために奔走する。 しかし、本当は罪を犯していた。 ──という設定は、サスペンスものでよく見かける"驚愕の結末"。 本作も例外ではないが、父親を弁護する娘が主役である。  真実を知った娘にはあまりにも受け入れ難い、心身を引き裂かれてしまうほどであった。 良き父親だった男が粗暴な面を見せ始め、裁判で次第に綻び、 真相を突き付けられてもなお己の罪を否定し続ける。 こういう時代だったから、生き残るためには仕方なかったのだ、と正当化する。 それは戦争とは無関係な現代でも同じだ。 脛に傷を持たない人間などいない。 一見、正義に邁進する人ですら傲慢で言えない秘密を持っているものなのだ。 右翼も左翼も己の正義のためなら邪魔者を排除する点で同じ穴の狢、目を背けているだけ。  ただ、ミュージックボックスというパンドラの箱を開け、 過去を直視した彼女の取った決断は本当の正義だった。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-07-05 00:12:18)
18.  ミッドナイト・ラン 《ネタバレ》 
脚本に粗はあっても先が読めないし、主演二人のユーモラスな掛け合いも騙し合いも面白い。 でも一番は'80年代という明るい時代だからこそ描けたということ。 ジメジメしておらず気持ちいい。 アウトロー寄りの二人がお互いの正義と信念を胸に、最後はお互いを尊重し、 もう会うことはないだろう寂しさを感じさせる幕切れが良い。 過去を清算し、それぞれ前向きに歩いていく二人に幸あれ。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-07-03 00:21:48)
19.  グーニーズ
安心と信頼のスピルバーグブランド。少年たちの小さな大冒険をB級たっぷりにユーモラスに綴り、80年代だからこそできた大らかさが子供心をくすぐるのかも。当然ながらツッコミどころ満載で冒険譚的に要らない人物(兄貴とガールフレンド2人)もいるが、脚本を担当したクリス・コロンバスは後の『ホーム・アローン』に繋がる片鱗を感じさせる。大雑把で幼稚さを感じさせる設定に目を瞑れば、気軽にエンディングまで楽しめた。
[地上波(吹替)] 5点(2021-06-13 01:01:08)(良:1票)
20.  冬冬(トントン)の夏休み
少年と妹のひと夏の思い出。日本にも似た台湾の田園風景が懐かしさを呼び覚ます。ところどころに緊張感の走るシーンが挿入され、誇張なく淡々と描かれている分、人々の見えない変化を印象付ける。祖父の厳格さと叔父の甲斐性のなさに揉まれながらも、少年は少しずつ大人になっていく。可もなく不可もないが、過去に台湾に行った時の懐かしい空気が堪らない。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-04-16 22:13:03)
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