1. 素晴らしき哉、人生!(1946)
《ネタバレ》 この映画は格が違うね。 トーマス・ミッチェルが8000ドルを無くしてからラストまでの間は恐ろしい 緊迫感だ。特にスチュワートが家で子ども達に八つ当たりをするシーンからラ ストまで殆ど泣きっぱなし状態になってしまう。 ちょっと納得できない演出も沢山あるが、多くの人がベストに上げることは ようく納得できる。 スチュワートとドナ・リードの電話を挟んだシーンの緊張感も絶品。(でも このシーンの演出の納得性は低い)このシーンも含めて顔のアップがこの映画 を引き締めている。 [映画館(字幕)] 9点(2017-03-28 06:24:23) |
2. 赤い河
《ネタバレ》 冒頭の時間経過の表現の見事さ!牧童たちが叫び合う旅立ちシーンのスペ クタクル。まさに奇跡的としか言えない葬儀シーンの雲。ホークスは雲の形 まで演出できるのだ。しかし、この映画の本当の見せ場はラストの対決だろ う。つまり、ダンスン(ウェイン)とマシュー(クリフト)が別れてからが 断然いい。特に、アビリーンの朝のシーン。ダンスンが線路を越え牛をかき わけやってくるのと、マシューが待つ姿とがカットバックされる部分。 ホークスの前ではフィルムがこれ程までに透明になるのだ。 葬儀シーン。埋葬し聖書を読むカットの雲は思っていたほどでもなかった。ドリュー達をインディアンから救った夜は見事な霧のシークエンスだっんだ。霧から雨に変わる。霧雨の中で抱き合いキスをする。何と官能的なシーン! アビリーンの朝のシークエンスは素晴らしい。ラストはやっぱり涙が溢れた。 矢張り寄り気味のバストショットは殆ど無く、腰上あたりのカットが専ら。これが透明感獲得の要因なのだ。フルショットとのカッティングにシビれる。 [映画館(字幕)] 10点(2017-03-28 06:20:19) |
3. ヒズ・ガール・フライデー
《ネタバレ》 良いシーンは数え切れないぐらいあるが、例えばラスト近くでロザリンド・ラッセルが舗道を走りながら激しく転けるシーン!このシーンのカッティングを含めた演出のダイナミックさ!これぞホークスの天才の刻印。このとってつけたようなハッピーエンディングが「映画の幸福」なのだろうか。 ただ、ビリー・ワイルダーの『フロント・ページ』は本当につまらないリメイクなのだろうか。ウェルメイドなビリー・ワイルダー作品にない革新性・実験性がこゝにはある。まるで機関銃のようなダイアローグに私は本当に感動してしまっている。 ワイルダーよりもホークスは百倍偉大だと思う。しかし、ビリー・ワイルダーとホークスを同時に愛することこそ大切なのだと思う。 [映画館(字幕)] 9点(2017-03-28 05:59:38) |
4. 生きるべきか死ぬべきか
《ネタバレ》 いやほんとに、この映画は凄い!大傑作であるという冒頭からの確信。 聞きしに勝る、ちょっと信じられない完成度の高さ。それは喜劇としてだけでなく、活劇としても感動的なまでに良くできている。ルビッチはどの作品でも人物の出入りのコントロールに抜群の冴えを示すが、本作はルビッチの中でも突出した鮮やかさ。撮影はルドルフ・マテ [映画館(字幕)] 10点(2017-03-28 05:52:19) |
5. サリヴァンの旅
《ネタバレ》 冒頭のスラップスティックから後半にはとてもシリアスな展開となる。どうも少々まとめかねたようなきらいがある。 ベロニカ・レイクから何度かルビッチの名前が出る。ジョエル・マクリーは「ルビッチなんて知らない」と言うところが面白い。スタージェスはルビッチに対抗意識を燃やしていたのだろう。 [映画館(字幕)] 9点(2017-03-28 05:50:33) |
6. 白熱(1949)
《ネタバレ》 なんと良くできた映画!ウォルシュにはとんでもなくつまらない映画も 沢山あるんだけど、時おりこの『白熱』のようなグレート・ムービーを撮るんだから見逃せない! [映画館(字幕)] 10点(2017-03-28 05:48:53) |