1. グリーンブック
《ネタバレ》 黒人ピアニストと白人運転集兼用心棒のロードムービー。孤独なお金持ちと家族に恵まれた貧乏人の珍道中というだけでなく、人種差別の激しい地域で様々なトラブルを超えていく中で友情を育んでいく様が丁寧に描かれていた。アメリカ南部の風景が美しい。 [インターネット(字幕)] 8点(2024-10-14 20:13:53) |
2. 大阪少女
《ネタバレ》 訳ありな底辺の人々やヤクザが共存してる町で逞しく生きる少女の話。ほのぼのしているようで少しハードな描写も出てきますが、俳優陣の演技が自然でなかなか面白く、後味も良かったです。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-05-28 20:46:13) |
3. 凪待ち
《ネタバレ》 ギャンブル依存症でカッとしやすくい色々上手くいかないダメ人間が主人公。ストーリーは全体的にリズムが一本調子で淡々と進んでる感じ。折角地方都市の場末が舞台なのだから、もう少しそういった寂寥感をじっくり味わい深く撮って欲しかったかな。暴力シーンも結構あるが監督はこの手の描写の手練れのようで非常に決まっている。縁日での乱闘とか配電盤から飛び散る火花とかアクセントもあってよかった。あと昔の任侠的感性が義父とヤクザ組長の関係、主人公への気の使い方に垣間見えた。 [インターネット(邦画)] 5点(2023-05-07 17:47:02) |
4. T-34 レジェンド・オブ・ウォー
《ネタバレ》 長いディレクターズカット版を視聴。お約束通り敵役のドイツ軍は間抜けですし、近距離戦ばかりなのは?でしたが諸々「フューリー」よりはましと思いました。ドイツ軍の軍装や戦車もいろいろ出て来てこだわりが見られましたし、元になった旧作「鬼戦車T-34」より娯楽色が強く楽しめる作品にはなっていたと思います。ソ連の戦車兵達がワーワー饒舌でうるさ過ぎてハリウッド映画みたいだったので、半世紀前のソ連の国策戦争映画への郷愁を感じてしまいました。CGの砲弾スローモーションはまあこういうもの、という事でコメントを避けます。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-02-27 19:21:37) |
5. ミッドウェイ(2019)
《ネタバレ》 ミッドウェイ海戦をほぼ史実をなぞる形で米国側から描いた作品だが、 一言でいうと、米軍艦爆乗りが日本の空母に爆弾命中させてうおおおおおーって叫ぶという シーンに象徴されるように、いかにもなアメリカ(の勝利を描いた)映画と感じた。 その後の両国の未来に大きな影響を与えたこの戦闘のキーになる部分として、 当初劣勢であった米軍側の知力、精神力が大きかったことを強調し、 決定的場面での微妙な時間的偶然性が果たした役割は触れられている程度。 テンポはいいので飽きさせられることはなかったが,CGによる戦闘シーンが 時間をかけてしつこい程で、迫力はあるがやや画面が過密で五月蠅い印象であった。 米軍機のごつい重量感、零戦のヒラヒラ感はよく出ていたと思う。 人間描写はやや平板な印象であったが、特に豊川悦司ら有名邦人俳優以外の日本側キャストが日系3世、4世のようで、 当時の日本人の話し方や所作としては違和感を感じた。また日本側の雰囲気が終始妙に暗く、当該海戦前はまだ連戦連勝の頃で、むしろ驕慢な感じであったとの雰囲気も感じられなかった。 [映画館(字幕)] 4点(2020-09-15 10:32:39) |
6. フューリー(2014)
《ネタバレ》 期待して観たが底の浅いストーリーや歴史的背景を無視したような描写が余りにもお粗末に感じた。時代的にはもう戦争の帰趨も決まり、ドイツ軍はソ連ではなく米英軍に降伏したがっていて、米英軍も無駄な損害を出したくない状況であったはずなのに、主人公達は野原の交差点を死守するし戦車戦は超至近距離だしドイツ兵は昔の西部劇のインディアンみたいに戦車に群がってみんな死ぬばかりだし、リアリティがなさ過ぎてガッカリした。スターを出して製作費をかけるならもう少し何とかならなかったのか。実車ティーガーだけが見所。 [映画館(字幕)] 3点(2020-05-23 17:29:00) |
7. 帰ってきたヒトラー
《ネタバレ》 ムッソリーニの方を先に観てしまいあまりにそっくりな内容で拍子抜けした。 上手くいかなかったり、酷い事になると悪者探しをしてそれを糾弾して終わりにする人間社会の進歩のなさ、戦争は終わっても地域の根元的問題は残るという事、マスコミの無責任な商業主義について描かれているのは良いと思った。 [ブルーレイ(吹替)] 5点(2020-05-16 15:59:21) |
8. ロシアン・スナイパー
《ネタバレ》 主演女優は良いのだが、戦闘場面のうるさいCGと作り物めいた美術が今一つリアリティを感じさせず、恋愛要素が多い演出もよくある感じで、主人公が特殊な立場であるわりに作品の印象が弱く感じた。また、ルーズベルト夫人との親交やセバストポリの戦いなどはの歴史的背景の知識なしでは理解しにくいのではないか。内容が多くて尺が長いので、いろいろなテーマが十分咀嚼回収されていない印象だった。 [DVD(吹替)] 4点(2020-05-16 15:47:40) |
9. 国際市場で逢いましょう
《ネタバレ》 朝鮮戦争時から市井の男の人生と家族を描いています。それぞれの時代の風俗等を織り交ぜる中で、韓国の儒教的風土が時代とともに薄れていく様も表現されますが、総じて親族の強い絆が感じられ、ひたむきに家族のために生きる男の姿は日本の戦後とも重なり胸うたれます。登場人物の演技がやや感情表現過多に感じた部分はありますが、それもかの国のお国柄でしょうし、まったく飽きることなく、最後まで鑑賞できました。 世代間のギャップや老いての感慨など人生の普遍的テーマが良く捉えられていますが、韓国以外で通じない小ネタはわかりにくい。例えば主人公がベトナムでの命の恩人の歌手ナムジンをずっと贔屓し、地元釜山出身のナフナ贔屓の奥さんらと喧嘩するのは微笑ましいが、妹がナフナとそっくりの人と結婚して主人公がウッとなるところなど、韓国以外の人はすぐにはわかりません。 [ブルーレイ(吹替)] 8点(2020-05-10 16:10:53) |
10. アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場
《ネタバレ》 第二次大戦のフィンランドとソ連の継続戦争を時系列に追ったもの。 舞台はずっとフィンランドからソ連北部の森林、湖、川、湿地で冬季は雪の中になるが非常に美しい。 戦闘シーンはその中でひたすら地味な歩兵戦、塹壕戦が続き非常に良くできているが、同じような場面が多いのでややだれるかもしれない。また、「1944 独ソ・エストニア戦線」や、「スターリングラード(独)」等過去の戦争映画の影響を受けたと思われる描写もあった。フィランド軍兵士がドイツ型、ソ連型二種類のヘルメットをかぶっていたことが面白かった。 兵士達は時々休暇で帰省するがのどかな田園風景が過酷な戦場と対比されて印象的。 日本ではあまり知られていない戦争の雰囲気がよくわかったし、敗れても占領されなかったとはいえフィンランド国民に残った傷も描写され、なんとも苦い後味が残った。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2020-04-11 16:48:50) |
11. ジョジョ・ラビット
《ネタバレ》 オープニングから主人公が怪我をするまでは音楽ともどもスピード感に溢れた演出で引きこまれます。 史実を参照すれば突っ込みどころは色々あり、ラストへの展開は途中で何となく予想出来、お約束な感じではありましたが総じて丁寧に作られた印象で、映画としてなかなか楽しめるものでした。 当初はだらけた態度だったりおかしな扮装したりとふざけたキャラなのかと思わせた大尉が、後半ヒューマニズム溢れる振る舞いでとても印象的でした。ストーリーは違いますがイメージ的に少し似た印象のものとしては昔の「ヨーロッパ・ヨーロッパ」でしょうか。 [映画館(字幕)] 7点(2020-01-19 21:04:34) |
12. アイリッシュマン
《ネタバレ》 とても長い作品です。 脇役のギャングたちの多くはろくでもない死に方を遂げていることがテロップで示されます。古くからの盟友を自らの手で殺め、悪行のせいで娘たちにも冷たくされたデニーロは、ラストで施設で孤独に死を待つばかりです。 今まで少しカッコよく描いたりもしたけれどもギャングなんてろくでもないものなんだ、と言っているようにも感じられましたし、仕事人間だったお父さんの老後の孤独という普遍的なテーマを示してるようにも感じられました。 [映画館(字幕)] 6点(2020-01-16 22:10:19) |
13. カツベン!
《ネタバレ》 大正期の無声映画を題材にしてますが、名も無き映画の先達たちへの愛情にあふれています。流石に手練の周防監督、なんとなく観に行ったのですが最後まで楽しめ、ロケや美術に手間もかかってるのか映像も暖かい色調で綺麗で、観た後の気分も良かったです。 配役もいつもの周防組はじめ豪華ですが、井上真央、高良健吾が珍しくちょっと悪役。あと監督夫人を無声映画の椿姫に使ったり、竹中直人の映画館名がシコふんじゃったの役名に引っ掛けた青木館だったりの遊びも楽しいです。また、活弁を真似する主人公の子役時代の子の口跡がなかなかいい声で印象的でした。 [映画館(邦画)] 7点(2020-01-11 21:38:47) |
14. 記憶にございません!
登場人物描写や個々のエピソードは悪くなかったが、ストーリーを通してのインパクトが薄くて後半ややだれた。 [映画館(邦画)] 4点(2019-10-27 09:34:37) |
15. ガールズ&パンツァー 最終章 第2話
《ネタバレ》 オリジナル、劇場版と結構ネタは出きっている感じなのでどう新味を出していくかがマンネリにならないためのポイントかと思いますが、戦車搭乗目線でボカージュ、ジャングルとゲームっぽい感じが強かったです。ジャングル内で曳光弾が飛び交ったりはなかなか良かったですね。大洗以外のおなじみのライバル校の勝ち上がりっぷりも短時間の顔見世興行的ではありますが各校の特色やメンバーを思い出させるには十分で、舞台もアルンヘム鉄橋風会場?等凝ってて楽しめました。最終章1話より面白かったと思います。 [映画館(邦画)] 6点(2019-08-23 02:19:48) |
16. 小野寺の弟・小野寺の姉
《ネタバレ》 結構バランスが取りにくい内容を絵本の中の話を映画の本筋とも絡め、2時間弱の尺にうまくまとめていると感じました。姉のかつての同級生や先生との再開描写も姉弟の関係を表現するのに効いていました。いい先生ですね。先生というものは何年たっても担任した子供のことを結構覚えていて気にしていてくれるものですが、それが仇になって姉弟の芝居がバレてしまうのは笑えました。それぞれの葛藤を抱えつつもお互いを思い合う姉弟の様はややベタな感じでありますが、片桐さん、向井さんの所作も冴え、暖簾に髪の毛が絡んだり家具に足をぶつけたり、炊飯の匂い等の演出は、家族・家の居心地の良さ・暖かさ、反面のしがらみ・面倒臭さをも表現している気がしました。 [DVD(邦画)] 5点(2019-08-03 13:39:46) |
17. アルキメデスの大戦
《ネタバレ》 原作未読。フィクションですが当時の時代背景や歴史上の人物たちを上手く配し、配役もよく飽きずに観られました。主演菅田の軍服の似合わなさも設定とあっていて、柄本佑との掛け合いもよかったです。菅田と田中泯の二人の技術者の関係は、海軍という組織内での科学に関わる職人気質の者同士の共感をうまく描いていたと思います。CGもどんどん進化しているようで、特に長門等の艦艇はとても良かったです。航空機は何かまだ重量感や動きに違和感を感じました。呉を中心としたロケや美術も時代的な違和感なく観られました。角替和枝さんの親子共演作、かつ遺作でもあるんですね。 [映画館(邦画)] 6点(2019-07-29 09:44:02) |
18. 百日紅 ~Miss HOKUSAI~
原作はもっと長いので、時間の短いアニメにしてしまった分内容が限られるのは仕方ない。 背景画などは清親の画を思わせる夜の雰囲気など悪くないので、 もう少し間があったり、情緒的な雰囲気が欲しかった。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2019-04-07 16:26:49) |
19. そこのみにて光輝く
《ネタバレ》 ストーリー的には貧困の中で希望を見出していく、昔からよくありがちな日本映画作品と感じました。俳優陣は配役、演技共なかなか素晴らしいと思います。特に池脇千鶴はよかったです。 [DVD(邦画)] 5点(2019-01-23 22:19:29) |
20. ボヘミアン・ラプソディ
クィーンは曲を少し知っている位でファンという訳ではありませんでしたが、なかなかに良い音楽映画だったと思います。 ストーリー自体はバンド映画によくある感じの内容もあるのですが、ライブシーンの出来が素晴らしく、楽曲と演奏の力で持って行かれ、尺が長めなにも関わらずそれを感じさせられなかったのは良作の証だと思います。 主演とベースはザ・パシフィックでのコンビですね。 [映画館(字幕)] 7点(2018-12-15 20:27:59) |