1. サウンド・オブ・ミュージック
お姉さんが子供たちと歌を歌って楽しむホンワカ映画だと思い込んでいて、長年避けてきました(そういう投稿が幾つもあり一安心です)。まあ、これも教養ということで見てみることにしました。 皆さんとは異なり、音楽に感動はしませんでした(プレグレ者だからかな?)。へーこの曲もそうなのかと、世の中への影響の大きさには感心しましたが。 主人公が一家に与える変化は、露骨さは感じるものの安定感のあるプロットでした。予定調和なロマンスも、それなりに花を添えます。 そしてナチスの登場がばっちりラストを引き締めます。特に自らすすんでナチス側に身を投じる者・洗脳されたように従順に従う者。現代の日本人として教訓とすべき存在を配置することで、普遍性さえ獲得していると思いました。 [地上波(字幕)] 7点(2025-02-16 18:08:44)★《新規》★ |
2. 蜘蛛巣城
《ネタバレ》 本作を初めて見たのは2001年のことでした。その時に自分で取ったメモには「聞き取りずらい台詞・ステロタイプな展開・部下の反乱等の無理のある展開・等の欠陥はあるが、迫力のある映像と緊張感に満ちた演出の傑作」とあり、5段階評価で5を付けていました。 今回見直してみると、時代的制約を大きく感じる結果に終わりました。ま、「歴史的傑作」ということでしょう。 ところで「森が動く」というのがあれというのには頭をひねりましたが、何か物語上の必要性があったのでしょうか?。 [地上波(邦画)] 6点(2025-02-13 12:42:07)《新規》 |
3. ゴーン・ガール
そこまでして繋ぎ留める価値が夫側にあったのか?。別な男を探せよ。何だったら、その金持ちで良いじゃん。と言いたいところですが、こればっかりは本人の好きずきなんでしょうね。あと、拭い取った大量の血はの出所に目をつぶってまで手打ちにするほど警察は面倒に思ったのか?、とか。 しかし、新しいタイプのサイコで、物語もスリリングで満足できました。未解決かよという終わり方も、それはそれで味わいがあります。 [地上波(字幕)] 7点(2025-02-13 11:55:57)《新規》 |
4. ボブという名の猫2 幸せのギフト
方向性は前作と大きな違いがないように思われます。それどころか、内容的には単なる焼き直し(繰り返し)ではという疑問さえ湧いてきます(前作の内容を良く覚えていないので…、年のせいか近年はもう見た先から忘れていきます…)。それなのに、妙に見る者を(少なくとも私を)引き込む力のある作品に仕上がっています。 おそらく、それは本筋ではなく社会的背景描写にあるのだと思います。 まず、動物愛護。日本との対比ということなので、日本人特有の感想になるのかも知れません。日本も昔に比べると相当ましになっていると思いますが、比べるべくもありません。「保護」された野良犬・野良猫の大半が殺処分だったのは、ついこの前までと言っても良いわけですから。考えてみると、野良がいない社会は正しいありかたなのかなあというところまで考えが広がっていきます。外国はどうなのかなあ、とも。安易な批判は避けますが、熊の殺処分は絶対的必要性の主張の発信が消極的過ぎるのは間違いないだろうなあ、とか。止め処ないので、この辺で…。 そして、その中に巣食う悪党。公権力を利用して市民をいたぶって自分の薄汚い支配欲を満たすという存在の配置も見事です。国の弁護を担う巨大事務所に天下りする裁判官等、これまた連想が次々に浮かんできてしまいます(何を言っているいるのか分からない人がいるでしょうから補足すると、原発訴訟等で国に有利な判決を下した裁判官等です。別に裁判官に限ったことではありません。安倍をかばって泥をかぶったご褒美に出世した役人・佐川等、この国ではよくある話です)。 次に格差社会。一番分かり易いケースに自己責任的要素を絡めたところを見ると、監督にその意図はなかったのかも知れませんが…。ちょっとしたミス(暖房の切り忘れ)で電気が止まり、食べ物が腐り、それを猫が食べ…。と、メインストーリーにうまく繋がって行くわけですが。そういう負の連鎖をあらためて認識させられます。現在の日本でも、貧乏人の子どもは教育を受ける機会が奪われます。そして、国連からあらためるよう勧告を受けている朝鮮学校への差別的取扱いは…。またしても連想が広がります。 連想が広がるか=自分が所属する社会に目を向ける契機になるかどうか、それでこの映画の評価も変わってくるのでしょう。私にとっては、とても良い映画でした。 そして、こうして言語化することにより自分の考えを整理することの重要性も認識でしました。このサイトに感謝です。 [地上波(字幕)] 8点(2025-01-21 21:44:24) |
5. ラブ・アクチュアリー
ラスト直前に僅かな関連性が出て来るようですが(どうやらそうらしいとしか見て取れませんでした、他の方の投稿を参照してください)、ほぼ独立したエピソードが平行して進みます。それぞれが魅力的です。まあ、登場人物の妄想が描かれているのではと疑わせるほど都合の良いエピソードも混じっていましたけど(現実としてしまうのは映画の作り方として違和感を感じます)。 キャラも良く書き分けられている方だと思いますが、やっぱりこれ誰だっけというシーンが出てきてしまいます(私の認識力が弱いだけですけど)。 どのエピソードも概ねハッピーエンドを向かえるハートウォーミングな気持ちの良い作品に仕上がっています。 そんあ作品ばかりというのは問題だともいますが、たまにはそんな作品に触れることも大切だと思います。 [地上波(吹替)] 7点(2025-01-21 21:34:40) |
6. ダウントン・アビー
フランス映画の様な落ち着いた雰囲気が魅力です。画質的には特有のシャープさや鮮明さがありますが。何が起こっているのか冒頭では良く分かりませんが、追々分かって来ます。人間関係も同様ですが、こちらは正確に把握できた自信が持てません。顔で登場人物を判別し難いのが一因でしょう。 同性愛モチーフが持ち込まれていることに若干の違和感を感じます。プロット的な必然性があったのかなと?。時代背景的に先進性を示したかったのかなという疑いを抱くのは、自分が遅れた日本人の一員だからでしょうか?。今だに選挙で堂々と平気で別姓や同姓婚に反対しますという候補が少なからずいる国ですから。国連からは毎年のように多くの勧告を受ける始末。しかも、それを強制力はないから無視すると閣議決定する。どこの野蛮国だ。だったら国連を脱退しろ!。他国に対して恥ずかしいと思わないというのが、もう絶望的です。 …と話が脱線しましたが、いざ投稿となって皆さんのコメントを読んでTVシリーズの続編であることを初めて知りました。全6シーズンて何時間あるのでしょう?。40時間くらいでしょうか?。う~ん…。 [地上波(吹替)] 6点(2025-01-12 17:26:21) |
7. リスタート
脚本としては手堅い出来なので、見て損はない作品に仕上がっていると思います。但し、終始 違和感にとらわれながら見ることになります。 まずはキャスティングです。このとうがたった人物に地下物とは言えアイドルを演じさせるのには、見るからに無理があります。 地下アイドル界の知識がないのですが、恋愛はOKなのですか?。メジャーだったらクビでは済みませんよね。損害賠償ものです。 地下アイドルが転落したら、もうニュースバリューはありません。追撃する価値はないはずです。狙うなら、ガードは硬いでしょうがメジャーな男の方です。 ラストの何のひねりもない自虐ネタの歌で、敵対的な立場だった相手が感動して改心するというお花畑は、いくらなんでも。 [地上波(邦画)] 6点(2025-01-11 21:50:58) |
8. 宇宙戦艦ヤマト
年齢的にリアルタイム世代なのですが、TVを見ていなかった時期に当たり、反熱血的な性格もあって、このシリーズには手を付けませんでした(ガンダムも同じくです)。 歴史的な作品なので、教養的に見ておくことにしました。熱血ぶりは案の定ですが、いちいち例を挙げるのは避けますがご都合主義と非合理的行動に突っ込みどころ満載です。 しかし、意外に見ていて苦痛という訳でもなく、逆にある程度楽しめたと言ってもいいと思います。 しかし、さすが「みんなのシネマレビュー」ですね、たったの5.65点だなんて。「映画.com」は4.1点(5点満点)ですよ。 [地上波(邦画)] 5点(2024-11-12 16:15:55) |
9. 江戸川乱歩の陰獣
《ネタバレ》 下膨れの あおい輝彦が、まずは見てくれ的に役不足で、終始違和感を感じ続けることになりました。演技力不足であることも大きく影響しているのも言うまでもありません。 ヒロインも現代水準では魅力を感じないレベルだと思います。時代が違うんだからしょうがないじゃないかと言われるとそうなのですが、だからと言って魅力がアップするわけでもありません。 プロットも筋が通っているのかいないのかという取っ散らかった感で、何を描きたかったのか良く分かりません。 ひたすらミステリアスな雰囲気を出そうとしているのが丸見えで、その作為的な出来に鼻白むばかりです。 [地上波(邦画)] 5点(2024-11-11 21:35:42) |
10. ローン・サバイバー
。崖から転落しても動き続けられる身体能力と百発百中の射撃能力をもつ超人集団。数人を追うために数十人がバタバタと倒れる人海戦術を取るタリバン。多くの犠牲を出してまで逃亡者をかくまう反タリバンの村。ご都合主義と非合理性で突っ込みどころ満載ですが、娯楽作品としては楽しめました。 真面目に考察すると、アメリカ先住民を殺すことが正義だという作品を作るのはもう不可能になっているわけですが、こういう映画を作ることが不可能になる日は来るのかな?、と。ま、歴史から学ばないのは日本人だけではないことに一安心…しね~よ。 [地上波(吹替)] 6点(2024-11-11 21:17:06) |
11. シビル・ウォー アメリカ最後の日
予告編が作品の本質を伝えないということは、稀にあるようです。問題は、それが意図的なものなのかどうかという点です。作品に誤った期待を抱かせて動員数を増やそうという意図があるとすると、それは予告編編集者がその作品に否定的な評価を加えたということです。まあ、いずれにしろ、そういう意図の有無は判断できないわけですが。 最近ではアニメ映画「ふれる」がそうでした。複雑でシリアスな作品を単純なお伽噺に改変して、TV・CM展開にまで手を広げていました。結果は失敗のようでした。本作については基本的には劇場内予告だけのようですが、やはり全く別な印象を受ける物でした。もの凄い迫力の戦場映画という印象を受け、これは劇場で見なければと大きな期待を寄せました。 実際は、基本的にはジャーナリストの立ち位置や心情を描く人間ドラマでした。それが悪いわけではありません。ベテランが新人をかばって死ぬというベタなシーンが残念なくらいで、シリアスでリアリティのある充実作でした。 更に、前述した映画業界についての考察を深めることも出来たという付録まで付いて大もうけ…かな?。予告通りの作品を見たかった…とも。 --- その後に得た情報によれば、予告編は専門の会社への丸投げで作られているそうです。スケジュール的に本編を見ることはかなわず、断片的な素材で作っていると。台本が手に入ればよい方だそうです。納得です。 [映画館(字幕)] 8点(2024-11-10 12:21:21) |
12. ベイビーわるきゅーれ
画面の暗さ・背景の荒さに低予算感を感じて調べると、1000万円という情報が拾えました。ホントかよ?!。セリフの聞き取りにくさに演出という説もあるようですが、やはり予算が影響しているのでは?。意味があることに思えないので。 アクションが超人的なスマートさでないのはリアリティを増す効果がありますが、何故やられないというご都合主義も感じます。そもそも、こんなに強いんだから逃げろよと。ともあれ、組み合いながらグサグサ刺すやり方が新鮮です。 敵が待ち構えている場所に時間もずらさず無計画にのこのこ出向く、ステレオタイプなヤクザのあり方、等の難点とも言いえる要素も不思議と作品の中に自然に溶け込んでいます。 未見の続編について、予算が増えることでどういう変化があるのかも楽しみです。 [3D(邦画)] 8点(2024-10-15 10:03:05) |
13. ラストマイル
脚本はしっかりしているように感じましたが、作りがTVドラマレベルに終わっています。隅から隅まで作り物めいていて薄っぺらです。 社員が9人しかいなというのに、管理職場が無駄に広すぎます。幹部二人も暇そうですねえ。いきなり配送センターに目が向けられたり、たかが配送センター長が何でもかんでも仕切ったり。リアリティが皆無です。 現場の方も人間による作業が全く描かれていません。配送業界の方では搾取構造についての批判的視座が明快であるのにと、不可解です。 エンドクレジットに爆弾に関する検証のような人がいましたが、科学的に正しい描き方がされているのでしょうか?。容量に比して爆発の規模が大きすぎるように感じました。ラストでは洗濯機さえ破壊できないと一転するのも納得できません。 俳優についてほとんど興味がないので、豪華キャストであることをここを読んで知りました。豪華キャストというのは演技力とは無関係なのだなあと、あらためて日本の映画制作状況に失望しました。ハリウッドがリメイクしてくれれば傑作が生まれるでしょう(前例はないかもしれませんが、韓国でも良いかも)。更に言えば、予告で流れたキムタク映画も酷かった(木村拓也が酷かったのではなく、そんな風にしか映画を作れない日本の状況が酷いのです)。 [映画館(邦画)] 5点(2024-09-25 20:23:55) |
14. フェノミナン
能天気に付与された特殊能力を困惑しながらもひけらかす主人公にはあきれるしかありません(一旦は案の定…という展開になります)。という感想はSF作品に慣れた立場からのもので、本作はそこを踏まえたも作品ではないのでしかたがないかもしれません。単純ながらも、きっちりまとまったファンタジーと括って良いかと思います。 とは言え、恋愛要素や主人公の死によるエンディングがどうもしっくりきません。 トラボルタもヒロインも役者としての華を感じませんし。 [地上波(吹替)] 5点(2024-09-24 19:57:04) |
15. 三人の名付親
何だか脚本が杜撰に思えました。急に聖書がどうこうという世迷いごとは何でしょう?。ここから一気に怪しくなります。 骨折で動けなくなっても、捕まれば刑務所で生き延びられそうなものですが?。せっかく無理矢理 追跡を続けさせているのに。 聖書でロバの一節を読んだ直後に、ロバが現れるというのは神による奇跡?。 保安官は彼の声を聞きながら、なぜか発見はできません。 直後に酒場で見つけるというのは、近辺の街はそこだけということで納得は出来ますが、逮捕ではなく決闘を求めるのは何故?。 なんだかパタパタと展開して行くやっつけ仕事になっていて、つまらなくはないのですが、志の低い作品ということでこの評価です。 [地上波(吹替)] 4点(2024-08-17 12:22:05) |
16. きみの瞳(め)が問いかけている
大感動を呼ぶ傑作というほどではないが、しっとりした情感をたたえた充実作だと思います。まあ、設定や展開の無理さ加減には目をつぶってあげましょう。 だが、ラストの唐突さが、惜しい。ここまで来て、あのラストは手抜きです。なぜ自殺を?。そして、なぜ女がそこに現れる?。出合ったのが恋人と気付いた時に犬を連れて戻り、犬が彼を見つけるというラストをお勧めしたい。 [地上波(邦画)] 9点(2024-08-17 11:55:03) |
17. 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション
ここでの投稿は少ないですが、メジャーな口コミサイトを見て、知識なしの大人でも楽しめるのかもと期待して(ウソです、怪しみながら)見ることにしました。 ありがちなプロット。すぐに、実写のサスペンス・アクション映画の緊迫感より数段劣るとの思いを抱きました。そもそも、超人的なアクションをアニメで見せられてもねえ。 キャラの見た目が立ち過ぎていてわざとらしいし、「ヒーロー」という使い古された単語の使用にもなじめませんでした。 やはり、シリーズ・ファンの子供向けだと思います。点数は知識なしの大人の立場で。 [地上波(邦画)] 4点(2024-08-14 17:33:00) |
18. ジャージー・ボーイズ
フォー・シーズンズの音楽に興味が持てないので、前半は見続ける気力を維持するのが大変でした。しかし、リーダーの横暴な態度や金銭トラブルが発覚してからの流れは興味深く見られました。まあ、お人好しにもほどがあるという解決手段が不満ですが、実話なのでしょうから仕方ありませんか。 [地上波(字幕)] 6点(2024-08-04 11:43:20) |
19. ランボー
どうせ、と見下していたのでが、世の中の常識・教養として見てみることにしました。 案の定単純なプロットで、無駄な行動も散見されます。後半でランボーは何がしたかったのでしょう?。逃亡?、報復?。 ラストは上官の勧めもあり、多勢に無勢で投降するという、意外性のないラストが消化不足でした。 ベトナム帰り云々というのも取って付けたようで浮いています。 でも、全体的には意外に楽しめました。悪徳警官への報復ものという要素が自分の好みなのかもしれません。ここでの評価は今一つのようですが、次作も見てみようと思います。 [地上波(字幕)] 7点(2024-07-22 12:52:12) |
20. アルキメデスの大戦
まずは、そんなことが数学・数式で分かるか!ということで、キャラまで作り物っぽく見えてきます。言動もあまりに作りすぎです。ついでに言うと、皆さんの意見と異なりますが、舘ひろしは(良くあるように)気の良いおじさんにしか見えず、貫禄不足に感じました。 データが欲しいなら、今までの空母の見積もりを参考にすれば良いのでは?。平山案の欠点を指摘されたなら、撤回ではなく修正すれば良いだけでは?。見積もりはあくまで積算でしか出てこないは筈あって、単一の数式で出てくるわけがない。等、突っ込みどころ満載です。 しかしラストでのどんでん返しな製造の目的は見事でした。後知恵とは言え、凄い理屈を考えるものです。見積もりの不正が明きからになったところでの別目的の主張も、現代の政治家的で感心。全体的には、映画としては楽しめました。 [地上波(邦画)] 6点(2024-07-14 21:45:28) |