Сакурай Тосиоさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
口コミ数 250
性別 男性
自己紹介 サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。
評価はもちろん主観です。
評価基準 各2点ずつで計10点
1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか?
2.視覚的に何かを象徴できているか?
3.プロットの構成は適切か?
4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか?
5.作品のテーマに普遍性はあるか?

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1.  アイアン・ジャイアント
50年代のアメリカの風俗へのノスタルジーの側面が強く、そこを楽しめなければ単純な子供向け以上の内容ではないと思います。似たような話を何度も見たことがあるような映画です。それは日本のロボットものに限らず、たとえばギレルモ・デル・トロ監督のシェイプ・オブ・ウォーターなんかは時代設定も被ってますし、ピーター・ジャクソン監督のキング・コングやティム・バートン監督のシザーハンズあたりも近い内容かもしれません。要するにオタク系監督は同じような話ばっかり好みすぎですね。なりたい自分になれというテーマの結末があれなのはちょっとひどいと思います。その後の展開も伏線があるとはいえ都合が良すぎて冷めてしまいますね。デザインの割にロボットがハイテクすぎるのも違和感があります。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-09 23:52:45)
2.  ショーシャンクの空に ネタバレ 
これが映画史上最高傑作だなんて過大評価もいいところですし、こんな展開リアリティがないじゃないか、結局勝ち組のエリート銀行員が刑務所の負け組の中で上手くやったってだけじゃないか、と正直いろいろ文句も言いたくなります。一番の欠点は劇中での時間経過がほとんど感じられないところですね。とてもじゃないですが20年間ものスパンの物語には見えません。それでも細かい瑕瑾を無視してでも突っ切る終盤のカタルシスは確かに他の映画ではなかなか味わえないものだと思います。たぶんそれはアンディとレッドのみが救われるというだけでなく報われることのなかった他の囚人たちの分の人生をアンディとレッドが代わりに背負うような作りになっているからですね。初めは個々のエピソードがバラバラにしか思えなかったのに、それらが全部クライマックスで回収されていくところが気持ちいいんですよね。まあそれでも所詮内容は勧善懲悪でしかないのでそれほど深みはないのですが、エンターテインメントとしては上出来でしょう。冒頭の刑務所の空撮はおっと思いました、この頃は普通のドラマ映画にCGが使われることもないから全部本物を撮影してるんだなあという感動もあります。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-09-26 23:51:33)
3.  フォレスト・ガンプ/一期一会
アメリカの自画像的作品でアメリカ以外の国にアメリカとはこういう国だと解説するというよりもアメリカ人自身がアメリカってこういう国だよねって自分で納得するような内容です。アメリカの歴史上の事件や人物が多く登場しますが、主人公のキャラクターもあってかそれらに対して何らかの見解を示すこともなく終始フラットに流れてゆきます。ベトナム戦争を描いた作品としてはこれ以前の作品群で描かれた以上の新しい視点はなく全体のコミカルな調子も合わせて薄味で物足りなく感じます。走るのに何らかの意味を求めることもまた病理であるのかもしれませんが、少なくともフィクションの作り手側は最低限何らかの理由を設定すべきではないでしょうか。歴史に関する知識がなければ構築できない脚本なのにさも何も知りませんという風に振舞うのは不誠実です。これではあの時代を経験した人間が昔を懐かしんだり小ネタにクスリと笑ったりぐらいの楽しみ方しかできないと思います。もう一つ不満点をあげるとこの映画の中で周囲の人間や環境は変化するのに主人公の人格は全く変化しないことです。劇中のダン中尉(ゲイリー・シニーズ)の人生は感動的です。それは名誉の戦死を願っていた彼が生きることに意味を見出すように考え方が変化するからです。それに対しフォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)の人格は初めから理想的な人間として完成しているので成長することもありません。実はこの映画って人間の変化と成長が描かれた王道のドラマとは微妙にずれた変な作りだと思うのですが、それがこれほどの大衆性を得ているのも不思議な話ではあります。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-09-25 23:30:05)(良:1票)
4.  リング(1998)
お話自体は取り立てて優れているとは思えず、結構演出が大袈裟に感じられる部分もあります。あのフラッシュバック等何の説明もなく唐突に出てくるので違和感しかありません。しかし作品公開から既に20年以上の月日が流れていることも影響しているのですが、今見直すと妙に映される光景に懐かしさを感じられて嫌いにはなれないですね。今見ても本気で怖いというよりは薄暗い部屋や電話の着信音、画質の悪いビデオ映像、こういったものが確かに子供の頃は怖かったなあという、これらが恐ろしくて仕方なかった頃の記憶を呼び覚まされる郷愁混じりの怖さを味わえると言いますか。VHSも消え去って中田秀夫監督もジャパニーズホラーというジャンルも何だか半分冗談みたいな作品ばかりになってしまった昨今、これは確かにあの頃は本当に怖かったんだという思い出は大事にしたいのです。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-08-15 23:38:51)(良:1票)
5.  学校の怪談
この頃からセブンイレブンってあったんですね。有名なシリーズなのでなんとなく見た気になってたのですが、記憶に残っているシーンが全くありませんでした。実は一度も見たことがなかったのか、あるいはそれだけ印象が薄い作品でしかなかったのか。平山秀幸も奥寺佐渡子も大人向けドラマもイケる人材なのに深いテーマや学校や家庭のドラマが描かれるわけでもなく、登場人物にこれといった目標もなく脈絡も統一感もない妖怪が出てくるだけの単純な内容です。セミの鳴き声や古い校舎がノスタルジーを刺激しなくもないのですが、今更90年代の作品を子供の視点を想定して評価しても仕方ないので素直につまんないと言っておきます。しかしこういう最低限映画の雰囲気が作り込まれた子供向けの実写作品は今でも作られてほしいとは思います、悲しいことに需要はないのでしょうけど…。
[DVD(邦画)] 4点(2023-07-18 23:09:52)
6.  ソナチネ(1993)
乾いた静かな世界に垂れ流される久石譲のウェットで大袈裟な音楽がうるさいのなんのって。わかったようなわからんような評価しかされてませんが、人気があるのは結局男のロマンを描いた作品だからなんでしょうね。女に好かれたまま美しい場所で死にたいという願望を満たす、死の哲学なんて全部嘘っぱちでただ現実逃避を続けているだけの映画です。例えば同じ沖縄を舞台にしたヤクザ映画として崔洋一監督の友よ、静かに瞑れと比較すると、何も社会派の方が偉いとまでは言いませんが子供の遊び程度の内容でしかないのです。さすがに暴力シーンの演出の斬新さではこちらの方が上ですけどね。部分部分の演出で褒めるところがあっても大まかなプロットは普通のヤクザ映画と変わらないので退屈です。この内容なら予告編をリピートしてるだけで十分ですよ。
[DVD(邦画)] 4点(2023-06-19 22:14:35)
7.  スーパーマリオ/魔界帝国の女神
にわかに再評価が進みつつある(別にそんなこともない?)本作品ですが、まあやっぱりちゃんと見たところでつまらない作品ですね。マリオとして見なければ面白い、と言いたいところですがマリオの映画化という前提で見なければ普通に意味不明の内容です。恐竜帝国と戦うってむしろゲッターロボかよって感じですね(笑)。へーリアリティを突き詰めるとヨッシーがただの恐竜になるんだーとか、その効果音ここで使うんだーとか、確かに楽しめなくもないのですが、それってせいぜい30秒程度のCM向きのネタでしかないです。無駄にキャストが豪華だったりするのもCMっぽいです。最近でいうならテレビで見る桃太郎のCMみたいなもんです、短い時間なら楽しめますがわざわざ長編映画で見たい内容じゃありません。しかしこの映画もまたジュラシック・パークと同じ年に公開されたことを考えると、本邦のREX恐竜物語は結構いい線行ってたんじゃないかと思ったりはしますね(笑)。
[DVD(字幕)] 2点(2023-05-06 23:14:19)
8.  活きる
撮影や美術はもちろん段違いなんですが、内容は正直日本の朝ドラあたりとあんまり変わらないと思えてしまいました。激動の時代、いろいろ大変だったけれど最後は孫も生まれて良かったねという感じで終わります。社会がどうであろうと庶民はそれぞれの人生を生きてゆく、そういう物語の姿勢はこの映画の美点ではあります。しかし社会や歴史に対する深い洞察や批判というよりは過去を懐かしむムードが強いです。まあ私が日本人だからなおさらそう感じてしまうのかもしれません。いかにも伝統的な中国文化の美を強調しているセルフオリエンタリズムな感じも好きではないです。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-01 23:44:21)
9.  お引越し
相米慎二監督の作品は長回しという技巧ばかりが突出しておりあまり好きになれないのですが、この映画は比較的人間ドラマと技巧のバランスが取れているので好きな方です。しかしそれも脚本に参加された奥寺佐渡子の功績に依るところが大きいのではないでしょうか。相米慎二は離婚という現実に直面した家族の心情を描くことよりも、スペクタクルなシーンを構成することに注力しているように見えます。祭りのシーンが挿入されるのもそれがいかにもスペクタクルな描写だからでしかなく、具体的な何かの象徴として提示されているわけではないと思います。あるいは海外の映画祭に出品されておりますので海外受けを狙った計算なのかもしれません。ドラマとしても今見直すと離婚しない夫婦が多数派であることが前提とされており、現代の多様な家族像の前では古びてしまっています。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-04-01 18:49:56)
10.  シックス・センス
ヒーローも悪役も出さず、社会や人類を揺るがすような大きな事件が起こるわけでもない。他人に話せない秘密や小さな後悔といったどこにでもいそうな平凡の人たちのありふれた感情を丁寧に描いただけで大ヒットした、そう考えるとちょっと驚異的な達成かもしれないです。仕掛けられたギミックは大衆に訴求する最低限の娯楽性を持たせるために必要だったのでありそれほど重要な要素ではありません。偉大な州の歴史を語ろうとし悲惨な歴史を無視しようとする教師、父母が揃った家族像を前提としたCM、この二つは明らかに批判的に描写されています。マッチョとはほど遠い小児精神科医とシングルマザー家庭を主役に据えたのもハリウッドのメインストリームから距離を取る意図があったと思います。のちのM・ナイト・シャマランの作品はギミックやシチュエーションへのこだわりとドラマのバランスが悪く、物語のリアリティまで失ってしまっているのが残念です。
[DVD(字幕)] 8点(2023-03-23 23:29:15)
11.  フェイス/オフ
この映画の設定は王子と乞食のような古典作品が底流にあるのかもしません。ショーン・アーチャー(ジョン・トラボルタ)は上側の男です。彼の仕事場は高層ビルの上層にあり、親密な人間とコミュニケーションを取る時には人の顔を指で撫でます。顔は人間の体では一番上にある部位です。一方、キャスター・トロイ(ニコラス・ケイジ)は下側の男です。彼が親密な相手とコミュニケーションを取るときには必ず体の下側に触れます(弟の靴ひもを結ぶ、女の尻をさわり、ショーンの妻の脚に触れる)。この映画は下側の男が上へ向かい、上側の男を下へ叩き落そうとする物語です。冒頭の空港のシーンでは飛行機でキャスターは空(上)へ逃げようとしますが、ショーンに妨害され地上(下)へ引きずり落とされます。キャスターがショーンと入れ替わることで上下は逆転します。刑務所で囚人が履かされるブーツはその象徴です。磁場でショーンは下へ固定されてしまいます。ショーンとキャスターが鏡越しに向かい合う場面で鏡はお互いの真実の姿を映し出す、その象徴性も素晴らしいです。鳩は単にカッコいいから出しているとも限りません。クライマックスの葬儀は誰の葬儀か、ラザロです。ラザロといえば聖書に描かれたイエスキリストの力によって死から蘇った男です。別にこの映画でラザロは復活しませんが、ショーンの復活劇の舞台としてこれ以上のものはないでしょう。鳩は明らかに聖霊の象徴です。そういえば息子の名前もアダムですね。ラストのボートチェイスは冗長かつ何の象徴にもなっていないのでマイナス点です。立場を入れ替えることで世界の見え方が変わるところが面白いのですが、最終的には勧善懲悪ストーリーで終わってしまったのは惜しいです。90年代のハリウッドの限界でしょう。インファナル・アフェアはこの映画の影響を受けていると思いますが、その点においてより深く丁寧に描写できていました。格差社会が問題となる現代でリメイクしてみるのも面白いかもしれません。
[DVD(字幕)] 7点(2023-03-18 21:33:08)(良:1票)
12.  3-4X10月
北野武の映画の魅力とは何かといいますとやれ暴力描写だやれキタノブルーだの語られるわけですが何も小難しいことを言う必要はありません、役者の演技が既存の映画の定型から外れていることでリアルで見えるという点に尽きると思います。セックスの時って意外と冷静じゃない?暴力を振るわれるとまともに受け応えできなくなるよなあ、作り物とは違い現実はこうである、そう思わせる信憑性があります。暴力描写は確かにインパクトがありますが、その上っ面だけ真似たような映画はくだらないものにしかならないでしょう、まず演技のリアリティありきなのです。この映画のテーマはシンプルに言い表すことができます。人生とはルールもわからないままやらされる野球のようなもの、ということです。なんでかわからないけど彼女ができた、なんでかわからないけどヤクザに因縁をつけられた、動機も原因もよくわからないまま勝手に世界は進行していってしまう。ストーリーがわからないという感想はまさに我々の生きている現実に抱くものと同じなのです。
[DVD(邦画)] 10点(2023-03-02 06:15:19)(良:2票)
13.  REX 恐竜物語
ジュラシックパークと同じ年にこれかよ…トホホ(汗)というリアルタイムで見た方々の評価はまあ妥当でしょう。んーしかし今見ると結構悪くない出来じゃないですか?ジュラシックパークというよりは日本版E.Tという趣ですね。終盤のチェイスなんか明らかに意識してます。プロットは別に破綻していないです。子供の目を通して観た幻想的な世界としてみれば言うほど意味不明な描写も無いです。殻を破れない・子供を育てない、そういった恐竜の特徴(これも最新の研究だとまた違うんでしょうが)をうまく人間ドラマに重ねています。レックスの表情の動きも普通によくできてると思います。まあ恐竜というより犬っぽいですし、全身を映すショットだと着ぐるみの出来がこれまたトホホ…なのですが今では絶対全部CGで表現しちゃうでしょう?そう考えるととても貴重ですよ。日本だと巨大怪獣の特撮は多いのですがこのサイズでこの出来はほんと貴重です。洋画で見るような牧場のノスタルジックな雰囲気もいいですね。映画は最低限このぐらい面白ければいいという基準として悪くない作品です、割と本気でそう思います。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-03-01 00:42:09)
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