1. 椿三十郎(1962)
前作『用心棒』に比べればストーリーもよくなり人間描写もまともになっているものの、もはや『用心棒』の模作でしかない。会社の命令を無視してでも三十郎のキャラクターは外し原作通りの弱く賢い侍にするべきだったように思う。 5点(2002-12-17 10:21:18) |
2. 用心棒
黒澤明の最大の娯楽作。しかし、ただそれだけ、単なる娯楽作でしかないように思う。 4点(2002-12-17 10:14:13) |
3. 羅生門(1950)
この映画の気に入ったところはサイレンのようなトーキー映画を撮っているところ。鏡を使った照明、木の枝を使って出た光と影、巧みな撮影技術で神秘さと奥深さを感じさせる映像とそれを引きたてる音楽が非常に効果的だ。さらに俳優の表情、動きはすばらしいの一言。ラストに<救い>の演出をすることでこの映画の意味を明かにする。 9点(2002-12-17 10:05:57) |
4. 2001年宇宙の旅
映像で表現しようとしたり、抽象的な表現の映画は大変批評のしがいがあるのだろう、それはそれで結構だが自分の解釈をこのような場所で公開するのはやめたほうがいい。 7点(2002-12-16 16:48:23) |
5. 市民ケーン
キューブリックの映画といい、この手の映画は非常に難解であり、一度見ただけで100%理解できたと言うのは背伸びのし過ぎだろう。実を言うと自分もこの映画はまだ、よくわかっていない。仮に自分なりの解釈を見出したとしても決してレビューをするつもりはない。なぜなら、もしこの映画を見る前に他人の解釈を先に見てしまえばこの映画の意味がなくなるからだ。もっと、言ってしまえば他人の解釈ばかり当てにしていくと自分の思考する力がしだいに失っていく危険があるのだと思っている。映画は単純明快であるべきだ。このような言い方をすると映画を単なる娯楽として考えていると思われるが自分にとって映画は娯楽ではない、経験そのものであり、うまく伝えられれば何らかの喜びを得る。ただし、二度見る価値のないものは一度見る価値もない。単純明快なら何でも良いわけではさらさらない。美を感じれば難解も単純明快もいいものはいい。この映画は僕には美を感じず個人的に好きではない。 4点(2002-12-14 10:36:42) |