1. テス
現代ならアレックがモテ男で、エンジェルはモテない軍団の1人でしょう。絶頂期のナスターシャ・キンスキーが演じなかったテスだったら単なる頑固な女というだけで記憶に残らなかったと思います。だけど、彼女の絶頂期の美貌は物凄かった。キャスティングだって映画の醍醐味の一つ。映像も綺麗だった。アレック=工業的な男、エンジェル=農業的な男で、時代の過渡期にあったのだと思います。あの時代にあって精神的には屈せずに愛を貫いたテスは古い女ではなかったのでは?長編なので正直言って退屈もしましたけれど、「テス、君のために3人運んだ」byエンジェル、「あの男が君のために何をした?」byアレック、「来ないでエンジェル、どれほどあなたを待ったことか」byテス・・・のセリフは刺さったなあ。低温やけどみたいにじわじわとくる映画でした。 9点(2003-05-06 21:45:28) |