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椎名みかんさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 278
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161.  パラノーマル・アクティビティ
怖い。確かに怖い。そこは評価する。ただ、よくある心霊モノと違う怖さがあったのか、となるとそこまではいかない。 ドキュメンタリー的な手法でホラーというのは目新しい感じがするだけ。ホラーとしては及第点。 色々残念なところもあった。まず、彼らにつきまとう見えない何かについて、序盤にその正体は「悪魔」とはっきり言ってしまうのがダメ。加えて、男が悪魔について書かれた本を読むのだが、そこに描かれた悪魔(世間一般がイメージするような悪魔)の絵を見せてしまうのもよくない。 「見えない何か」は「正体不明」だから怖いのに、結局はその正体は「悪魔」しかも、「我々がよくイメージする悪魔」であるとなると、怖さは半減である。 さらには、物語中盤で足あとを残したりするのは興ざめ。どうして、「得体のしれない何か怖いものがいる」としなかったのだろうか。足音や影だけでよかった。女の足を引っ張って引きずり下ろすという直接的、物理的な接触もやらないほうがいい。それとも、そういう感覚は日本人だけ(というか自分だけ?)で、アメリカ人的には正体がわかりやすい方が怖いのだろうか? 他に気になった点としては、「出演者が撮影している」という設定なのでカメラの手ぶれしまくりなため、ずっと見てると少々酔う。 あと、女の言うことを全然聞かないで暴走する男にかなりイライラする。まあ、そういうヤンチャな彼なんだから仕方ないんだけども。 そして、ラストシーン。ここでは評判が悪いけど、自分はラストはかなりよかった。 無名の監督と役者、1万5千ドルという低予算で作られた、という話題性がなければ、そんなにヒットはしなかったと思われるが、十分楽しめる作品であった。
[DVD(吹替)] 7点(2012-02-09 20:20:40)
162.  麒麟の翼~劇場版・新参者~
すごく感動した。涙があふれてきた(自分はもともと涙腺がゆるい方だが)。誰が殺したのか?被害者はなぜそこに行ったのか?といった謎が提示され、それを主人公が解き明かしていくミステリーではあるのだが、ヒューマンドラマと言ったほうがいい作品。麒麟の像や水天宮などを上手に絡めて、ある親子とあるカップルの心のつながりを見事にドラマに仕立てあげてる。素晴らしいの一言。 本作は加賀恭一郎シリーズの第9作目ということだが、過去の原作やテレビドラマを見ていなくても問題なく楽しめる。 ただし、田中麗奈や山崎努が出てくる全てのシーン(主人公とその父親との関係について語られるシーン)は完全に蛇足。テレビドラマとの兼ね合いなのか、原作ファン向けなのかは知らないが、こういったシーンは本作の構成上ほとんど意味が無い。彼らが事件解決のヒントになるセリフを言うシーンもあるが、取って付けた感は否めない。まあこれらの無駄な部分は短いので問題というほどではない。
[映画館(邦画)] 8点(2012-02-07 20:18:45)(良:1票)
163.  ストレイト・ストーリー
非常に心にしみるいい映画だった。主人公の爺さんが非常にいい。本人は自分を頑固だとことあるごとに言うのだけれど、意固地で偏屈な感じはなく、心優しい、穏やかな老人。誰か知らないけどこの爺さんの役者もすごいいい味出してる。だからほんとこの爺さんが魅力的なのだ。 出てくる人もみないい人ばかりで、トラクターで一人突き進む爺さんに色々手を貸してくれる。とても心温まるストーリー。 アメリカの片田舎の風景も、向こうに全く住んだことのない自分にも何とも言えぬ慕情が感じられて楽しめる。 最後にやっとたどり着いた兄の家。そこで多くを語らず、ほんと一言二言語って終わる。しっぶいわ~~。 まあ、多少展開がまったりしていて、だるい感じはなくもないけれど、楽しめる作品。
[DVD(吹替)] 7点(2011-01-23 03:59:35)
164.  パンズ・ラビリンス 《ネタバレ》 
かなり心に来るものがある、物悲しいお話。 物語の中盤あたりまでは、あれは彼女の空想ではなく、そのような世界が本当に存在し、ハリーポッターよろしく、向こうの世界にリアルに迷いこんでしまうという展開かと思っていた。しかし、なんだかどんどん違う方向に。終わってみれば彼女の現実逃避の空想物語だったということなのだろう。ただし、完全にはっきりとそうだとは言い切れず、ラスト、本当に彼女はお姫様として幸せに過ごせたのかも?と思わせる含みがあるのも良い。 特に、彼女の空想(と思われるものは)の中でマンドラゴラの部分だけは、実際にお母さんの容態が良くなったりと、現実にその効果を発現していて、空想ではないようにも思える。 出てくる「ファンタジー」な世界はおよそ子どもが喜ぶメルヘンな世界とは程遠く、陰惨で不気味でダーク。出てくる奴らも禍々しい感じのばかり。その映像がキョーレツで面白い。 悲しいお話なんだけど、大尉の残忍で非道な行為をさんざん見せて、観るものに鬱憤とフラストレーションを貯めさせておいて、最後にはメルセデスさんに刺される、部隊はどんどん壊滅していく、メルセデスさんにズバっとショックなこと言われてぶち殺される・・といった具合に悪いヤツをやっつけて「スカっと勧善懲悪」「カタルシスの開放気持ちいい」な展開も用意されている。 よくできた映画。面白い。
[DVD(吹替)] 8点(2011-01-20 04:04:36)
165.  病院坂の首縊りの家 《ネタバレ》 
この作品は全く映画向きではない。作中でも金田一らに自嘲ぎみに言われているとおり、登場人物の人間関係が非常にややこしい。それを、セリフを一度聞き逃せばもう再び聞くことが出来ない映画で視聴すれば、その人間関係を理解するのは非常に難しいであろう。今回私はこの映画をビデオ(DVD)で見たのだが、何度も巻き戻してセリフを確認したり、人間関係をメモったりした。それでもほとんど理解できなかった。これだけ必死で見ても理解出来ないのなら作品として失格である。 ミステリーとしても褒められた出来ではない。犯人には全く意外性がない。「犯人はコイツしかいないだろう。でもまさかコイツが犯人なら当たり前すぎて面白くないから違うんじゃないの?」と思える人物が犯人である。それってどうなのか。また、最後にあかされる事件のあらましを聞いても、ミステリーで当然あるべき「ああなるほどそう言うことだったのか」と思えるような事実はほとんどない。金田一作品でキモとなる「人間関係の意外な事実」も先ほど述べたように、そもそもの人間関係を理解出来ていないので全く意味がない。 昔の映画はえてして今見ると鑑賞に耐えない出来のものが多いが、この作品においては、現在はもちろん、公開当時に見たとしてもとても面白いと思えるようなものではないであろう。
[DVD(邦画)] 2点(2011-01-04 06:29:08)
166.  ロード・キラー 《ネタバレ》 
うーん、まあそこそこ楽しめるし、怖いといえば怖いんだけれど、いまいちパッとしない。 相手が一体何者なのか分からないけれど執拗に追い掛け回される。それは不気味で怖いのだけれど、まあよくあるパターン。しかも追いかけてくるのはトラック野郎で、まさに「激突」そのまま。ちょっとしたきっかけで変なのに付きまとわれるというのも「座敷女」(映画じゃないけど)とかでもやられてるし、まあちょっとありがち感のあるネタである。 結末は、犯人は製氷会社の人間・・・と分かってハッとなる兄弟二人。でもどういうことかよく分からない。あの、カードを持ってきてくれた親切な人が犯人?ということ?それはそれでちょっと首をかしげるなあ。 あと、最初はかなり自分勝手だった兄が、途中からヴェラのことをかなり心配したり、ちょっと「真人間」になってしまったのに違和感があった。 とりあえず、B級感たっぷりの平凡な作品。
[DVD(吹替)] 6点(2010-11-20 00:27:07)
167.  日本沈没(2006)
描かれているのは、人類存亡の危機(今回の場合は日本限定だが)、それに立ち向かう男とその家族、恋人との人間ドラマ。お話としては「アルマゲドン」を彷彿させる感じ。あの映画はお世辞にもその人間ドラマがよく出来ているとは思わなかったが、「沈没」の方はそれ以上にしょーもない。まず、「安っぽい」そして、「ありがち」。今時、「人類を救うために命を捨てる!」って展開も「ふーん」て感じだし。また演出も随所に「ありがち」が目立つ。好きな人が死んで悲しいのが嫌だから、もう人は好きにならない、とかもうやられすぎてるネタでしょ。二人で夜を過ごし、女が起きたら男はいない、気がつくと置き手紙。それを読んで慌てて外に飛び出す女。それをバックに男の声で手紙の内容のナレーションが入る。何このやりつくされた演出はw 吹き出してしまった。 もっとも、この映画に期待してたのはそういう人間ドラマではなく、日本が沈没するその映像である。東京が、大阪が、地震で崩壊していく迫力の映像を期待した。しかし、やはりハリウッドのようにお金をかけられないようで、出来はいまいち。なにより、そのシーンがどれもこれも短くて食い足りない。 見ていてどうしようもないほど退屈というわけでもないが、とりたてて評価するべきところが何もない、完全な駄作である。 ところで、草薙くんの頑張りでなんとか日本が救われた!というお話なのだが、日本のほとんどが海に沈み、残っているのは山の上だけみたいな状況に至っては、何だか助かってもこの後どうするの?などといらぬ心配をしてしまうのでありました。あとN2爆雷はありなのか?w
[地上波(邦画)] 4点(2010-10-11 23:17:24)
168.  崖の上のポニョ
この映画で最も面白かったのは、エンドクレジットが50音順だったことである。これには吹いた。しかし、残念ながらそれ以外に見るべきところは何も無い。 はっきり言って、ちっとも面白いとは思わなかった。では、面白くなかった理由は何か?と聞かれたら、あれがダメとか、これこれこういう理由でダメ、とかそういうのはないのだ。しかし、逆に「いったいこの映画のどこを面白いと思えばいいの?」という感想しか残らない。つまり、作品の中に何も楽しむべき要素が見つからないのだ。 少年とポニョが出会って、その後、出かけていったお母さんのいるところへ行った。そしたらなんだかよく分からないけどポニョは人間になってハッピーエンド。このストーリー、どこを楽しめばいいの? 千と千尋から続く、最近の宮崎アニメはずっとこんな感じである。本作について宮崎は次のように言っている。「出会って事件が起きて、小山があって、最後に大山があってハッピーエンドというパターンをずっとやってくと腐ってくる、こういうものは捨てなきゃいけない」。つまり、こうすれば面白く作れる、という既存の物語のパターンを打破したかったということだろう。その心意気はいい。 しかし、結果としてできたものがこれではダメである。こんなモノを大金かけて作るくらいなら、物語の王道パターンを踏襲していようと、普通に楽しめる映画を作ったほうが断然いい。 制作者も、歳をとって、何度も物語を作り続けると、どんどんヒネた作品を作りたがるようだが、今の宮崎はまさにその典型といえる。そのくせ、商業主義に走ってるのは今回もご健在で、相変わらず、ネームバリューがあるだけで演技力のない芸能人を声優に起用し、作品の質を落としてでも話題づくりを優先している。 宮崎よ、お前はいったいどこに向かっているのだ?
[地上波(邦画)] 4点(2010-09-26 18:40:26)(良:4票)
169.  クライマーズ・ハイ(2008) 《ネタバレ》 
これは面白い。新聞記者と言えば体育会系というイメージがあるが、もうこいつらはそんなレベルじゃない。もはやヤクザの組事務所にいるような奴ばかり。そんな人間が熱く火花を散らして、どなりあい、暴言を吐き、ときにはとっくみあいしながら新聞紙面を作っていくそんなドラマが非常に見ていて楽しい。 しかし、「作品を通して描かれるテーマ」が妙におざなりな作りであるのが残念だ。その「テーマ」についての問題点は二つ。 一つは、「親子の絆」。主人公悠木とその息子との親子の絆のようなものが作品の根幹テーマとして描かれているのだが、問題なのが、それが日航機墜落を報じる編集部を描いたドラマに何一つリンクしていないという点だ。何かの確執があってずっと会っていなかった息子を、悠木は最後に訪ねるわけだが、彼が息子を訪ねようと思うに至った心境の変化を引き起こしたのが、本作でメインに描かれる日航機報道の一連のドラマと、全く関連がないのだ。「親子の絆」と「日航機報道」が全く無関係であるため、ドラマとしてはちぐはぐになってしまっている。 問題点二つめは、つかんだスクープを最後の最後に報道しないと言う選択を悠木がするところ。これもかなりいただけない。まず、なぜ報道しなかったのか?それは、伏線として「チェック、ダブルチェック」のくだりがあるように、「慎重であれ」という悠木の考えからきたわけだ。しかし、この最後の最後で、報道を見送るという、重要なクライマックス、そしてどんでん返し(つまりはその作品の重要なテーマだ)でもってくるのが「慎重であれ」というのでは、なんだかずっこけてしまう。「勇気」とか「友情」とかそういう心に訴える何かしらの感情でもって「報道しない」となったのならそこに感動も生まれようが、「慎重であれ」というのが理由・・・これで見てる人が心打たれたりするのだろうか。また、「慎重であれ」がテーマなら、もう少し丁寧に伏線を張ってじっくり描かないといけない。そうでないから、さっきも言ったように、「なんで報道しないの?」という釈然としなさが残る。みんなアレだけ泥だらけになって事件を追ったんじゃない。その末に手に入れたスクープ、それを報道しない理由の伏線が、数分しか出てこないっておかしいだろ。というわけで作品の非常に重要なところで雑な作りになっているのが残念だが、スクープを追う人間ドラマは面白かったので7点を計上。
[DVD(邦画)] 7点(2010-08-14 00:47:01)
170.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
とにかく怖い!下手なホラー映画なんかよりよっぽど恐ろしい。 見所は、のちに「山岳ベース事件」と呼ばれることになる凄惨なリンチシーン。 「総括」というワケの分からないものを強要され、自分の「同士」であるはずの仲間から集団で暴行を受ける、という、その理不尽さに身の毛がよだつ。 特に「遠山」というどこかおっとりした女性が自ら顔を殴って、顔が無残に腫れあがるシーン(これを映しだす映像がまたやたら長い)や、その後縛られてトイレに行けずに漏らしていたり、ついには気がふれるところなど、ちょっとトラウマになるくらいの怖さ。 こんな背筋の凍る思いをできるだけでも、この映画は非常に価値がある。 もっとも、3時間にも及ぶこの長編映画で評価できるのは、作品の中程にあるこの「山岳ベース事件」のシーンのみで、それ以外は正直見るべきところはない。 最初にえんえんと連合赤軍の軌跡のようなものを語るのだが、これはかなり退屈。また後半にはあさま山荘に立てこもるシーンが描かれるのだが、これも、まあいってみれば刑事モノでよくあるような立てこもってドンパチやってるだけのもの。しかも、制作費が相当にケチられているようで、そのドンパチにもまるで迫力がないお粗末な出来。そもそも、あさま山荘を取り囲む機動隊の姿が一切出てこないとかありえないだろう。あさま山荘事件の象徴的な「クレーン鉄球攻撃」シーンも直接描写がなく、残念である。 また、このあさま山荘のシーンで、メンバーの一人が突然「おまえらには勇気がない!だからこんなことになったんだ!」みたいなことを語りだすシーンがあるのだが、これがかなりずっこける。ご丁寧にBGMまで流して、なんだかそのシーンがこの作品の重要な「主題」のような感じなのだが、しかし、「どうして勇気?」と首をかしげざるを得ない。作品を通して、彼らの行動に「勇気がなかった」と、そんな風に描かれることが一度だってあったか?彼らの行動はすべて、勇気を通り越して「無謀」の域に達していて、少なくとも「勇気がない」という感じでは全然ない。とってつけたようなテーマ性みたいなの入れるのはやめて欲しいもんだ。 あと、細かいようだが、映画の冒頭で「この作品に描かれることはすべて事実だが、一部フィクションも含まれる」などと説明があるのだが、全て事実なのに、一部フィクションとはこれいかに?MMRの注意書きじゃないんだからさ(笑)
[DVD(邦画)] 8点(2010-07-25 01:21:22)
171.  12人の優しい日本人 《ネタバレ》 
すでに見たがもう一度見てみた。改めて良くできている。制作費はほとんどかかっていないであろう、シナリオの勝利。「12人の怒れる男」のオマージュというかパロディというかパクリであるのだが、さすがに数十年の時を経て作られてるだけあって、元作よりも圧倒的に出来がいい。 最初は全員無罪だったところから、どんどん有罪に転じ、有罪で一致かと思いきや、最後は無罪で決まるというドラマチックさは素晴らしい。12人の陪審員も個性豊かに描けている。序盤にほとんど発言できず、また雄弁で論理的な人間にただ圧倒されるだけだった人間が後半になって事件解決に重要なきっかけを発言していくのが、なかなか痛快である。「むーざい」など、随所にちょっとした笑いもあり、見ていて楽しい。 もっとも、ミステリーの謎解きとしては少々物足りなさはある。面白いギミックだと思えたのはジンジャーエールのくだりだけで、それ以外では特に面白いと思える要素はなかった。 とはいうものの、お話としては非常に良くできている。
[DVD(邦画)] 8点(2010-03-22 10:44:29)
172.  オープン・ウォーター2 《ネタバレ》 
前作は決して面白い作品ではなかったがそれでも2を見てしまった。 はしご下ろさずに全員海に飛び込んじゃったら生死の危機になる、というのはなんとも面白い。そんなことで死んじゃうなんて考えもしない。すっごいくだらないことが発端で繰り広げられるサバイバルとはなかなかひねりがきいてる。その後も、目の前に立派なボートがあるというのに、海の上でどうにもならずどんどん死んでいくという悲劇。なかなか面白い。 ただ、出てくる奴らがどいつもこいつもアホばっかりなのに、終始イライラさせられた。 海を怖がってる女を無理矢理海に海に落としたり、携帯電話を海に投げ捨てたり、死ぬか生きるかの状況で船の心配してナイフ取り上げようとして挙げ句の果てに仲間を刺しちゃったり…アホすぎる。まあこいつはもう作中でも「アホ」扱いされていたからまあいい。しかし、他にも船底に入り口があるかも(あるかそんなもん!)といって潜って頭ぶつけて死んだトンマ君や、やっと助かったと思ったらはしごだけ下ろして、まだ海の上を漂ってる男を無視して赤ん坊のところに駆けつけてまったり寝るアホ女など、信じられないアホたちのめくるめく饗宴にはもうイライラも通り越して痛快ですらある(笑) ナイフか携帯をなくさなければ助かる可能性はあったかもしれないが、なくなった後では確かにどうしようもなさそう。ちなみにこの作品「探偵ナイトスクープ」で取り上げられ、「俺ならこういうやり方で船に上がれる」というネタがあったのだが、結局どのやり方でも船にはあがれなかった。ここで誰かが書いている「誰かを土台にして上がる」というのも実際には無理なようだ。 ラストはダメ。結局助かったのかどうかよく分からない終わり方をするが、助かったのならハッピー、助からなかったのなら悲劇ですぱっと終わらせるべき。モヤモヤしたまま終わらせて一体何のメリットがあるのかサッパリ分からない。 あと、後半、暗いシーンが多くて見にくい!その上、雷で時折明るくなったりするもんだから見ていて気持ち悪くなる。 映画としてはまあそれなり楽しめた。前作と比べ登場人物が多いせいか作中、ドラマが色々あって、単調なシーンの繰り返しだった前作よりもずっと楽しく見れた。 ちなみに本作はDVDで見たのだが、最初に入ってる宣伝部分をスキップできない。映画の登場人物と同じく、制作スタッフもそうとうにアホのようである。
[DVD(吹替)] 7点(2010-03-06 03:21:22)
173.  長い長い殺人 《ネタバレ》 
これはイマイチ。シナリオの出来が悪い。 まずは、人物ドラマについて。たくさん登場人物が出てくる。それら登場人物がそれぞれにドラマをしょっており、それについて映画ではじっくり描かれる。しかし、それら登場人物の背景ドラマは結局何だったの?というまま物語は終わってしまうのである。ストーカーに狙われた結婚直前の恵梨子、万引き少女と色々あった高校教師、友人に裏切られたバスガイドのマコ、こいつらは結局一体何のために登場したのか?彼らはそれぞれ事件に少なからず関わってはいるが、彼らの人物像やドラマを描いた割に、それらが、結局何にも物語全体のテーマや本筋に結びつかないまま終わってしまう。そして、さらにひどいのが、物語の中心人物である、デカ長や、探偵の二人についても、同じことが言える点だ。デカ長の妻や娘との関係、探偵の愛する妻を失った過去、これらも結局ほとんど未消化のまま物語が終わってしまうのである。そのくせ、ラストにごたいそうに語る少年の大人になるとかならないとかの話は、少年の背景ドラマと全く関係ない話である。結局、2時間以上にわたるドラマの中で、描かれるそのほとんどが無意味、未消化と、シナリオとしてはこれ以上ないクソっぷりである。  次にミステリーとしての出来について。 結末や犯人に意外性はない。トリックもない。どんでん返しもない。事件の真実はいったい?と期待して見てたのが完全に裏切られた。 「しょせん凡人に過ぎない彼らが世間の耳目を集めるためには殺人という手段しかない」、そういう「驚きの動機」については面白いとは思う。しかし、それだけでは長々と引っ張ってきた割に結末としてはショボすぎる。また、事件の黒幕である塚田や法子が最後まで捕まらないのも後味が悪い。あの二人はせっかく悪役としてよく描けていたんだから、素直に彼らを逮捕して、スカッと爽快で終われば良かったではないか。  他に細かい点。 現在、どんなにマスコミが「怪しい」と踏んでいる人物でも、警察によって逮捕されない限り、犯人扱いで報道されるようなことはない。ワイドショーや週刊誌ですら、そのへんはわきまえている。ロス疑惑があった時代と今は違うのだ。よって塚田と法子がまるで容疑者のようにマスコミに取り上げられるシーンはリアリティを欠いている。そしてそれはそのまま物語の核心である犯行動機のリアリティのなさにつながってしまう。
[DVD(邦画)] 3点(2010-03-02 14:42:10)(良:1票)
174.  モンスターズ・インク 《ネタバレ》 
子供を怖がらせるオバケ。しかし、実はそのオバケ側にも事情があり、なんと、子供の悲鳴はモンスター界のエネルギーであり、それを集める会社まである、という設定は面白い。しかし、その設定から繰り広げられる物語は可もあり不可もありというところか。 女の子がやってきて、2匹のモンスターがすったもんだするのだが、そこにコミカルさ、楽しさは見いだせなかった。むしろ、逃げ回るブーや、マイク(一つ目)の冗長なしゃべりにイライラしてしまうシーンも。ストーリーは、「子供を怖がらせてはいたけど、そんなことするのはかわいそうだと気づいて、最後は笑わせようとする」という流れなわけで、一見いい話のようだが、別にそうではない。お話としてはまとまっているが、薄っぺらい。 とはいえ、最後にブーと別れるシーンや、再びブーと相まみえるシーンは心にしみるものもあり、そこは評価できる。 映像については、特に目を見張るほどのものではなかったが、サリーのふっかふかな毛皮は見ていてすげえ触りたい感じでよかった(笑) しかし、あの黒幕の2匹がなぜブーの誘拐に最後までこだわったのかがよく分からない。新しい装置で悲鳴を吸引するというだけなら、別にブーではなく他の子供でも良かったのではないか。サリーとマイクの2匹に企みがばれてしまったのなら、そのまま2匹にブーを元の世界に返させ、あとでこっそり別の子供、それが嫌なら再びブーをさらえばいいではないか。2匹からブーを奪い返すことにいつまでもこだわる意味がない。 あと、元々の設定だが、なぜモンスターは子供が怖いのか、についても最後まで理由が分からない。 いくら子供向けの映画とはいえ、お話の整合性には手を抜かないで欲しいところだ。 吹き替えについては、名の知れた芸能人を使うのは好きではないが、爆笑田中はいい演技をしていた。
[地上波(吹替)] 6点(2010-02-28 04:47:53)(良:1票)
175.  十二人の怒れる男(1957)
密室の中だけで事件を推理し解決する、その設定が面白い。出てくる陪審員はどれも個性豊かな面々。彼らが意見をぶつけ合い、ときにはとっくみあいになって事件を推理し、またその過程で意見がどんどんと変わっていくのが面白い。ということでそれなりに楽しめる作品ではある。 しかし、どうしても邦画の「12人の優しい日本人」と比べてしまう。「日本人」の方が本作のオマージュというかパロディというかパクリではあるのだが、どっちの方が出来がいいかと言えば断然「日本人」の方に軍配が上がる。陪審員のキャラの個性の豊かさや、その作り込みも「日本人」の方を見た後だと物足りなく感じる(ずっと怒ってる男が3人くらいいてキャラがかぶりすぎだったり)。議論が進む中で陪審員の意見があっちへ行ったりとくるくる変わったり、最初は黙っていてほとんど議論に参加できなかった人物が後半重要な意見を発するようになったり、結論を導く中心人物になったりと展開のドラマチックさも「日本人」の方が上を行く。 「怒れる~」の方は事件の推理においても、特にうまいと思えるギミックもない。「日本人」の方には例えば「ジンジャーエール」のくだりのように「なるほど」と思えるギミックをいくつか用意されていた。また「怒れる~」には謎解きに伏線が全くない。例えば最後に向かいのアパートの目撃者が○○○をかけていたということがわかり、重要な鍵になるのだが、伏線がないものだから、意外性や面白さが全くない。 まあやはり古い映画なのでまだまだシナリオが未熟と言える。とはいえ後から作られたパクリ作品で本作の評価が下がるというのもおかしな話かもしれない。でもまあどっちを見るのを勧めるかと言えば「日本人」の方になろう。ついでに言えば同様の密室劇推理もので邦画の「キサラギ!」もオススメ。
[DVD(吹替)] 6点(2010-02-20 21:35:44)
176.  ダイ・ハード4.0
●さすがダイハードの冠がついてるだけあって、映像的迫力はそうとうなもの。 ●戦いの中でその場にあるものを使って、一工夫して相手を倒す、というのがこの映画の伝統的な売りだが、もうワンパターンな感じも否めなくない。 ●今回はハッカーとの戦い。戦いの舞台はあっちへ行ったりこっちへ行ったりなのだが、初代作や「2」のように、「閉じられた空間」の中で戦う方が好きだなあ。 ●エネミーオブアメリカもそうだったが、ネット万能主義が極端すぎる。ネットにアクセスしたら、道路の信号まで操作でき、エレベーターや町の監視カメラの映像まで手に入る。アメリカではそんなところまでネットにつながってて遠隔操作が可能なのか?電気水道ガス通信のインフラ関係から、軍事関連まで思うままに操るわけだが、それらのシステムが外部のネットに物理的につながってるとも思えないし、つながっててもこんだけハックされるってどんだけザルなんだ(笑) まあ映画ってことで。 ●ひ弱で軟弱なパソコン青年の心的成長を描くなら、事件前の青年の軟弱さをもう少し掘り下げて描いて欲しかった。 ●犯人の一人が腕の入れ墨で「男の心戦い」と入れてるのが一番笑えたシーン(笑) ●パソコン青年とおじさんマクレーンの組み合わせというのは面白かった。世代間ギャップのネタが随所にあった。ネイティブでないからよく分からないけど、まあ何となく理解した。 ●全編退屈なく見れたし、それなりに楽しめた。7点。 
[地上波(吹替)] 7点(2010-02-04 23:11:41)
177.  猿の惑星 《ネタバレ》 
公開当時に見れば高い評価をつけてたろうけど、今見るとね・・・。 お話には不自然なところが多すぎる。猿のメイクも今となっては驚き無し。加えて、「猿が英語をしゃべる時点でそこは地球だと気づけ」というつっこみも、当時なら笑って許されたのだろうが、今なら致命的な問題だろう。ただ、衝撃のラストと、人間の愚かさを描いたテーマ性はよい。
[地上波(吹替)] 7点(2010-01-04 01:31:38)
178.  ナイト・オブ・ザ・スカイ
話の筋がよく分からなかった。誰と誰との恋愛話とか、いろんな謎や、いろんな組織の工作や、色々やってるんだけど、結局どういうことだったのか理解できず。まあかなり適当に見ていたのもあったが。しかし、最初からそっちは期待してなかった。見たかったのは戦闘機のドッグファイトだ。しかし、それも全くといっていいほどなかった。やっと、戦闘機を撃墜するシーンがあるかと思ったら、パイロットのいない無人の戦闘機を撃ち落とすだけ。なんだそりゃ~って感じ。戦闘機が華麗に飛ぶシーンはいっぱい出てくるからそれで満足できる人はいいのかもしれないが俺にはダメだった。つまんなかった。ところで、戦闘機は詳しくないが、出てくるのはミラージュ戦闘機なの?なんかあんまりかっこよくないね。
[地上波(吹替)] 3点(2009-11-24 01:00:29)
179.  殺し屋1
●原作(殺し屋一と、その前作「一」)が非常に好きで、見てみた。まあ期待はしていなかったが、予想通り駄作であった。 ●原作で好きだったのはとにかくイチのかっこいい足技である。足を180度開脚して繰り出すかかと落としや、高速で繰り出す回し蹴りなどどれもしびれるものばかりだったが、映画では、全然それがない。イチが足技を繰り出すシーンはカットのつなぎでごまかしてばかり。多分、演じている役者が全く空手などできないのだろうが、空手のできるアシスタントや代役を立てて、華麗な足技を映すことはできなかったのか。ひどいのは、イチがヤクザの事務所に乗り込んで大量殺戮をするシーン。殺すシーンを全く見せず、ただ血しぶきが飛び散るのを映すだけとかふざけすぎである。 ●原作の一つの魅力が、垣原の恐ろしいまでの変態性、そして強烈な暴力の恐怖だったわけだが、そういったものは浅野忠信演じる垣原では全然描けていなかった。とりあえずせめて衣装くらいは原作通りスーツにして、髪も黒にしろよ。なんか外見、チャラすぎるだろあの垣原は。口も裂けてるように見えないし(まあさすがにCGでも使わないと口裂けは無理だろうが・・) ●原作はとにかくグロいシーンが多いのだが、グロさだけは映画でも実現できていた。だが、原作で一番嫌いだったのがそのグロいとこだったのに・・。余計なとこだけちゃんと映画化するなよなあw ●イチを演じる役者がださすぎる。確かにイチはヘタレ男ではあるのだが、それでも「カッコイイ」のである。それなのに、演じているのはなんかオッサンくさい三枚目の俳優。二枚目男が演じてもさすがに似合わないだろうが、それでももう少しかっこいい人をキャスティングしてほしかった。ジジイもなんかイメージ違うなあ。 ●しかし、この映画、原作を読んでない人が見たら、全然意味が分からないんじゃないの?ジジイの一味がどういう集団で何を目的に動いているのかとか全然説明ないし。そもそも組長を殺したのがイチだというのも見てる人には分かるのか?こういう「原作見てないとワケワカラン映画」はダメ。 ●声が聞き取りにくいシーンが多い。もっとはっきりしゃべってくれ。DVDで見たけど日本語字幕ついてないし。 ●原作に思い入れのある人にはすごくガッカリ映画。原作知らない人にはストーリーのよく分からないグロさだけ残る映画。そんな感じ。
[DVD(邦画)] 3点(2009-11-22 03:03:57)
180.  オープン・ウォーター
なんか、どうでもいい話。愛とか友情の感動ドラマがあるわけでなく、海に置き去りにされて、困ったなあ、というシーンがえんえんと続くだけである。つまりとくにこれといってストーリー性がない。一体この映画の売りは何なのかと言われても答えられない。別に怖い、とかドキドキハラハラする、とかそういうものもない。映像がすごい、綺麗、迫力がある、というものでもない。低予算で作ったので、特殊効果などは一切使ってない、本物のサメが泳ぐ海で撮影したとからしいが、別にそんなのもフーンて感じだし。結末もかなりバッドエンドで後味も悪い。まああれはあれで衝撃的だったが。最後に無事助かって、自分たちをおきざりにしたあの糞クルーどもをぶん殴ってスカッと爽快で終わるってのも楽しかったかもしれない。いいところのない映画だが、唯一褒められるのは作品の時間が短い(1時間半程度)からまだ気楽に見れるところか。
[DVD(字幕)] 4点(2009-11-14 17:58:57)
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5227.91%
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76924.82%
83813.67%
982.88%
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