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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2250
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1.  ラースと、その彼女 《ネタバレ》 
心を病んだ一人の男が、周りの人々のサポートを受け、徐々に回復していくまでを丁寧に描いたヒューマンドラマ。ラースの心の闇の正体。それは母親を亡くした事に対する自責の念でした。出産に対する恐怖。兄嫁の妊娠に、ラースの心は耐えられなかった。そこで彼が求めたのが、決して死ぬ事の無いラブドールでした。絶対的な“安心”がそこに在りました。ところが、周りの人々の優しさが、彼を気遣う思い遣りが、人形に命を吹き込んでいきます。ラースにとっては、ある意味想定外の出来事だったでしょう。洋服屋のショウウィンドウで働き、ボランティアに勤しむラブドール。操り人形は、いつしか彼の手を離れていきました。もはや人格を持った一人の女性。そんなビアンカの死は、彼女が人として生きてきた事の証です。そしてラースが人間の摂理を受け入れた事実を意味していました。彼女はラースの心を癒す使命を全うしたのです。寂しいけれど、希望に満ちたラストでありました。ラース役のライアン・ゴズリングはもとより、端役に至るまで上手い役者を揃えている本作ですが、MVPにはやはりビアンカちゃんを推したい。その画的なインパクトは絶大で、前半は彼女が映るたびに笑ってしまいました。ところが、物語が進むにつれて、本物のレディに見えてきたのが不思議。湖の辺で佇む2人。彼女の瞳から、その口元から、感情を読み取りました。それは観客(私自身)の想いが創り出した“彼女の心”だった気がします。ビアンカは人の心を映し出す“鏡”でした。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-05-28 19:23:58)(良:2票)
2.  ラブ&ポップ 《ネタバレ》 
パネルクイズなら、映画ジャンル10点クラスのイージー問題。本編映像のうち、どこでもいいので10秒も流せば、すぐに庵野秀明監督とわかる特徴のある画で溢れています。であるがゆえに、私は開始5分で挫折仕掛けました。少々煩わしい。そういう意味では、劇場作品としては成立しても、家庭視聴には向いていないかもしれません。 時代は1990年代後半。主人公は女子高生。当時の世相や風俗を記録した資料的な価値もあり、公開から20年以上たった今、当時を懐かしむというより新鮮な心持で鑑賞する事ができました。この先、10年20年後とさらに価値を増すのでは。 特筆すべきはエンディングです。生き急ぐ女子高生の、愚かさと切なさ、そして力強さが集約された見事なエンドロールでした。カラオケ歌唱も素晴らしい。ずっと見ていられます。これは『私の優しくない先輩』と双璧を為す邦画史に名を残す名シーンと考えます。 それにしても仲間由紀恵が美しいこと。まさにブレイク前夜の原石のようです。
[インターネット(吹替)] 8点(2021-08-19 07:56:04)
3.  ライフ・アクアティック 《ネタバレ》 
彦摩呂が映画評論家なら、「豪華俳優陣の玉手箱や~。これは、好きな人にはタマラン味ですなあ~」と宣いそうな映画だと思いました。要するに、コメディとして微妙な出来だと。日本人には馴染の薄い笑いの体裁ですから。例えば、ドリフターズ、ひょうきん族、吉本新喜劇、ごっつええ感じ。私世代の日本人なら、これらが代表的な笑いの教科書でしょうか。あとオールナイトニッポンかな。ボケがあってツッコミがあり、フリがあってオチがあり、スカしあり、天丼あり、ナンセンスあり……。笑いのスタイルは刷り込まれています。学習済みのオモシロ信号なら、何時だって受信感度抜群です。バッチコイ。ところが未知の笑いはチューニングが大変です。巨人がルーキー投手を打てないのと同じ理屈。中盤まで球筋を観察するのに必死でした。ついにリズムを掴んだと確信した瞬間は、研修生が斬られる場面。爆笑でした。結論。とっつきは悪いが、コメディとして十分笑えるという評価です。演出面でのお気に入りは、船の断面描写。もう無条件でワクワクです。宮崎駿監督が撮りそうな画だと思いました。音楽は文句なく一級品でしょう。音楽が素敵な映画は、それだけで採点が甘くなってしまいます。しかし、それ以上に心を掴まれたのは、主人公ズィスーのパーソナリティでした。自分勝手な目立ちたがり屋で、家来を従える裸の王様。彼の根底にあったのは孤独感だと感じました。一人ぼっちで海の中に潜っているような。降って湧いた息子に肩入れしたのも、寂しさゆえのこと。それにしても、まさかあんな別れが待っていようとは。運命とは無慈悲なものです。でもズィスーは遂に手に入れました。いや既に手に入れていたのです。どうしても欲しかった家族を。孤独極まれる深海で、そっと寄り添ってくれる仲間は、紛れもなくファミリー。富や名声よりも、ずっと価値があるはずです。エピローグも素晴らしい。お揃いの赤い帽子と制服で、今日も冒険を始めよう。一人ぼっちじゃないライフ・アクアティック。息子ネッドの魂と共に。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-01-31 18:57:46)
4.  ライフ・イズ・デッド 《ネタバレ》 
スーパーの店内でごみを持ったまま立ち話をしてしまった消子が、店長から呼び出されて注意を受けるシーンがあります。この場面は何の為にあるのでしょう。後に消子に解雇を言い渡す店長の性格を表現しておく伏線?あるいはゴミをUDVに感染している兄に見立てたメタファー?いいえ違います。単なる日常の一コマです。それが素晴らしい。料理で例えるならパセリ。料理を引き立てる名脇役。このシーンも同じです。例えばドラマの中に知人や地元の風景が出てきたらテンションが上がるでしょう。普段目にする(見た気がする)光景は、観客を作品世界に引き込む力を持っていると考えます。画面の中の世界と、自分の世界が繋がる感覚。荒唐無稽な設定でありながら、現実の社会問題を扱っている作品にとって、リアリティは生命線です。あっても無くても構わないような、些細な1シーンがそんな役目を担っているのは凄い事じゃないでしょうか。終始緩めのコメディの空気を纏いながら進む物語に、起伏はありません。淡々と、粛々と、予想通りの結末へ向かいます。正直、娯楽作品としての面白さはありません。でも悪くないのです。本気の家族愛が其処にはありました。いい映画だったと思います。キャストも好評価。吉高由里子と見紛うルックスの消子役・ヒガリノはこれから要注目。化ける可能性大です。お母さん役の円城寺あやも良かったです。しほの涼もハマり役。病的なまでの極細ボディが役に立ちました。そしてお父さん役の小林すすむ。大ヒット作『踊る大捜査線』にも出演していますが、正直印象に残っていません。自分世代にとってはヒップアップの“目立たない人”。でも本作は違いました。上手いとは言いませんが、渾身の演技だったと思います。氏の代表作だと胸を張れる映画かと。最高のパセリ俳優に敬意を表し、謹んで+1点献上いたします。
[DVD(邦画)] 8点(2012-11-06 20:26:06)
5.  落下の王国 《ネタバレ》 
子供の頃、歩道の色付きブロックを溶岩とマグマに見立てて歩いたことがあります。赤いブロックを踏んだらマグマに溶けて死ぬ。上手く行かなかった時の小さな敗北感は今でも思い起こすことが出来ます。お遊びとはいえ、負けは負け。想像の中の出来事でも、心が感じた喜びや悲しみはニセモノではありません。スタントマンのロイは「映画」の中に生きる人間。一般の大人に比べれば、空想の世界と現実の世界の距離は近い気がする。もちろん幼いアレクサンドリアも。2人にとって、創作話はただのお遊び以上の意味がありました。少女は仮面の男に、亡くした父親の姿を重ねていた。“物語”のエンディングで、彼女が泣いて仮面の男を助けて欲しいと泣いた気持ちは痛いほど分かりました。仮面の男の命を救う結末に筋書きを変えたロイ。彼自身もまた少女に命を救われた。作り話と同じように自分の人生の筋書も自分の意思一つで変えることが出来る。もちろんスタントの事故のように、思い通りには行かないかもしれないけれど、その時はまた新しい物語を書き直せばいい。力強い希望のメッセージが其処にはありました。どの場面を切り取っても、陰影が印象的で絵画のような美しさ。空想の世界を見事に映像化していたと思います。現実の世界も同様に美しいので、お話の世界との差異が曖昧ですが、本作の趣旨を考えればむしろ好都合だったと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2010-04-07 19:18:13)(良:1票)
6.  ラン・ファットボーイ・ラン 走れメタボ 《ネタバレ》 
『挙式当日に身重の花嫁を置き去りにして逃げました。でも復縁したいです。どうしたらよいでしょう』こんなトピックを某発言小○に立てようものなら、光の速さでレス受付停止になるでしょう。批判の嵐で。たとえ翌日花嫁に土下座して謝ったとしても、張り付け獄門は間逃れない。それが世間一般の認識です。こんな無茶苦茶なお話が感動コメディに変わるのですから、お見事と言いたいです。まず主役のキャラ設定が上手。傷つけ、迷惑をかけた人たちとの交流が途切れていないのは、彼の人間性が良質である証です。事実、子供にとっては良いお父さんでした。ただ馬鹿で心が弱かっただけ。笑う度に主人公が憎めなくなります。彼を取り巻く脇キャラも味が濃くて良いアクセント。ベタながらも要所を押さえた脚本も上質でした。主人公の復縁計画。復縁の希望を抱いて走るのと、望みを絶たれて走るのとでは、意味合いが全く違います。主人公に必要だったのは後者のシチュエーションでした。ご褒美は消えた。スタミナも切れた。必死になる理由は何処にもない。でも走ると決めたから走る。その潔さと覚悟は夫婦にも必要なことなのだと思います。方向性が正しかったかどうかは別にしても、デニスは頑張りました。準備もしたし、努力もしました。強い気持ちが壁を打ち破り、周りの人の心を動かしました。嬉しい結果はあくまでオマケ。だから彼を祝福できるのだと思います。敵役はちょっと可哀相でしたが、彼にはもっとお似合いな人がいるでしょう。デカチンだし、心配ない。英国ノリのギャグは自分の感性にベストマッチ。お下劣具合もいい感じです。勃起不全症Tシャツを着て“立ち上がる”デニスに泣き笑い。結局捻挫なんかしてなかった全力疾走にツッコミ笑い。サイモン・ペッグ主演のコメディに外れ無し。もう彼にゾッコンです!
[DVD(字幕)] 8点(2010-03-26 20:25:17)
7.  LAMB/ラム 《ネタバレ》 
『まんが日本昔話し』ならぬ『まんがアイスランド昔話し』的寓話の趣き。室田日出男氏か市原悦子さんのナレーションで、ほのぼのテイストのアニメーションでも違和感無さそう。さしずめタイトルは『ひつじ坊や』ですかね。そういう意味では終始一貫してホラー様式を取る必要はなかったかもしれません。ハートウォーミングファンタジーを装いながら最後にズドンと落とすやり方もあったかと。オチは衝撃とか恐怖より、納得感が大半を占めました。 さて、本作で特筆すべき点は、台詞の少なさ、説明の無さです。たとえば「子どもを亡くした夫婦」という肝とも言える設定について作中言及していません。私は作品紹介の時点で予備知識を得ておりましたが、当然全ての観客がそうではありません。注意深く観察し想像力を働かせれば辿り着ける設定なのでしょうが、結構無茶な欲求だと思います。この「不親切さ」こそが本作最大の魅力。物語の余白は高級フレンチの白いお皿並みかと。思い切った脚本で観客を選ぶ映画だと思いますが、想像力を駆使して自分なりのサイドストーリーを組み立てて楽しむ趣向だとすれば、これはこれで面白いと思います。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-01-08 16:58:56)
8.  ラン・ハイド・ファイト 《ネタバレ》 
フォーマットは傑作サスペンスアクション『ダイ・ハード』と同じ。学校を占拠したテロリストに女子高生が立ち向かいます。兎に角要素が盛り沢山でした。サバイバルアクションの中に精神疾患と家族愛。胸糞&鬱な犯罪動機に容赦ないバイオレンス。許される反撃の範囲は何処までか?これら全てを「エンタメ」という大きな枠に無理矢理押し込めた感じ。不快と爽快が入り交じる形容し難い感情に困惑しました。混乱している時は、わかり易い要素から整理するのが得策かと。個人的に親子愛に滅法弱い体質なので、娘の窮地を救った父の活躍に痺れました。かなりご都合主義ではあるのですが、娘のピンチに行動しない父親なんてこの世に存在しないでしょう。木の上に立って黙って見ているだけなんて出来ません。それにあのお父さんは『ミスト』のお父さんですよね。転生後に前世での無念を晴らしたように見えなくもなく。お父さん、グッジョブでした。 武装集団のリーダーは同情の余地が無いただのクズでしたが、仲間の方は少し違いました。主人公に捕まった男は、所謂陰キャ。日頃の恨みを晴らすために加担した模様です。ゾーイに説教されて後悔するあたり、性根は腐っていません。未熟な故に道を踏み外してしまったことが窺えます。刑に服して反省すれば更生が期待できるでしょうが、そんなキャラに限って無惨に殺されるのがお約束。殺人犯なので、因果応報的には妥当ではあるのですが遣りきれません。学校内での銃乱射事件は現実に起きている事件であり、結末のやり過ぎ感も含めて、エンタメだからいいじゃんで纏めるには少し重い題材でした。
[インターネット(吹替)] 7点(2022-06-23 19:24:55)
9.  ライトハウス 《ネタバレ》 
孤島の灯台守として赴任した熟年男性2人。肉体的にも精神的にもハードな仕事であるのは間違いありませんが、期間は4週間のみ。悪天候のためすぐに交代が叶わなかったとしても、精神を病み発狂するほどの状況とは思えません。ウィンズローが狂ったのは、深刻なトラウマを抱えていたからでした。外界と遮断された中で強いられる肉体労働。夜中止むことなく鳴り響くサイレン。上役の理不尽な仕打ち。ストレスフルな状況下においてアルコール摂取量が増えるに連れて、自身が犯した罪と向き合う時間も長くなったことでしょう。辛く苦しいとき人が選ぶのは「現実逃避」と相場が決まっています。セイレーンやオクトパス(クラーケンかな?)が出現し、灯台の灯りに神秘的な力を感じたとしても何ら不思議ではありません。結局は自身が犯した罪の重さに押し潰されて自滅した結末と解します。もちろん劇中2人が口走ったように「そもそもウィンズローは灯台にさえ来ていない」あるいは「トーマス・ウェイクは人形を使って呪いをかけていた」との解釈を採用するのも可能であり、そんな懐の深さが本作の魅力と言えましょう。 今や独自のホラージャンルを築いたA24。本作もブランドの信頼を裏切らぬハイクオリティ&ハイセンスな作品でしたが、一筋縄ではいかぬアク強めな作風で大衆向け映画とは言えなさそうです。人魚の生殖器とかなかなかにグロテスク。初めて見ました。
[インターネット(吹替)] 7点(2022-05-31 22:20:52)
10.  ラスト・エクソシズム 《ネタバレ》 
少女が産んだ赤子は本物でしょうか。また天を焦がす火柱は悪魔が存在した証?勿論そんなワケはありません。赤子はツクリモノ。薬品か何かを使って火力を高めたのでしょう。地元の牧師を中心とする狂信者による自作自演。主人公が行ったエクソシズムの“演出”と同じです。ところがコットン牧師はその事に気づいていません。目の前の事象をありのままに受け止め、悪魔の存在を感じ取っています。悪魔憑きを否定していたはずの彼が、いとも簡単に騙される不思議。そこに人間心理の妙があります。騙す側ほど自らが騙されるとは思っていない。否定が肯定に転じる時の反動は大きい。様々な要因が想定されますが、一番大きな理由は“牧師自身が悪魔の存在を望んでいたから”ではないかと。彼はニセのエクソシシト。どんなにその行為の正当性を主張したところで、後ろめたい気持ちは消せません(だから今回の撮影も了承した)。そんなニセモノが、“本物”に変わる千載一遇のチャンスが巡って来たのです。自己承認欲求の前には、常識も、理性も太刀打ちできなかった。小道具の十字架を握り締め狂集団に挑むコットン牧師は、まるでドン・キホーテでした。モキュメンタリーは記録媒体としてのカメラが意識される手法。客観性が担保されることで、如何に主人公が正気を失っていたかが強調されます。これは上手い。ちなみに、ジャンルは全く異なりますが、類似構造の『サボテンブラザーズ』と見比べてみるのも面白いかも知れません。
[DVD(字幕)] 7点(2012-10-09 17:44:57)
11.  ラブファイト 《ネタバレ》 
稔×亜紀のラブファイト。まず男の気持ちを考えてみます。女性に守ってもらうという有様は、男としては立つ瀬が無い。それも子供の頃からずっと。相当のコンプレックスと推測します。ですから彼には強くなる必要性があった。コンプレックス克服のために。そして彼女と対等に向き合うために。一方女の方はどうでしょう。彼女は稔を助けるために男どもを殴るのが快感だと言いました。重要なのは、稔を助けること?それとも男を殴ること?多分、彼女は区別をしていません。稔を助けること=男を殴ることだから。でもこの関係を壊したい稔の反抗によって、彼女は自分自身の気持ちと向き合う事を余儀なくされました。本作は稔の視点で考えると、大変シンプルです。でも亜紀目線で考えると少しばかりややこしい。彼女はもともと格闘技の素養を持っていました。稔に対する好意と同じくらい、男を殴ることも好きでした。いや、もしかしたら“逆”かもしれない。そんな彼女が自分の好意(行為)を拒否されたのですから、戸惑って当然です。ワケ判らなくなって、スカートまで捲くる始末。今の関係を能動的に変えようとした男と、受身に回った女とでは、意気込みからして違います。2人の恋の戦いは、男の完勝でありました。大木×順子のラブファイトについては、手枷、足枷、余計なお肉が付いた分、すんなり決着が付かないあたりが大人らしい。こちらは女性の方が数枚上手でした。自分と年齢的に近いのは大人カップルですが、若者カップルの方が見ていて面白かったです。迷走具合が青春っぽくて、痛いけど微笑ましい。人物造詣がピュア過ぎる気もしますが、それは自分の心が汚れているからでしょう(あの巨乳ちゃんに陥落しないなんて考えられない!)。なお、本作最大のマイナスポイントは亜紀のパンツを中途半端なモノにしたこと。制服スカートでハイキックをかますのですから、サポーター着用でも不自然ではありません。でもボーリング場でのあのシーン。彼女の戸惑い、切なさ、決意を最大限表現するためには、普通の白パンツじゃなきゃいけなかった。リアリティを度外視しても、です。小娘のパンツ一つでムキになって申し訳ありません。
[DVD(邦画)] 7点(2011-10-25 18:29:19)
12.  ラットレース 《ネタバレ》 
“大金に目がくらんだ参加者たちの醜態を笑ってやれ”が、このレース主催目的。それにしては、レースのライブ中継が無いのは解せないところ。もっとも、それをやってしまうと悪趣味さばかりが際立ってしまう。単純に彼らの珍道中を笑うために、あえて省略したのかもしれません。でも、ちゃんとレースの本質を忘れないように、小ネタを仕込んでいるのは抜かりない。参加者に迫り来る各種アクシデント。単にしょうもないものから下ネタ、際どいネタまでバラエティに富んでいます。特定のキャラに偏ることなく満遍なく見せているという印象。注目はお馴染みのローワン・アトキンソン。序盤は全く活躍なしですが、後半怒涛の巻き返しを見せてくれます。危険な“臓器ネタ”も彼だからOKなのだと思う。ただし、全編を通じて笑えるかというと微妙。ナンセンス寄りの笑いなので、好みが別れるところかと。ただ、そんなことを吹き飛ばしてしまうくらいオチは秀逸でした。オーディエンスの海に漂うレース参加者たち。いくらノリとはいえ、大金を棒に振ることなんて普通の人には出来ない。この判断力の“無さ”が愛おしい。みんなアホ。でも彼らほど上等な人間はそうはいない。まさに「終わり良ければ全てよし」。最後はニコニコでした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-09 19:34:50)(良:1票)
13.  ラッキーナンバー7 《ネタバレ》 
最近は韓国映画のドロドロ怨念系ばかり観ていたので、本作のようなスタイリッシュな復讐劇はなんか新鮮でした。もっとも物語の体裁上、そのことは終盤まで明かされませんので、全体的な雰囲気は新訳『間違えられた男』といった趣。サスペンスとしては、至極真っ当なつくり。シンプルな構成ゆえ物語を深く理解できるのが良。ただ、ドラマ部分の掘り下げは十分ではないと思いました。とくにキーパーソン、グッドキャットについて。彼が幼い主人公の命を助けたのは、まあ理解できる。しかし彼が主人公の復讐に加担したのは何故でしょう。ボスやラビのやり方に我慢できなかったから?主人公の父親代わりだったから?プロの殺し屋が私情を挟む以上、其処に何らかの理由付けが欲しいと思いました。彼のキャラクターに肉がつけば、物語に厚みが出たと思います。復讐がなされてもイマイチ爽快感に欠けるのもマイナス。家族を皆殺しされた主人公には同情しますが、危険な賭けに手を出したオヤジさんにも非がある。また、序盤からボスもラビも顔を出しすぎ。手の届かない大物相手だからこそ凝った仕掛けが必要な訳で、こうも簡単に復讐相手に会えるならば、「いつでも殺せるのに」と思ってしまいます。6点か7点か迷うところですが、タイトルがタイトルだけに。
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-14 19:52:02)(良:2票)
14.  ラブ★コン
各登場人物のキャラ付けにしても、台詞にしてもかなりトラディショナルな印象です。今どき身長差がそんなにコンプレックスになるのかな?とも思います。一昔も二昔も前の少女マンガ的ラブコメの世界。要するに古くさいのです。そのベタベタなお話を、各種視覚効果やギャグでデコレート。この演出プランで重要なのが、“徹底すること”。中途半端は厳禁です。お寒いことになりかねません。その点、本作は良かったと思います。冒頭からマンガ的世界観を全面に打ち出していました。迷いが無いから素直にノれます。導入で躓かなければ、お話はオーソドックスなので問題なく楽しめるでしょう。おそらく本作のメインターゲットは、小池徹平目当ての10代女性層。そのニーズをよく理解していると感じました。小池は明朗活発で友情に厚く、努力家のスポーツマン。ちょい天然も母性本能をくすぐります。観客が自らを投影させるヒロイン役に藤澤恵麻。高身長というコンプレックス。明るいけどシャイな性格。そして何より美人過ぎないこと。公約数的に共感できるヒロイン像です。特に藤澤については、ヘン顔をいとわぬはじけた演技で、“清楚で大人しい”イメージを完全に覆しました。これはお見事。谷原章介にしてもそうですが、役者陣がみなイキイキとしていて好感が持てました。ちなみに、ご指摘のレビュワー様もおられるように、藤澤の姉役にはしずちゃんより北陽の虻川の方が適任だった気がします。そうそう、海坊主、イイッスねぇ~。
[DVD(邦画)] 7点(2007-10-02 18:11:15)(良:1票)
15.  ライアー ライアー 《ネタバレ》 
主人公は決して悪い父親ではありません。「鉄の爪アイアンクローだ~」なんて、かまってくれる父親を、子供が嫌う訳が無い。それは元妻も認めるところ。彼自身も子供に好かれていることを自負していたと思います。でもそれだけに彼は子供の好意に甘えてしまった。約束を反故にすることがあっても、後からフォローすればいい。ウソも上手くつけばいい。それは利害関係の大人の世界では通用しても、心の繋がりが重要な家族の間では通用しません。だから妻と離婚に至ったのでしょう。そしてまた、息子との間でも同じ轍を踏むところだった。親子で、家族で、一番大切なことは何か。それが本作の主題となっています。子供の(妻の)顔を見て、話を聞いて、抱きしめる。主人公がすべきだったことは、多分それだけだと思いました。「お前を心から愛している」と伝え続けること。どうしようもない親でも、子に愛情を注ぐことは出来ます。それが出来れば、後は全部ダメダメでも、許してもらえる気がします。さて、ジム・キャリーについて。敏腕弁護士ぶりは見事でした。コメディのオーバーアクトが小気味いい。ウソをつけないシチュエーションに四苦八苦する様は笑えました。ウソを封印することで真実にたどり着く。それは同時に自身の真実(大切なもの)に気づく過程でもありました。流れとしては定番ながら、心地がいいです。それだけに最後の空港の件はやり過ぎ。裁判で散々ドタバタしているだけに、最後はキッチリ締めてほしいと感じました。誠に惜しい。でも親子のこういう話は大好き。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-17 18:30:24)
16.  ラフ ROUGH 《ネタバレ》 
原作は未読ですが、あだち充の作品世界は想像がつきます。「今どきそんな純真な若者がいるかよ」とツッコミたくなるような、ファンタジックな青春像。でもそれがいい。世界観は上手く再現されていたと思います。ただ原作を知らない自分でも、ストーリーが端折られていることは容易に想像がつきました。展開が唐突で流れが悪い。タイトル『ラフ』の意味を、キャストにまんま説明させてしまうのも芸がない。そして最大の難点が、もこみち君(以下もこ)のキャスティング。伝統的に日本のマンガ(とくにスポーツ系)の主人公には、ある“お約束”が存在します。星飛雄馬も、柔ちゃんも、ダッシュ勝平も、孫悟空もそう。主人公は体格的に恵まれていてはいけません。体格のハンデをものともしない勝利にカタルシスを覚え、等身大の人物像に共感する。その点、もこはどうでしょう。超イケメンでスタイル抜群。彼のどこに共感すればいいのやら(笑泣)。ライバルのお兄ちゃんと並び立つと、一層その長身ぶりが際立ちます。どうみても、もこの方が速く泳げそうですもん。この不具合は市川由衣にも当てはまります。長澤と比べると、あらゆる面で見劣りしてしまう。ライバルとしては物足りません。だがしかしッッ!!!全てのマイナスを吹き飛ばしてしまうだけの破壊力が長澤の水着姿にはある!よく分からないが有難い!拝んじゃう!市川の水着のお尻パッチンもメチャ良かった!個人的には華奢なくらいが好みだ!田丸のスレンダーボディも何気にイイ!大人の色香にゃかなわない!結局記憶に残っているのはそんなシーンばかりですが、満足度は高めです。ただお前がエロいだけだという批判も気にしないぞ!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-08 18:32:47)
17.  ランド・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
ロメロソンビ正統の系譜。描かれるのはゾンビが発生してから数年後の世界。人間は相も変わらず人間でした。完全に崩壊した世界においても、旧態以前の社会を形成している様は滑稽ですらあります。街が崩壊して逃げだそうとする資本家。そんな時でも後生大事に抱えているのはマネー。もうアホかと。ライブドアの株券よりも価値は無いのに。結局人間は何も学んでいない。考えることを放棄しています。それに比べるとゾンビは立派。ちゃんと進化している。先頭をきったオッサンの利発そうなこと。次の地球の支配者は、猿でもロボットでもなく、ゾンビではないかと思わせます。いや、もう既に支配者かもしれません。人間を襲いはらわたを食らう様は、まるで肉食獣の捕食風景のよう。不思議とグロいとは感じませんでした。イヤな奴はキッチリお仕置き。主人公の仲間は全員無事という筋書きは、ある意味ホラーのお約束を破っているとも言えますが、後味は悪くありません。うん、面白かった。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-21 19:09:11)
18.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
以前、漫画家のおおひなたごうさんが自身のHPで「今年面白かった(印象に残った)映画作品」のトップにこの作品を挙げていたのを見つけて、自分も観ることにした作品です。「死刑制度」を扱ったサスペンスで、よく考えられたストーリーだなと感じました。扱っているテーマはディープですが、作品の面白さは別の部分にあるので、あまり堅苦しく構えてみる必要はないかと思います。出来ることならなるべく予備情報を入れないで観ていただきたい作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2006-04-23 01:44:38)
19.  RUN/ラン 《ネタバレ》 
(ネタバレしてます。ご注意願います)  途中ずっと着地点(主人公の望む結末)は何処だろうと考えていました。また彼女に迫っている危機の程度についても。「毒親」と一言でいっても、重過保護レベルから命に関わる虐待まで様々です。おそらく主人公も見極めが困難だったことでしょう。ただ警察に駆け込めばいいという話でもありません。母を憎んでいたわけでもありませんし、大学進学に親の援助は必須ですから。結果的に彼女が腹を括くるまでに要した時間で事態は悪化し、死ななくてもいい人が死にました。でもその責任を彼女に求めるのは酷な話。彼女はよくやったと思います。特に自身の命を賭した脱出法には痺れました。この場面が本作のハイライトです。自分を見捨てないと読み切った主人公の作戦勝ち。もっともそれ以外の選択肢もありませんでしたが。そういう意味で、彼女は母親の愛を信頼していたともいえます。いや愛というより歪んだ執着でしょうか。母親と思っていた女が実の親でなかったのは不幸中の幸いかもしれません。いずれにしても失われた人生は戻りませんけども。ラストはやり過ぎ感がなくもないですが、最近はきっちり報復するのがトレンドなのでしょう。胸糞アメリカ版『八日目の蝉』、恐いお話でした。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-12-16 21:26:53)(良:1票)
20.  ラストナイト・イン・ソーホー 《ネタバレ》 
伏線の張り方、ミスリードの仕込み方、意外な真相、どれをとっても脚本は一流です。凝った演出技法や、キャスティングセンスの良さも流石エドガー・ライトという感じ。出来の良い映画なのは間違いありません。ただし今回は手放しで称賛という訳にはいきません。エロイーズの悪夢を延々とみせられ閉口しました。前述したとおり見せ方は凝っていますが同じシチュエーションが反復されるのでどうしても単調になりがち。さらに妄想ともオカルト案件とも判別が着かない状況下、打開策や回避方法が示されぬ為ただ苦痛な時間を過ごす羽目になります。エロイーズもキツイでしょうが観客もしんどい。これがまさしく「無間地獄」かもしれませんが、苦行を課されて喜ぶ観客はいません。サスペンスやホラーで興奮や高揚感を覚えるのは、恐怖の先に希望をみているから。エロイーズの悪夢には絶望しかなかったので、言い方は変ですが「退屈」したのだと思います。 繰り返しますが映画の出来は悪くありません。良い映画です。しかし良い映画である前に、まず面白い映画であることが大事では。エドガー・ライト監督はそういう映画を撮る監督だと思っていたのですが、今回は違ったようです。是非また『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ』みたいに、愛おしくなるような娯楽作品を撮ってください。
[インターネット(吹替)] 6点(2022-09-02 01:54:18)(良:3票)
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