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墨石亜乱さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 159
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 メインストリームでは無いが映像プランナー/ディレクターを生業としています。
映画を観たのは小・中学時代がテレビの吹替えで。高校・大学時代は映画館で年間300本ほど…好きな作品はリピート鑑賞。ニューシネマより王道の娯楽作品を好みます。
吹替えの演技で好きになった映画も多数。広川太一郎、羽佐間道夫、大塚周夫、中村正、若山弦蔵、石丸博也は個人的に人間国宝に認定したい。

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41.  ブラックパンサー 《ネタバレ》 
ワカンダは日本のようでもある。 勿論、アフリカ系人種について未だ解答を見出せないアメリカ社会へのディズニーMARVEL流の提言なのだろうが… 我々日本人としても未だ半鎖国の島国民族で近隣国との軋轢ループから抜け出せず、テクノロジーと平和幻想に酔っている。  ワカンダの選択は正しかったのか? それはインフィニティ・ウォーを観ればわかるだろう… で我々は?
[映画館(吹替)] 8点(2018-03-09 21:45:37)
42.  シェイプ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
アダルトで怪奇なラブ・ファンタジー  異形の生物をあつかった映画は数多ある。また異形と美女の愛を描いた映画もある。 だが(異形の水棲人間よりもむしろ)人間の美しさと醜さを生々しく描写し 同時に、純粋な【恋の成就】をオブラートに包まず、美しくもグロテスクむきだしのまま 観客に投げつけてきた映像は・・・かつて無かったのではないか。 まあ、これで泣ける人は少ないかも知れないが・・・わたしは泣けたよ。  しいて言えば、ドラマの構造も似ている『E.T.』と並ぶ傑作だと思う。  なぜ水棲人を好きになるかは、芸術家タイプの人だと理解できるでしょう。 ラストの後は二人はどうなったか?オープニングを見ると、これは回想ドラマだとわかる。 アマゾンの水底、ベッドに眠る女性はイメージではなく…その後のイライザの姿。 では、冒頭のモノローグで“すべてを破壊しようとしたモンスター”と呼ばれているのは誰か… 映画を観た後ならわかるはず。
[映画館(字幕)] 8点(2018-03-02 00:37:28)
43.  スリー・ビルボード 《ネタバレ》 
始まって5分で、あコレは西部劇だと。 鑑賞後は、実年版キック・アス…現代アメリカ的リベンジ系スーパー(おばさん)ヒロインと(とっちゃん坊や)サイドキックの誕生物語だと 笑 まぁ正当なレビューは出尽くしてるでしょうから。  多少まじめに言うなら〝復讐しない西部劇〟かな。 当たり前の事が行われない普通のアメリカ田舎町を舞台に、なぜ普通の事が出来ないのか?を、多民族国家アメリカの持病として描いている。  我々日本人からすれば、そのアメリカ的倫理観が異質過ぎて登場人物に共感できないかも知れませんね。 テーマも演技もアカデミー賞の受賞は然(さ)もありなんですが、個人個人の置かれた日常的差別(or被差別)の状況や、いじめ体験の差によって心への響き方は変わる作品だと思います。   ただ…私たちを取り巻く環境もどんどん多国籍化されている現状を考えると 今後、日本も他人(ひと)を信じられない無意識の差別社会になっていく可能性もあると思い…ぞっとしました。
[映画館(字幕)] 8点(2018-02-23 21:39:17)
44.  キングスマン: ゴールデン・サークル 《ネタバレ》 
これは、シリアス&ハードに寄せた現在のボンド映画に対抗する 007のワンダーな楽しさをギュッと凝縮した映画。  凶器として機能する義手義足もトンデモな人体破壊もSFガジェットも、かつては007だから笑って許されるビックリ要素だった。本家のクレイグ:ボンドがおふざけを封印しファミリー向けと化した007を救ったからこそ生まれたのが、このキングスマンだと思う。 キングスマンは本家と真逆に振った映画。徹底してバイオレンス!とことん悪ノリ!どこまでもセオリー無視!だから笑える。 もちろん笑えない…乗れない人も半分はいるでしょう。例えは悪いが「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」に対する「死霊のはらわた」みたいなものである。 ある意味、ムーアやコネリー後期007のリメイクでありパロディであって、真面目な愛や感動はそこに無い…ブラックだ。私はブラック大好きです。 しかし、おそらく今回で完結の2部作ですね。そんな気がします。
[映画館(吹替)] 8点(2018-01-12 02:11:43)
45.  KUBO/クボ 二本の弦の秘密
これはもう芸術作品である  よくある《ナンチャッテニッポン》ではなく邦画と日本の伝統芸術を良く研究し独自にアレンジした作品。  同じライカの『コララインとボタンの魔女』も優れたストップモーションアニメだったが、本作は日本の民話・絵物語を模したストーリーと日本風の色・構図で統一され、単なる物語を超えた芸術作品の域に達している。  部分的に中国やアジア文化との混合表現もあるが、それでも日本を描こうとした海外作品の中で間違いなく最も優れた作品の一本だと思う。 辻村寿三郎にも通じる《妖しい和の魅力》を持った人形の一つ一つの所作に、私は冒頭から感涙してしまった。
[映画館(吹替)] 8点(2017-11-25 01:47:26)
46.  マイティ・ソー/バトルロイヤル 《ネタバレ》 
これは、ストレス疲れの地球人にディズニーマーベルが送る世界一贅沢な、夢と笑いのプログラムピクチャーである。題して・・・ 『大宇宙の無責任バカ大将パート3~ ゴッド姉ちゃん故郷に帰る!』  毎度おなじみ東宝マークとファンファーレ…え?マーベルだっけ(笑)宇宙一のバカ大将ことソー・オーディンソンの大冒険!さて今回のお話は… 勘当された姉貴“女王の兇死兎(きょうしつ)”こと長女ヘラが、故郷に帰って大暴れ!ようりょうバツグン“青大将”こと弟ロキと珍道中。最強の友:春くんとも涙の再会。呑んだくれ女は獅子奮迅、小心者は裏切って表返って英雄に。青大将は美味しいとこを持っていき、わがままカオスな社長はLet’sビンボー!エンディングはピコパコとレトロゲーム風も良いが『だまって俺について来い♪』が似合いそう(笑)  明るく楽しい前向きヒーロー大暴れ祭り!只々楽しい。そこがいい!
[映画館(吹替)] 8点(2017-11-21 13:19:40)(笑:1票)
47.  スパイダーマン:ホームカミング 《ネタバレ》 
下町エリアの市民生活を守るヒーロー、殺さないヒーローの登場  最初は、すっかりMCUの超人たちの活躍を慣れた目で観ていた。観終わると、ちょっとした違和感が。いつものカタルシスとは違う感じ…なんだか無邪気な映画だなぁ… トム・ホランド演じるピーターは単純で無鉄砲、失敗だらけで、反抗的で、甘ちゃん…ま〜ぁモドカシイ。未熟で不安定…でも、だからこそ10代の頃の自分と同じリアルな人間に見え…新鮮で〝親愛なる隣人〟らしいと今回のスパイディーには感じることができた。 劇中の大人たちにとっても それは同じで、繰り返しクイーンズ住人どうしの親近感が描かれていている。そこに完全悪は存在せず、死んでいい人間はいない。 これまでのスパイダーマンには、常に「死」がつきまとっていた…要は、相反する思想の衝突による死が、次なる死に連鎖する…淘汰の連続。その悲劇を描いた映画だったと気づかされる。  年齢が下がり、ピュアな目で世界を見る新たなスパイディー。アベンジャーズの内紛にも「なにやってんだよ!ヒーローのくせにケンカするなよ」と当たり前の事を言ってくれそう…そんな、スパイダーマン(TH)私は気に入りました。  P.S MARVELロゴのスパイダーマンのテーマ曲、猫の救出に ニヤリです。
[映画館(吹替)] 8点(2017-08-13 19:17:52)
48.  ハドソン川の奇跡
21世紀アメリカの見事な英雄譚。  とてもシンプルなのに、 ミステリーとしても、サスペンスとしても もちろん、実話の映画化としても 一級品。  邦題も。(笑)
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2017-04-15 13:24:27)
49.  キングコング: 髑髏島の巨神
テレビスポットの大げさなキャッチコピーそのままに、映画本編も巨大生物バトルてんこ盛り! 堂々とB級・娯楽大作を目指した点で潔く、童心に帰って大いに楽しみました。  映画には日本人が一人登場します。 珍しくちゃんと日本人らしい名前で感心しましたが、何と碇ゲンドウと任天堂の横井軍平が由来らしいです。 演じているのは国際的に有名な日本人ギタリストのMIYAVI。  監督さんは相当なマニアのようで、観ていると色んな映画のオマージュがあって面白いです。 若い映画ファンの人には、これをキッカケに古い作品にも興味を持ってもらえると嬉しいです。 キング・コング(1933年/RKO/白黒) キングコング対ゴジラ(1962年/東宝) キングコングの逆襲(1967年/東宝) フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966年/東宝) 地獄の黙示録(1979年/アメリカン・ゾエトロープ)  また、「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」など最近の流行で、本編中に以下の挿入歌が流れます。 映画の時代背景も含め、本作のクラシックなスタイルを一層印象づけていると思います。 1. Time Has Come Today / The Chambers Brothers  2. Mat Troi Den / Minh Xuan  3. White Rabbit / Jefferson Airplane  4. Long Cool Woman (In A Black Dress) / The Hollies  5. Down On The Street / The Stooges  6. Paranoid / Black Sabbath  7. Brother / Jorge Ben Jor  8. Bad Moon Rising / Creedence Clearwater Revival  9. Ziggy Stardust / David Bowie  10. Run Through the Jungle / Creedence Clearwater Revival  11. We'll Meet Again / Vera Lynn   それと、【エンドクレジットの最後に短い本編が有ります】から、最後まで席は立たないように!  
[映画館(吹替)] 8点(2017-03-26 13:50:52)
50.  LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 《ネタバレ》 
ディテールの積み上げで男の美学を描いた、ハードなルパン三世。  2012年の「峰不二子という女」に続く ルパン三世のアダルトなリブートシリーズ「LUPIN the Third」の第2弾は 早撃ちのガンマン 次元大介が主役。舞台はヨーロッパの東ドロア。 そこで次元は、ヤエル奥崎という謎のガンマンに早撃ちで敗れ、さらに・・・  「峰不二子という女」で、キャラクターデザイン・作画監督だった小池健が本作で監督に抜擢され、演出・キャラクターデザイン・作画監督も兼任。 前作にあった幻覚のような非現実的要素は一切排され、純度の高い男と男の〝技能とプライドと頭脳の闘い〟を濃厚にハードに描く作品となっている。  また本作は、テレビ放映と同じ30分の前編・後編に分かれ、それぞれにOPとEDが流れる。 合計で60分以下なので劇場アニメとしては短い尺だが、まったく物足りなくは無い。 依頼人を目の前で殺された次元の、闘いと苦悩、まだ仲間でないルパンとの関係・・・非常に贅沢な映像とハードボイルドな描写。 小池監督のモダンで渇いたキャラクターと、渋いセリフ、メカ描写もカッコ良く、SEXYなモンキーパンチ風味も効いている。 TVシリーズ初期の殺るか殺られるか!騙すか騙されるか!の緊張感にあふれた、オトナの鑑賞に耐えうるルパン三世に仕上がっている。  皮肉や自虐的ジョークを除いて、お笑い要素は皆無に等しく、赤い血が流れる決闘はバイオレンス度も高い。 ジェームズ・ボンドがハード路線でリフレッシュしたように、本気の次元とルパンを目指したスタッフに拍手を送りたい! 既に、五ェ門を主役にした『血煙の石川五ェ門』の公開が2017年2月に決まってる。それも期待大だ。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2017-02-06 04:36:44)
51.  LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門 《ネタバレ》 
生ハム食えんな〜 笑  2012年の「峰不二子という女」2014年の「次元大介の墓標」に続く ルパン三世のアダルトなリブートシリーズ「LUPIN the Third」の第3弾は、 剣豪 石川五ェ門が主役で、日本が舞台。 正確には「峰不二子」と「次元大介」の間で、多少スタッフが変わっている。 キャラクターデザイン・作画監督だった小池健が監督に抜擢され 演出・キャラクターデザイン・作画監督まで兼任し純度の高い小池健作品となった。  本作も「次元大介の墓標」に続いて、異常に緊迫感があるハードなルパン映画である! 

  前作通り、30分づつ前編・後編に分かれた構成で、間にタイトルが流れる。 劇場アニメとしては短くテレビシリーズ2話ぶんを意識したフォーマットらしいが そうとわかって観れば、決して物足りなくは無い。 若き五ェ門の、闘いと苦悩、そして開眼が…非常に濃厚に描かれている。  最初期のTVシリーズ(大隅ルパン)の雰囲気を基本としたシリアスなキャラ設定。 物語、演出はよりハードでバイオレント。 レイトはPG-12だが…実質R-15だと思った方がいい。 
 その意味で一般受けを捨て、前作以上のハード路線に舵を切った覚悟には敬服するし 作品レベルも突き抜けている。 
 ただ、闘いが少々生臭くなり過ぎたのも否めず、集客的には苦戦するかも知れない。 
  この五ェ門がヒットして次があるなら…主役は銭形だろうか?それも是非観てみたい! Blu-rayは売れそうだから可能性は十分ありそうな気がする。  唯一苦言を呈すなら、物語の骨格が・・・ 用心棒仕事の失敗→背景組織の闇→強烈なライバルの出現→主人公の苦悩と開眼→肉を斬らせて骨を断つ勝利→ルパンとの絆の成立。 これは『次元大介の墓標』と全く同じドラマ展開で、もう少し違いが欲しかった。  

レビュータイトルの「生ハム食えんな〜」は、 
肉を斬らせて骨を断つの部分で・・・ 映画を観たら解ります。笑
[映画館(邦画)] 8点(2017-02-05 14:36:23)
52.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
心の中の〝美しい風景〟で綴られたジュブナイルファンタジー  現実よりも鮮やかに光り輝く〝焼きついた一瞬の美しい光景〟 それだけで構成されたようなアニメーション映画だった。 某艦長の言葉を借りれば、なにもかも・・・みな美しい。  その魅力は、新海誠という感性と技術をあわせ持った監督の存在につきるのだが、 ここまでの超ヒットになった要因は、それだけでなく 彼をサポートした老練なアニメーションスタッフの功績も大きいと感じた。 あらゆる年代が受け入れ易いキャラクターをデザインした 田中将賀 アニメーション本来の動きの魅力を作品に付加した安藤雅司。 安藤と共に、青春の躍動感たっぷりにキャラを生き生きと動かした 黄瀬和哉。 物語の構成や演出で的確な助言をしたであろう 岩井俊二。 目だけでなく耳から感情の波紋を広げていった RADWIMPSの音楽。  その全てが見事にかみ合って、強力な魅力を持つアニメーションに結実したのだと思う。 これは間違いなく、宮崎駿が引退して以降で最も〝良く出来た青春ファンタジー映画〟だ。  そして、この作品のもう1つの価値は、マニアックな個人レベルの創作から脱却し 新海監督がアニメーションの表現のレベルを押し上げ、絶大な結果を出したことにある。 「君の名は。」には、2Dアニメが海外で成功するためのヒントが数多く内包されている。 今後それが共有され、洗練されて、日本のアニメーション産業の健全な発展に寄与する事を願うばかりだ。  【追記】 〝今年1番の映画〟は?と聞かれて・・・「シン・ゴジラ」で決まり!と思ったら「君の名は。」が登場。 アニメビジネスの未来を変えるほどの結果を出し続け、快進撃が止まらず、 「君の名は。」で決まった!と思ったら、今度はまったく別次元の「この世界の片隅に」が出現した。 どの作品も革新的で、才能の固まりで、素晴らしい… できれば、三作品とも1位表彰台に立って欲しい。いや本当にそう思いますよ、ありがとうだよ!  【追々記】 『君の名は。』が見ていて気持ちいいのは、映画を観始めた中学生の頃に好きだったライトな 〝ユルSFラブストーリー〟の感じだからだと思う。批判を怖れずに言えば『君の名は。』は 不思議な運命で結ばれた男女の…とてもスリリングで、素敵でハッピーなユル〜いSF映画。 似ている作品は『タイム・アフター・タイム』や、あの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。 ポイントは、気楽に見れる。深いテーマはない。ご都合主義的ハッピーエンドなんだけど そこがイイんだなコレ !!
[映画館(邦画)] 8点(2016-12-12 17:08:28)
53.  キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 《ネタバレ》 
キャプテン・アメリカと「STAR WARS」の濃密な関係  本作の監督 ジョー・ジョンストンは、アメコミヒーロー「ロケッティア」や「ジュラシック・パーク3」の監督として知られていますが、スターウォーズ・トリロジー(エピソード4~6)にプロダクションデザイナーとして大きく貢献した偉大なるレジェンド級クリエイターです。 そのデザインセンスは〝油まみれで使い込まれたホンモノ感〟と〝無骨なカッコ良さ〟を兼ね備えたミレニアムファルコンやスターデストロイヤー、X-ウイング、デススターなど数々のメカを見れば明らか。  キャプテン・アメリカでも(ほとんど言及されませんが)〝古い時代が夢見た未来=レトロフューチャー感〟あふれる魅力的なメカが多数登場しています。 ・アースキン博士を殺害したスパイが乗る戦闘機の様なコクピットと双発の外部スクリューを持った流線型の小型潜航艇 ・シュミット(レッド・スカル)が乗り回す黒塗りロングノーズ6輪16気筒のモンスターマシン・クラッシクカー ・レッドスカルが兵器工場からの脱出に使う、ジェット推進回転翼式・垂直離着陸機 ・ヒドラ基地司令室のコンソール機器、電光式ディスプレーや発光するメーター類 ・山脈を失踪する弾丸列車  そして、極めつけが〝フライングウィング(全翼型)超重爆撃機〟。デザインも然ることながら、コクピットや電光式ディスプレイの実にカッコイイこと!それが、機内に搭載された〝有人飛行機能を持つ都市攻撃用爆弾〟と高空でドッグファイトする光景は、まさにSF的。 それを ことさらに強調せず、実にサラッと随所に配置して見せる監督のセンスこそ、第二次世界大戦という古臭い時代設定を払拭してスタイリッシュにさえ感じる作品に仕上がっている理由だと確信します。  メカではありませんが、毎度トニー・スタークに馬鹿にされているキャプテンのコスチュームも、本作だけは使い込まれたレザー製のセパレート防護服で実に渋い。 A.シルベストリのテーマ曲が鳴り響くエンディングの戦時中ポスターを立体コラージュした映像もお見事でした!!
[映画館(字幕)] 8点(2016-11-26 22:06:24)(良:1票)
54.  スター・トレック/BEYOND 《ネタバレ》 
スタートレックらしい自由奔放な面白さが◎  長年ミスター・スポックを演じてきたレナード・ニモイ、事故で亡くなったチェコフ役のアントン・イェルチンはこれが最後の出演となっています。 ジャスティン・リン監督って誰?ワイルドスピード?観たことない・・・と舐めてました。新監督のスタートレックは、ドタバタ喜劇のようにハイスピードな展開と、予想外の斬新なビジュアルが新鮮で私にはジャストフィットでした!  辛口な評価が多いのは、スピーディーな展開を重視して説明を極力省いているからかも…ヒントは散りばめられているので想像力で補えばいいかと。 元々ハードSFではなく、理屈抜き、かなりトンデモな宇宙冒険物語だったスタートレックTVシリーズ。そのセンス・オブ・ワンダーなムードが復活した印象です。宇宙ステーションのビジュアルや、えっ!それは無いだろう!って奇想天外なアクション、日本のSFアニメの影響とも思える戦闘シーンまで、てんこ盛り大サービス! 前作までは、旧劇場版を引きずって凝った設定が逆に物語を縛ってしまい息苦しい感じでしたが、今回は自由奔放(笑)いい感じで肩の力を抜いて楽しめて、ようやく若いクルーの新たなスタイルにリブートが完了した感じです。 宇宙空間や架空の惑星が舞台なので、広がりを感じられる劇場で観て欲しい映画です。  【追記】救援出動時は、緊急発進だったので最低限のクルーと考えれば総員で100名以下かと。
[映画館(字幕)] 8点(2016-10-24 17:57:27)
55.  ハムナプトラ/失われた砂漠の都 《ネタバレ》 
インディ・ジョーンズに最も近づいたオカルト冒険活劇  最初から最後までハラハラどきどき、怖くて、笑えて、子どもでも最高に楽しめる。そんな映画は本当に少ない。まして、シリーズ物となると尚のこと。『ハムナプトラ』はインディアナ・ジョーンズの冒険シリーズと並ぶ、貴重なアクション&アドベンチャーの傑作だ。  原作は1932年公開のユニバーサル怪奇映画『ミイラ再生』。ピラミッドやファラオの呪いを描いた映画は結構多いが、ニューシネマ以降でハムナプトラ以前となるとアガサ・クリスティーのミステリー『ナイル殺人事件』と、チャールトン・へストン主演のオカルト『ピラミッド』、レスリー・アン・ダウン主演のロマンティックミステリー『スフィンクス』くらいで冒険映画ではない。 時代的にもピラミッドは謎の遺跡ではなく観光地と見られていて、『007私を愛したスパイ』ではMI6のエジプト支社に改造されていたほど(笑)謎と呪いの神秘のエジプトは既に終わったコンテンツだった。  それが、『レイダース失われた聖櫃』の大ヒットでトレジャーハント冒険アクションとVFXによる伝説と古代遺跡・秘境探検ジャンルが復活し、その影響下に現代の秘宝アドベンチャー『ロマンシングストーン』、アラン・クォーターメインの冒険『キングソロモンの秘宝』、ララ・クロフトの冒険『トゥームレイダー』、ベン・ゲイツの冒険『ナショナル・トレジャー』が登場。 そして、リック・オコーネル&エヴリン・カナハンの冒険『ハムナプトラ失われた砂漠の都』がILMのVFXも全開に、元祖「レイダース」が描いた神秘のエジプトアドベンチャーを継承しスタートした。  ただし3作目は、舞台がなぜか中国に移ってしまう。ハムナプトラというタイトルである限り似合う舞台は灼熱の砂漠であり、ピラミッドであり、ミイラの呪い渦巻くエジプトあって欲しかった。 しかも、主役であるエヴリンの女優レイチェル・ワイズが交代してしまい、別物のように印象が変わったシリーズも失速してしまった…残念。
[DVD(吹替)] 8点(2016-10-17 17:03:36)
56.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 
これで火星に置き去りにされても大丈夫!・・・な訳ではないが  虚実入り混じった火星での事故とその対応を最新のVFXで描いている仮想ドキュメント風フィクション。 R.スコットの映像センスが本作を宇宙時代の開拓精神を描いたハイクオリティなSF(サイエンスフィクション)たらしめている。何より「プロメテウス」以上に臨場感あふれる画面が感動をも呼び起こす。  他のレビューでも指摘の通り、劇中に流れる"最低な選曲"(笑)のヒットナンバーは画面の端にタテ書き字幕で訳詩の表示を期待したが、最後までそれは成されなかった。英語力が無ければ(ある意味)監督の創作を十分に受け取れたとは言えない。 配給側がこの作品を如何に解っていないかが露呈しているようで残念極まりない。(権利関係で泣く泣く歌詞の字幕を割愛せざるを得なかったのなら失礼。) とは言え、この評価をつける以上は鑑賞をお勧めする訳です。出来れば米国の火星探査の歴史や火星の写真など事前に知っておくと10倍楽しめます。
[映画館(字幕)] 8点(2016-02-07 15:20:07)
57.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 
いやぁ、夏映画とはかくありなん!童心に返って楽しみました。スピルバーグ印のユニバーサルチャンピオン祭りを。  【超ネタバレです!】  【ラストシーンを書いています。映画を観てから読んで下さい。】   ご存知シリーズ4作目。今回の敵(?)は遺伝子操作が生み出した最強・最悪の大恐竜インドミナレックスだ! 厳重警戒のイスラ・ヌプラル恐竜刑務所から「奴」が脱走!行け!恐竜ランドの守り人僕らのオーウェン!人類の精鋭部隊と頼もしいラプトルチームも一緒だぞ!  しかし、敵は悪知恵はたらく大悪獣。言葉巧みにラプトルチームを騙して精鋭部隊は壊滅。銀河のヒーロー絶対絶命の大ピンチ!その時、赤い閃光を手にした赤毛のクレアが天に叫んだ!ゴジ・・・T-Rぇ~X!カモォーーン!!どどどどどどどッ!T-REX出動!地響きたてて大地を疾走する太古の王者!雄叫びとともにキックだ!頭突きだ!噛みつきだ!しかし敵は凶悪ハイブリッド超恐竜。力は互角。いやッそれ以上!王者危うし!  シュッ、ズバッ!なんとラプトルが奴に噛みついた!「やっと目が覚めたぜ、旦那。」「遅せ~ぜ手羽先野郎!」「ちッ、」たまらず逃げ出す卑怯者。だが、悪いことはやっぱり出来ない・・・ここは恐竜番長モサ兄貴の庭先。「こっち来やがれチビ!」「ひえ~ご勘弁を~ゴボゴボゴボ・・・」あわれ、不良恐竜の悪だくみは恐竜ランド三大怪・・・恐竜の前に水のあわと消え去ったのであります。   まぁ、あれこれ突っ込みたくなるのはわかるけど1作目からこのシリーズは正統派の「見世物」映画なので、ジュラシック・ワールドの観客と一緒にドキドキしながら逃げ回って、たまにクスッと笑って、最後ほえ~っとプチほんわかして何とな~く人類の教訓っぽいものも感じつつ、あ~面白かった~って楽しんで欲しいな。そう思ってスピも監督も一生懸命、すごい金かけて・・・これ作ったと思う。最高でした・・・まる。
[映画館(吹替)] 8点(2015-08-11 08:30:09)(笑:1票)
58.  シャーロック・ホームズの素敵な挑戦 《ネタバレ》 
原題:THE SEVEN-PER-CENT SOLUTION (7パーセントの溶液)  もし、ホームズの物語世界が現実と融合したら・・・ という原作への愛あふれる、二次創作映画。  1981年のウィーンを舞台に ホームズとワトソンがある実在の有名人物と出会う物語。 初めて観た時、良くできてるなーと感心した。  まず、舞台となる1891年の欧州情勢・風俗がよく再現されていて 謎解きにも それが生かされていること。 アクションやロマンスもあることはあるが、それは添え物的で “素敵な挑戦” って邦題は、誤解を生むかな。  良い点は、知的に作られていること。 ホームズが実在していたらという「if」の設定と 原作のホームズらしさが違和感なく融合している 有りそうで無い、希有な映画と言える。  とは言え、存在としてはマイナーな映画。 理由は・・ 近年のMCU的ホームズたち、ロバート・ダウニー・Jrや ベネディクト・カンバーバッチと比べて まったくヒーローらしく描かれてないホームズだからでしょう。  偏屈で神経質、コカイン中毒が進み、妄想と禁断症状に悩まされ 外見は、痩せて骸骨の様な中年男。 絶対に女子に受けないタイプです(笑)  ヒーローとして大活躍する天才的ホームズを観たい人には もちろん、オススメしません。  ですが、シャーロック・ホームズを知り尽くした上で 事件とは別の意味で窮地に落ちたホームズを設定し、 実在の人物との夢のコラボで、ある小さな事件を解決し 自分自身の迷宮から脱出するホームズを描いている・・・  これは《実によく出来たメタ構造のホームズ物語》です。 そのエンタメとは異なる独自の価値は称賛に値します。  DVDソフトがメジャーレーベルから再発売されたので 知的な遊び心がある人には、ぜひ観て欲しい映画です。  【余談】  原作小説の作者(映画の脚本も担当した)ニコラス・メイヤーは タイムマシンの作者H・G・ウエルズが切り裂きジャックと現代のアメリカで対決する スリラーSF『タイム・アフター・タイム』で映画監督デビューした才人です。  スタートレックの劇場第2作「カーンの逆襲」6作目「未知の世界」も監督。 4作目でカーク船長たちが現代にタイムトラベルする映画シリーズ全体の構成にも 大きく関わっていると思われるます。 SF界においても重要なクリエイターさんなのです。
[地上波(吹替)] 8点(2014-04-22 12:51:07)
59.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 《ネタバレ》 
前作、ファースト・アベンジャーを序章・誕生編とすれば、今回はいよいよ本編突入!  しかし何故、アベンジャーズの中核と言ってもいいS.H.I.E.L.D.話の主人公がキャプテン・アメリカなのか? キャプテン・アメリカを直訳すればアメリカの指揮官。まぁ、“アメリカ隊長”といった感じか(笑)。スタークにはダっサ~と言われる純情まっすぐ君だし、能力だって強力なドーピングレベルで、ソーやハルク、アイアンマンと比べるとどうにも見劣りしてしまう。  スタークはアベンジャーズの劇中でキャップに言う『俺たちは兵隊ではない』と。でもキャップは兵隊だ。スタークは『(命令に従わねばならない兵隊の)お前と俺たちは違うんだ!』と言っているのだ。 だから、究極の選択を迫られたとき他のアベンジャーズたちは愛する者のためにはアメリカを捨てることができる。(S.H.I.E.L.D.所属のナターシャ=ブラック・ウィドウだってニック・フューリーの私的スパイに近いからいつでも寝返るキャラとして描かれている) が、キャップにはそれが出来ない。アメリカを守り、アメリカ国家のために戦う究極の兵士。それがキャプテン・アメリカなのだから。 その宿命から絶対に逃げることが出来ない彼が、現代のアメリカの負の部分に直面した時どうなるのか。 それこそが、今回のウインター・ソルジャーのテーマとなっている。・・・まァそんなこと思わなくっても凄く面白いアクション映画になっておりましたが。  そうそう、竹中直人と米倉涼子の吹替えにもやっと慣れてきました。(笑)
[映画館(吹替)] 8点(2014-04-21 12:57:50)
60.  風の谷のナウシカ 《ネタバレ》 
手描きの魅力にあふれた宮崎アニメの傑作(最高傑作か)  最初に観た時から段々と評価が上がって8点になりました。(笑) 今さら《ネタばれ》もないでしょうが、腐海による地上世界の済世物語と言ってしまうには、構造がもう少し深い。 火の七日間を起こしたにも関わらず、またもや巨神兵を復活させてしまう人類の懲りない地上支配欲(というか本能)。生態系の自然治癒力としての腐海(菌類)と虫そして人。一見は対立構造。でも、飽くなき欲求で破壊をもたらす行為も地球の進化の“あるべきもの”の一つとして語られているように思う。そこのところが平板な自然に還れメッセージとは違う。  その辺は、原作漫画により明確に感じることができるので、ナウシカについて考える機会があれば、漫画の方も読んでみることをお薦めします。
[映画館(邦画)] 8点(2014-04-19 16:15:21)
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