| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 深く人間というものについて考える機会を与えてくれた映画です。原題の『monster's ball』は英語で言ったら怪物たちの舞踏会といった意味でしょうか。出演者皆がそれぞれの欲求(愛に飢えている、性欲、食欲)と言ったものを持っていて、しかもそれを不器用に自分勝手にしか表現できない。まるで怪物達のパーティです。でも、それでもいいんだよと言っている監督の優しい視線を感じました。また、チョコレートも愛の象徴として用いられていたと思います。父親の愛に飢えた息子がチョコレートバーを食べ続けている、ソーントンがチョコレートアイスを食べている。最後にハル・ベリーがチョコレートアイスを一さじ食べたのも、ソーントンの愛情を受け入れたという暗示のような気もします。チョコレートって甘くて美味しいくて、僕も大好きだけど、生きていくにはどうしても必要っていうわけではなくて・・・。全体にわからないところの多い映画だけど、これって僕らの人生と同じなんじゃないでしょうか。わからないところは、観た人が勝手に解釈していったらいいと思います。あまり全てがわかる映画より、より僕らの毎日の体験に近いと思います。
【tocchan】さん 8点(2003-07-02 08:58:54)(良:1票)
tocchan さんの 最近のクチコミ・感想
|