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《ネタバレ》 「コスモス」というカールセーガンの原作があるらしいのですが僕はそれを知らないのでよかった。コスモスと比べられているようですが、原作に対して忠実とは原作のコピーを造るのとは違うのではないでしょうか。重要なのは原作の世界観から原石となるものを汲みとり、それをどう消化して肉付けするかではないでしょうか。この作品は本格的なSFだが、光子魚雷もタコ宇宙人も出てこない科学虚構=サイエンスフィクションだからこの作品は正当な意味でSFである。父親の導きによって科学に道を見いだし、同時にその最愛となる人を失う主人公の設定がいい。彼女には科学は道であり砦でもある。9.99…を紙に書き続けたらどうなるのだろう。>9が増えるだけだろ・科学の功績は企業製品に託して恩恵を受けるべき←の人は楽しめない。哲学の問いに一度でも囚われたことがあるならこの作品を受け止められる。「ソフィーの世界」の実写版とでも言おうか。ロバートゼメキスの作品は躍動から静寂へ移り行く時に感じる孤独と、その背後に隠れた人間の可能性をを思い出させる。そんな感じの作品が多い。自我の確定があいまいな日本人にはピンとこないテーマだがメッセージは人間賛歌の優しい作品だと思う。
【grossartigeherrscher】さん 10点(2003-07-10 02:58:27)
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