めぐりあう時間たち の スマイル・ペコ さんのクチコミ・感想

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めぐりあう時間たち の スマイル・ペコ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 めぐりあう時間たち
製作国,
上映時間115分
劇場公開日 2003-05-17
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
最近、「リトルダンサー」を観たこともあってとても大きな期待を持って観にいった。観終わった直後は正直、感想としての言葉をうまく出すことができなかった。脚本、演技、演出、映像、音楽とすべてが素晴らしくこの映画が間違いなく傑作であるということは容易に感じることができたけど、そのストーリーの深遠さは容易に「感動した」とか「面白かった」などと言葉にできるものではなく、非常に濃密で難解だった。話自体が極端に難しいということではない。この映画の難解さは人間そのものの難解さであろう。すべての人間は本質的な欲望と自制心の間でもがきながら生きている。簡単に言えばこの映画は自分の抑え切れない欲望に対してあるがままに生きた3人の女性を描いていると言える。それは必ずしも賞賛されるものではなく、むしろ世間から疎んじられ反感をおおいに買う場合が多い。そんなことは3人とも百も承知なのだ。それでもそういう生き方でしか人生に「生」を感じられない彼女たちの苦しみをこの作品は悲しく、切なく、濃厚に斬新に描ききっている。この映画の好みや感じ方は観る人間の「欲望」に対する価値観によって大いに左右すると思う。でもきっとすべての人間が多かれ少なかれ彼女たちと同じように悩み苦しむことがあるはずである。世の中のほとんどの映画は人間を描いている。しかし、この映画くらい人間の本質をリアルに描いた作品もなかなかない。とにかく3人の女性、3つの次元を巧みに絡み合わせた脚本の構成力が素晴らしい。その脚本に集った演技がまた素晴らしくジュリアン・ムーアとエド・ハリスについてはなぜオスカーが獲れないのかと本気で疑問になる。すべてにおいて見事だった。人生経験の浅い僕がこの映画を1度観ただけで感じられることはこの程度だろう。しかし再びこの映画を観た時には必ず新たな発見と感動があると確信する。
スマイル・ペコさん 9点(2003-06-02 12:25:42)(良:2票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2003-10-16ウェルカム!ヘヴン7レビュー6.00点
2003-10-14木曜組曲9レビュー6.80点
2003-10-14ゴジラ2000 ミレニアム7レビュー4.17点
2003-10-14トーク・トゥ・ハー9レビュー6.37点
2003-10-14ケミカル516レビュー4.73点
2003-10-06あぶない刑事6レビュー5.68点
2003-10-06新・刑事コロンボ/殺人講義<TVM>5レビュー4.86点
2003-10-06スティーブン・キング/ランゴリアーズ<TVM>5レビュー6.63点
2003-10-06ミクロコスモス7レビュー6.83点
2003-10-06アニマトリックス7レビュー4.80点
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