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《ネタバレ》 凄くシナリオがいいですよね。人生というもののある種の真実を端的に描いてる。よく、人が成功するにはその人のがんばりだとか、あるいは才能が大事だなどと言われますが、実はそれと同等、あるいはそれ以上に大事なのは「出会い」なんですよね。この「出会い」の善し悪しによって、人はいくらでものし上がるチャンスがあるし、いくらでも堕落する可能性がある。マーくんはあのラーメン屋でヤクザに出会わなかったら、彼はあの道に入る事はなかった。あのヤクザで親分に気に入られなかったら、彼は上にのしあがることは出来なかったし、若頭に嫌われていたが故に、結局落とされる事になる。シンジはマーくんのかつあげに付き合っていなかったらボクシングの道に入って才能を開花することはなかったし、そのジムのハヤシと付き合う事で結局その才能をフイにしてしまう。漫才師を目指した彼らもそうだし、ラブレターを書いていた彼もそう。全ての人々は、「出会い」によって左右されてる。北野武という人間だって、彼がビートきよしと出会ってなかったら世に出ることはなかっただろうし、深作欣二と出会ってなかったら映画監督としての彼の存在もなかったかもしれない。何がどう転ぶかわからない。北野監督は自分のこれまでの生き様や経験というのを、そのままシナリオに詰め込んで活かしてるんだと思う。
【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-08-17 00:29:21)(良:3票)
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