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《ネタバレ》 石油メジャーの利権、延いては国家の利権のために他国の政治に介入するどころか暗殺までしてしまうアメリカ。CIAの暴露本を元にしたフィクションは複雑な社会情勢やCIA内部の繊細な描写によって、またニュースフィルムばりのロングショットを効果的に使うことで実話っぽく語られてゆく。だからこそ暗殺が実行されたときの衝撃はインパクトがある。しかも奥さんと子供たちが犠牲になることでたかだかゼニのために非道な手段を行使するアメリカがひたすら憎憎しく思えてならない(フィクションですけど)。また間接的な弊害として生まれるテロという泥沼の構図も本来もっと複雑であるものをわりとわかりやすく見せていると思う。デイモンもアナリストとしての利権が前提として登場するが資本主義社会の中でのギリギリのアメリカの良心的存在としてアメリカ(国民)を擁護する。が、ここのドラマがちとシツコイ。デイモンの家族のいろいろ、中でも子供の死はなんの効果を狙ってるのか。それがあったから王子と特別な関係を持つことができたという設定なのだが、それだけで死なせてしまうの? 国家テロ憎し!の効果を狙った王子一家暗殺は、悲しければ悲しいほどにシーンの意義があるってもんだが、相当の効果の無い子供の死は極力避けてもらいたい。
【R&A】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-07-02 16:45:04)
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