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アメリカ合衆国のため、国民のために国家を相手に最終手段に出る主人公。一人の男が国家を手玉にとるその図式が痛快ではあるものの、その手段に核ミサイルがあることに痛快一辺倒とはいかない暗さを内包させる。ミサイルの着弾予想をソ連のどこかと言っているからなお怖い。素直に楽しめるところと素直に楽しめないところのさじ加減が絶妙で、アルドリッチの一貫した作風に唸らされる。不満点が無いこともない。国が意表を突かれるミッションを冷静沈着に遂行してきた主人公の後半の、頭に血が上りミサイル発射スイッチに手をのばすまでに至る狼狽ぶり、そしてそれをなだめて国家の非情を説く一介の犯罪者というのはけっこうしらけた。それでも手に汗握る展開の持続は消えることもなく、またその持続から一気に訪れるあまりにあっけない終焉がお見事。
【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-07 11:19:10)
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