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その後人気者になるとは到底考えられないほどゴジラは「怪獣」であり、核の化身であった。この映画は原爆を唯一落とされた国の悲痛なまでの叫びそのものだ。人が死に、街が破壊される描写をもって「反戦映画」とするなんて子供っぽい発想で終わらない。この映画は原爆を作った科学者たちをも許さぬと言っている。特撮もゴジラの造形もゴジラの鳴き声も、そしてゴジラのテーマもとんでもなく素晴らしいから「ゴジラ」がその後一人歩きしてゆくのだが、この第一作は作り手のメッセージというにはあまりに痛切な想いが詰まっていて、たぶんその強烈な思念が画面に漂っていて作品に風格をもたらしている。この異質ともいえる風格は、今後どんなに素晴らしいゴジラ映画が生まれてもけして真似のできない代物である。
【R&A】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-04-28 19:08:01)(良:2票)
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