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お話は面白いし、全体に覆われるB級感たっぷりの近未来観もかなりイケテるし、チープな未来アイテムにもたっぷりとお金が注ぎ込まれていることも見てとれ、その馬鹿げた無駄遣いっぷりもハリウッドならではのおバカさが象徴されていて楽しい。顔がぱかっと割れるシーンなんかべつにいらないのにムリヤリ入れちゃうその無意味さもこの映画では魅力になる。ただし、例えば洗脳装置に縛り付けられたシュワルツネッガーがバカ力で外し、そこにいた研究員を倒すのに突き出たネジを首にぶっすりとか、普通のアクション映画なら殴ったり蹴ったりで相手が倒れるところをあからさまに殺しまくってるところに嫌悪感を抱く。北野武の映画にはこういった痛いシーンがあるが、それは痛いシーンとして撮っているからいいのです。ヴァーホーヴェンの『ロボコップ』の過剰な暴力シーンもその過剰さをあえて際立たせているからまだいいのです。でもこの作品ではそこを強調することなく、あまりに普通に一切の躊躇もなく殺しが行われる。娯楽映画としてそれらを見せていることに恐怖すら感じる。ホントは殺しているのにあえて映さない数多のハリウッドアクション映画を揶揄しているという深読みもできなくはないが、やはり嫌悪感が勝ってしまう。
【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2007-07-24 10:26:56)
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