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冒頭の兄の逃走劇の後の助けてくれた通行人との会話、シャルリとレナが拉致されたときの二人組みのギャングとの車中での会話、末の弟が誘拐されたときの同じく車中の会話、ストーリーにはあまり絡んでこない。いわば無くてもよいシーン。当時の(特にアメリカ)映画ならすべて描かないシーンを描くことで(結果として?)リアルな人物描写に成功しているように思う。へたすりゃ退屈なシーンになりかねないが、主人公が他のシーンであまりしゃべらないせいか、ストーリーと無関係なこれらの会話が楽しくさえある。 レナと初めていっしょに歩くシーン、そして二回目の歩くシーンのシャリルの内なる声を男のリアルな心情と思えたのは私だけではないはず。恥ずかしながら、めちゃくちゃ共感してしまう。 女に救われる男というのは、トリュフォーの分身として描かれるアントワーヌ・ドワネルとかぶるところもあるが、総じてこういう男はもてる。そしてそんな男に惚れた女は総じて損をする。(”損”は適当な言葉ではないかも。)トリュフォーもこんな男だったのか?
【R&A】さん 7点(2004-06-14 14:38:08)(良:1票)
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