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《ネタバレ》 バックミラーに映る去りゆくフェリシアの後姿、家の中からとらえた窓の外遠くに映る去りゆくフェリシアの後姿が印象に残る。『エキゾチカ』のミア・カーシュナーや『スウィート・ヒアアフター』のサラ・ポーリーがそうであったように透明感ある美しさを放つエレーン・キャシディが美しい背景の中で映える。これまでの作品が「愛する者の死」をどう受け入れるかだったのが、この作品では(母の)「死」をうまく消化できずに愛に飢えた少年のまま大人になってしまった男の異常行動が描かれる。そして優しくて真っ直ぐで嘘のない少女によって母の呪縛から解き放たれる。回想シーンの入れ方は相変わらずうまい。それだけでじゅうぶんサスペンスになっていて楽しめると思うのだが、この監督はストーリーもサスペンス仕立てにしたがる。とくにコレはサスペンスが前面に出すぎていてエゴヤンワールドに馴染んでいないような気がして個人的に違和感を感じる。
【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-10-04 16:06:24)
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