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カジノで派手に強盗。その金を巡ってのあれやこれ。大好物の展開である。冒頭のCGアニメによるサソリのバトルからも想像できるようにカート・ラッセルとケビン・コスナーのワル二人の対決がメインとなっている。はずなのだが、子持ち女が絡んできたせいでカート・ラッセルが主人公でその敵役がケビン・コスナーという構図で展開される。ところがケビン・コスナーを単なるワルにはできない何かがあるのか、プレスリーの隠し子であるという素晴らしくも馬鹿げた可能性に真実味を持たせて、冷酷非道な悪党に映画の主人公が持つべく哀愁を漂わせてしまうから困ったことになる。敵キャラが主役を食うのは全然オッケーでむしろ大歓迎なのだが、そうじゃなくてこの映画の中の極めて重要なモチーフである「エルビス・プレスリー」を全て敵方のケビンにだけ与えているところに問題がある。だからといって先に書いたように主役はあくまでカート・ラッセルってところがこの映画のどっちつかずな中途半端さを生んでいる。だいたい二人ともむちゃくちゃやってるようで時々人並みの感情を見せたりするからますます中途半端に感じてしまう。エンドロールはサイコーである。
【R&A】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-07-10 17:52:52)
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