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《ネタバレ》 構図だとかカメラワークだとか、かのコンビなんだから言うまでもないし、モノクロの画面は終始美しいことは美しいのだけど、どのシーンがってんじゃなく全部が当たり前のように美しいのでかえって画としての印象が弱かったりする。むしろこの作品は画よりも女優・香川京子の凄まじさに圧倒される。もちろんその凄まじさは溝口の演出なんだけど。香川はこれまで明るい娘役ばかりだったのが、この作品でいきなり女の色気を爆発させている。抱き合う姿は抱きしめるというよりも、何が何でも離れまいとしていると言ったほうがいいほどにその必死さと苦しさが漲っている。誰かが迷惑してようが構わない。離されることが耐えられない。苦渋の表情と叫びと嗚咽。二度と離されることのないという満足顔のラスト。愛に狂った女の色気。ここまで色っぽい香川京子はそうは見れない。
【R&A】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-04-17 16:50:59)(良:1票)
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