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《ネタバレ》 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の時間軸をバラバラにした構成を受け入れられなかったアメリカですから、100年近く前のアメリカでこの作品が受けなかったことはじゅうぶんに理解できる。それほどまでに4つの時代を平行に描いた構成は前衛的だったといえる。見所はその構成と有名なバビロン空中庭園の巨大セット。この巨大セットを全て映し出そうとするために生まれたんじゃないかと思われる俯瞰ショットは圧巻。 人間の持つ不寛容が悲劇を生む。4つの時代のそれぞれの不寛容、それぞれの悲劇を描く。唯一「現代」だけが最悪を免れるというのは、人間がこれまでの歴史の中でさまざまな悲劇を経験し学び、そしてゆりかごで揺らされる赤子からようやく成長した証しということなのでしょう。しかし1916年当時のアメリカ人、グリフィスが、不寛容のもたらすものをここまで描いているにも関わらず、今現在のアメリカが世界中にその不寛容さを見せつけている様はなんとも皮肉です。人間はいまだ、ゆりかごから出られないでいる。
【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-17 15:14:35)
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