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このときクリント・イーストウッドは72歳。監督として既に多くの作品を作っていて数々の賞も獲得している。巨匠というに相応しい実績があるのだが、私の中では”大御所”であっても”巨匠”というイメージはない。俳優イーストウッドの類まれなるキャラのせいもあるが、撮り方がオーソドックスすぎてインパクトに欠ける点にもあると思う。彼が俳優として出ている時点で他にはない独自の雰囲気はあるもののキャラ先行型のハリウッド臭がプンプンしてくるのも否めない。この作品には他にもハリウッド臭を感じるところがたくさんある。まず、勧善懲悪のストーリー。そしてロマンスありアクションありという設定。それでも終わってみたらハリウッド映画とはちょっと違う臭いがあるところがイーストウッドの映画である。全体的にハリウッド的なのにハリウッド映画ほどの迫力がない映画と言われればそれまでである。扱う題材を変えアクションを排除し個性の強い彼自身も排除すれば新たなイーストウッド映画が生まれるに違いない。そして翌年生まれた。巨匠イーストウッドの名作が。
【R&A】さん 6点(2004-08-30 12:44:51)
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